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2018.08.14

ヨガの考え方から生まれたシンプルライフとは?人気ヨガインストラクター・みうさんに伺いました

ヨガの考え方から生まれたシンプルライフとは?人気ヨガインストラクター・みうさんに伺いました

ストレス解消のために始めたヨガに魅了され、現在は人気ヨガインストラクターとして活躍する、みうさん。今回はヨガの考え方から生まれた、みうさん流のシンプルライフについて伺いました。心も体も無理をしない、ちょうどいいバランスのシンプルな暮らし方とは?

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ヨガとの出会いと、シンプルに暮らすということ。

ヨガとの出会いと、シンプルに暮らすということ。

――みうさんとヨガとの出会いについて、またヨガインストラクターになったきっかけを教えていただけますか?

「ヨガとの出会いは、学生時代のレポート作成で、『ヨーガ』という言葉を知ったことでした。当時、体の不調を感じていたこともあって、健康法としてのヨガに興味を持ち、独学でヨガを学んだんです。しばらくは自己流でヨガを楽しむだけでしたが、大学卒業後に働くようになってから、姿勢の悪さや肩こり、腰痛、さらには人間関係などでも悩み、本格的にヨガを習うためにスタジオに通うようになりました。

私がヨガインストラクターになったのは、ヨガスタジオへあまりに熱心に通っていたからか、ある日スタジオの先生から『インストラクターをやってみたら?』と声を掛けていただいたことがきっかけです。それから、ヨガインストラクターの資格を取得し、現在は主婦業の合間をぬって、無理のない程度にブログの運営とインストラクター業をやっています」(みうさん)

――ヨガを始めてから、みうさんご自身や日々の生活に、どんな発見や変化があったのでしょうか?

「ヨガをするようになって気づいたのは、『今までいかに自分が背伸びをしたり、無理をしたりしていたか』ということです。初めてヨガのクラスに参加したときに、不思議な体験をしました。先生に肩を触られた瞬間、自分の体に力が入っていることに気づき、気持ちもリラックスできていないということが瞬間的にわかったんです!

当時の私は、お給料のほとんどを服に使い、好きなものを好きなときに食べ、夜更かしなども当たり前。自分が好きなように自由に過ごしているはずなのに、なぜかいつもイライラしていて、満たされずに何かに焦っていました。

でも、ヨガでリラックスをしながら自分の気持ちと向き合う時間の中で、『本当に今の生活は自分にとって心地がいいものなの?』『もしかしたら、今までの私は少し背伸びをしていたのかも』ということに気づかされました。それからは、以前よりも丁寧に日々の生活や自分の体を見つめ直し、食事にも気を使うようになりましたね。一日一日を丁寧に、しかし『行き過ぎないちょうどいいバランス』で過ごす、私なりのシンプルライフを始めるようになりました」(みうさん)

ヨガの考え方から生まれた、みうさん流のシンプルライフ。

ヨガの考え方から生まれた、みうさん流のシンプルライフ。

――ヨガの考え方を、どのように日々の生活に取り入れているのでしょうか?

「ヨガには、『過去や未来にとらわれず、今にフォーカスして物事を決めていく』という考え方があります。持ちものを整理するときや何かを選ぶときに、ヨガのこの考え方はとても役立ちます。たとえば、今はもう着ていないのに、『高価だったから』『いつか着るかも』と捨てられずにいた洋服がたくさんありました。でも『今の私』にとっては、この洋服は必要のないものです。捨てられなかった気持ちと向き合い、思い切って手放すことで、クローゼットも片付き、気持ちもとてもスッキリしました。

また、ヨガの『心身を清潔に保つ』という考え方は、そのまま『自分の住むところを快適に、清潔に保つ』ということにもつながります。部屋や身の回りを快適に、清潔に保つために、『ムダなものは買わない』という考え方を持つようになり、ヨガを始める前には散らかっていた部屋も、きれいにキープできるようになりました。

日々の生活にヨガの考え方を取り入れることで、今の私に必要のないものにさよならし、ムダなものを増やさないことで、快適さや清潔さをキープできる。そんなことが、シンプルライフにつながっているんだと思います」(みうさん)

――ヨガをベースにした、みうさん流のシンプルライフは、一般的なシンプルライフとは何が違うのでしょうか?

