インスタグラムで15万人ものフォロワーから人気を集めるmisaさん。著書「北欧テイストのシンプルすっきり暮らし」でも紹介している、おしゃれですっきりとした暮らしに憧れる人もたくさん。そんなmisaさんですが、小さなお子さん2人と旦那さんと、3LDKのマンション暮らしで、収納スペースは限られているそう。どのようにして、「すっきり暮らし」を実現しているのでしょうか?まずは、「すっきり暮らし」を始めた背景をお聞きしました。
――「すっきり暮らし」を始めたきっかけを教えてください。
きっかけは母の「嫁入り道具」でした。嫁入り道具は、限られたスペースを占拠してしまうものの、思い出があるので処分しにくいですよね。なかなか手放せずに困っている母を見ていた私は、嫁入り道具は最小限の物だけに絞ってもらおうと決めていたんです。新婚生活だからと、何でもすべて最初から揃えるのではなく、食器などの細かい物は、実際に生活を始めてから少しずつ揃えるようにしました。自分の好みの物は、ゆっくりと時間をかけて選びたいですしね。思えば、それが「すっきり暮らし」を始めるきっかけになりました。
――「すっきり暮らし」をするメリットは、ズバリ何でしょうか?
本当に必要な物や大切な物だけを見極めて持つと、物の場所をしっかりと決めて収納や管理をすることができます。「どこに何があるか」を常に把握できるので、物を慌てて探したり、焦ったりするという無駄がありません。「すっきり暮らし」によって、物探しのストレスはなくなるのではないでしょうか。
新婚時代の「物の少ない生活」の快適さから始まったmisaさんの「すっきり暮らし」。物探しのストレスがなくなるのがメリットとのことですが、確かに、必要なときに必要な物をすぐに取り出せると、快適に暮らせそうですね。
本当は、片付いた部屋で穏やかに暮らしたいものの、毎日の家事、子育て、仕事に追われながら、部屋をすっきりと整える時間を捻出するのは難しい……。そんな方も多いのではないでしょうか。実は、misaさんもそんな忙しいお母さんの1人。忙しい中でも「すっきり暮らし」を始めるコツをうかがいました。
――「すっきり暮らし」を始める場合、どんなことに注意すればいいのでしょうか?
どんな収納テクニックよりも効果のある、「すっきり暮らし」への近道は2つあります。「購入前に『これ、本当に今いる?』と必ず自問すること(特に百均ショップでは何度も)」と、「不要な物はもらわないこと」です。無料でもらったとしても、壊れていない物を捨てるときには罪悪感がありますよね。そんなもやもやとした罪悪感が私は苦手なので、不要な物は「買わない」「もらわない」と決めています。
――物を買うときのポイントを教えてください。
直感では判断せずに、色々な商品を比較してから決めることです。よく調べて、検討してから購入すると、家に届いたときにはすでに愛着が湧いているので、大切にする気持ちも生まれます。
――より快適にすっきりと暮らすために、収納方法やお部屋作りで注意していることを教えてください。
「すっきり暮らし」を実現するために、私が心がけている収納やお部屋作りのポイントは大きく3つです。
その1:リビングには脚付きの家具を置く
すらっとした脚付きの家具は、壁と床の境界線を覆うことなく視界が抜けるため、部屋が少し広く見えます。また家具と床の間に物が紛れ込むこともなく、掃除機がけや床の拭き掃除も楽です。
その2:乱れがちな部分を隠してくれる家具を選ぶ
例えばテレビ周りの配線は、埃がたまりやすい上に見た目もごちゃごちゃします。うちでは、こうしたテレビやネットの配線を収納するために、扉付きのテレビボードを選びました。
その3:物を掛けられる場所を作っておく
床にある物を、とりあえず引っ掛けられる場所があると、掃除のときに便利です。うちでは、和室に壁付けのコートハンガーがあるので、来客時はもちろん、掃除するときに一時的に物を掛けて置く場所としても大活躍です。
「すっきり暮らし」のための家具や収納の選び方、とても参考になりますね。でも、掃除や片付けをしても、子どもがいると、すぐ元通りになってしまう……。そんな方が、子どもと一緒に「すっきり暮らし」を続けるにはどうしたらいいのでしょうか?
――子どもがいても、「すっきり暮らし」を続けるコツはありますか?
「片付けてよかった!」と、子どもにも感じてもらうことを大事にしています。我が家では、「(片付いて)すっきりしている部屋は気持ちいいね~」、「さっきよりお部屋が広々使えるようになったね!」など、子どもにも「プラスの効果」を実感して欲しくて、子どもが小さな頃から意識して声かけを続けています。綺麗になった部屋でお互いにほっと一息ついて、「気持ちいいな~、手伝ってくれたから早く終わったよ~、ありがとう」と、親子一緒にニコニコできる時間がとても好きです。
疲れている日や片付ける気分になれない日は、目につくものを大きな箱にただ放り込むだけにして、「とりあえずリビングは片付いたのでよし!」とすることもあります。子育てしていると片付けのためのまとまった時間をとれないので、いつも完璧を求めないことも、「すっきり暮らし」を継続する秘訣かもしれません。また、洗面所やテレビ周りなど、汚れが気になったときに、さっと掃除したい場所の近くに、お掃除アイテムを収納するようにしています。
子どもに片付けを手伝ってもらえる雰囲気作りや、気づいたときに、すぐ掃除に取りかかれるように工夫しておくことも、「すっきり暮らし」を持続するコツのようですね。
misaさんは、家事と育児に追われるようになってから、何より「片付けがしやすいこと」を意識するようになったそう。そうしてたどり着いたのが、散らかってもすぐに片付けられるように「物をしまう場所をしっかりと決めること」だったそうです。
「物をいつも同じ場所に、すっきりと収まるように収納していると、不要な物が増えにくく、本当に必要な物を見極めやすい環境になります。失くし物や探し物も減り、片付ける時間も短縮できますよ。そして、『すっきり暮らし』によって生まれるスペースの余白は、日々の心の余裕にも繋がる気がしています」(misaさん)
失くし物や探し物がない「すっきり暮らし」は、ストレスなく心が穏やかになりそうですね。忙しい日々に追われ、余裕がない……。そんな風に感じている方も、まずは「物をいつも収納する場所」を意識するところから、「すっきり暮らし」への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
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