「シンプルライフという言葉自体、人によって抱くイメージが違うのかもしれませんが、私の中でのシンプルライフは、ヨガの考え方に基づく『心と体を心地良く整える暮らし』なのかなと考えています。

たとえば、自分の理想のシンプルライフを叶えるために、こだわりを持ち過ぎて、一緒に生活する家族とぶつかってしまうのは、ちょっと違うかなと思います。それよりも、お互いにこだわりは持ちながらも、家族全員がそれぞれ心地良く過ごせるように、『それくらいなら、まあいっか』というような気持ちで譲り合える日々が、私にとってのシンプルライフですね。

そんなシンプルライフを過ごすために私が大切にしている、3つの考え方があります。

シンプルライフの考え方1:バランスをとる

『こうでなければならない』という強いこだわりは、ときに周囲との摩擦を生みます。
たとえば私は、夫と結婚するまでは野菜だけを食べることにこだわり、ベジタリアンのような食生活を送っていました。しかし、お肉が中心で野菜をあまり食べない夫との暮らしの中で、このまま以前の食生活を続けるのは難しいと感じたんです。そこで私は、『何を食べるか』ではなく、『腹八分目にする』『よく噛んで食べる』『楽しい気持ちで食べる』といったように、『食べ方』にこだわるようにシフトチェンジしました。
また、夫も我慢しなくて済むように、サラダを作るときにはお肉を入れてみたり、味付けを少し濃くしてみたりと、夫好みのサラダになるように工夫をしてみました。すると最近では、夫も積極的に野菜を摂るようになってくれて、私も嬉しい気持ちになっています。
自分にとって無理にならない程度の妥協点を見つけて、周囲も心地良く過ごせるようなバランスをとる。自分がいいと思ったことを、相手に押し付けない。これが一番大切な考え方かなと思います。

シンプルライフの考え方2:足るを知る

これは、『今の状況で、我慢しなければならない』という考え方を、『今の状況で、いかに楽しめるか』という考え方に置き換えるということです。
たとえば、昨年家族の一員として、猫を迎え入れました。猫のいる生活はとても癒されますが、その反面、大好きだった旅行をするのが少し難しくなったんです。でも、その状況を『旅行を我慢しなきゃいけなくなった』と考えるのではなく、猫と暮らす前には気づかなかった『新たな楽しみや癒しの日常が発見できた』という考えに置き換え、そのことに喜びを感じています。
あれもこれもと欲張ったり、手に入れられないものに対して不満を抱いたりするのではなく、目の前の状況や背伸びをしない今の自分に素直に向き合うことで、『今、幸せだな』『今、楽しいな』と思える時間が増えていくと思います。

シンプルライフの考え方3:人と比べない

『足るを知る』と共通する部分ではありますが、人と比べてしまう根本にあるのも、『私には○○が足りない』という気持ちだと思います。
たとえば、私には子どもがいませんが、以前は、周りの子どもを見て羨ましい気持ちを抱いたり、友人の妊娠の報告を聞いて複雑な心情になったりすることがありました。ですが、今では本当に、子どもがいたとしてもいなかったとしても、『どっちもいい』と思えるようになりました。
子どもができれば、そのときの暮らしを楽しめばいいですし、この先できなくても、夫婦と猫とで仲良く暮らすのも楽しいはず。人と比べて物事を考えるのではなく、『そのときの自分の状況を楽しむ』という考え方を持つことで、ストレスが軽減したり、心地良さに繋がったりすると思います」(みうさん)

シンプルライフを実践。今すぐ実践できる、心も体もしなやかに暮らすコツ。

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――みうさん流のシンプルライフを実践するための、具体的なコツを教えていただけますか?

シンプルライフのコツ1:心地良く、リラックスできる服を選ぶ

「まずは服についてですが、服もヨガの考え方と同じように、『心地良く、リラックスできる』という視点で選ぶのがコツです。
たとえば、私は夏の衣類の素材をリネンにしてから、その軽さや風通しの良さ、汗をかいてもすぐに乾く心地良さにハマってしまいました。洗濯も楽ですし、リネン素材の服はシンプルなデザインのものが多く、コーディネートもしやすいです。リネン素材はオススメですね。
以前は、着心地よりもデザイン重視で、素材は気にしていませんでしたが、『お洒落は我慢』という考え方を捨てることで、暑い夏も心地良く過ごせるようになりました。人と比べたり、人目を気にしたりせず、自分が心地良いかどうかという視点で、服選びを楽しんではいかがでしょうか?

シンプルライフのコツ2:食事の「習慣」にこだわりを持つ

健康や美容のために何を食べるか、何を食べないかは、常にテレビや雑誌でも扱われているテーマです。オーガニック食品、ベジタリアン、糖質制限、スーパーフード……などなど。それを追いかけ続けていてはキリがありませんし、家族との暮らしで続けるのは難しいこともあります。
そこで私は、『何を食べるか・食べないか』ではなく、『腹八分目』『よく噛んで食べる』『楽しい気持ちで食べる』の3つを、食事のテーマにしました。食べるものに左右されるのではなく、食事の『習慣』にこだわることで、結果的にダイエット効果や健康への効果を感じられるようになり、よく眠れるようにもなりました。

シンプルライフのコツ3:負の感情を上手にコントロールする

ヨガをしたからといって、怒りや悲しみ、緊張などの感情がなくなるわけではありません。それらの感情は自然に湧き出てきますが、ヨガを始めてからは、感情への対処が上手にできるようになりました。
まず大切なのは、自分の『怒っている』『悲しんでいる』などの負の感情に気づいてあげること。『私はこんなことに、怒りや悲しみの感情を抱くんだ』という、自分の内面を知ることで、その感情をコントロールできるようになります。
そして、自分の負の感情に気づいたら、大きく深呼吸をしてみましょう。すると、負の感情に流されたまま行動してしまうことを減らせます。
しかし、ときには怒りや悲しみの感情を解放することも、とても大切です。私は以前、怒りや悲しみの感情が出るのが嫌で、ニュースなども見ない時期があったんですが、今はテレビに向かって一人で文句を言って、負の感情を開放しています(笑)」(みうさん)

無理をしないから続けられる、みうさん流・シンプルライフのススメ。

無理をしないから続けられる、みうさん流・シンプルライフのススメ。

――みうさんが、これまでシンプルライフを続けてきた中で生まれた気持ちの変化について教えていただけますか?

「とにかく自分自身が楽になったことです。今思えば、私は随分と『○○しなければならない』『○○してはいけない』と、自分で自分にプレッシャーをかけて暮らしていたなぁと思います。そしてそれを周りのせいにして生きていました。今はその考えがだいぶ崩れていて、気持ちが平和です(笑)。

『片付いたきれいな家に住むこと=シンプルライフ』と考えてしまうと、ハードルが高く感じる人もいるかもしれません。ですが、まずは自分の心身を整える一歩として、『一日一回、呼吸に意識を向けてみる』『疲れているなと感じたら、深呼吸をしてみる』、それだけでも、私はシンプルライフに繋がると思っています。その結果、気持ちに余裕ができて、片付けができるようになるかもしれないですし、やりたかったことができるようになるかもしれない。寝る前や起きた後などに、ゆっくりと深呼吸をするのもオススメです」(みうさん)

「ヨガの考え方を生活に取り入れる」というと、少し難しく聞こえるかもしれません。しかし、みうさん流のシンプルライフのように、まずは「心も体も無理をしないためにはどうしたらいいか」という考え方を、日々の生活の中で意識することから始めてみてはいかがでしょうか?背伸びや無理をしない、あなたらしいシンプルライフに、一歩近づけるかもしれません。

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プロフィール
みうさん
みうさん
ヨガインストラクター(京都府出身)
夫と猫と一緒に暮らす。ヨガは大学生の頃に独学で始め、現在は「ヨガのある暮らし」を伝えたくヨガインストラクター・ブロガーとして活動。ブログ「yoga&simplelife(ヨガとシンプルライフ)」は月間PV30万超、書籍化もされている。
書籍紹介
ヨガとシンプルライフ
ヨガとシンプルライフ
著者名:みう
出版社:ワニブックス
 

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