お掃除ブログ「節約ママのこだわり掃除」で、簡単にできるお掃除術を紹介しているよしママさん。道具の選び方からキレイをキープするコツまで、分かりやすい解説が大人気です。今回は、そんなよしママさんにお掃除についてのお話を伺いました。
――こだわりのお掃除生活を始めたきっかけは何だったのですか?
「私がお掃除にこだわり始めたきっかけは、下の子のハウスダストアレルギーが発覚したことでした。くしゃみや鼻詰まりで泣いて眠れないことがあり、『おかしいな』と思って小児科を受診したところ、アレルギーであることが分かったんです。それまでも適度にお掃除はしていたのですが、『これは本格的にやらねば!』と動き出したのはそれからですね」(よしママさん)
――今や大人気のよしママさんのお掃除ブログですが、どうしてブログを始めたのでしょうか?
「お掃除で1ヵ所キレイになるたびに、ビフォーアフターを写真に撮って記録していたんです。そのうち『お掃除ブログができるのでは?』と思うようになって、撮った写真を毎日ブログにアップし始めたんですね。
日々子育てに追われるばかりで、何ひとつ自分のやりたいことができていないような、不完全燃焼さを抱えていた私ですが、お掃除してブログで紹介する度に達成感が得られるようになって、いつしか病みつきに(笑)。
また、無心でお掃除をする時間は、私にとって自分と向き合う大切な時間にもなりました」(よしママさん)
――お掃除によって、お子さんの体調に変化はありましたか?
「アレルギー症状を軽減するために、まずは寝室や布団のホコリやダニの対策から始めました。その後、大きな家具の裏のホコリなど、家族の協力を得ながら徐々にお掃除の範囲を広げていきましたね。ハウスダストを完全にゼロにすることは難しいですが、今では家中がピカピカになって、子どものアレルギー症状も抑えられるようになりました」(よしママさん)
――ピカピカな家をキープするために実践している、お掃除のコツを教えてください。
「私のお掃除は、『普段は時短で済ませて、定期的にしっかりやる』というのが基本です。すべてを時短で済ませるのは無理があるので、定期的にしっかりお掃除する機会をつくることで、キレイに保てるようにしています。
たとえば我が家では、年に1度はフローリングにワックスがけをしますし、3~4ヵ月に1度はキッチンの換気扇をセスキ炭酸ソーダで漬け置き洗いします。また半年に1度は、お風呂を酸素系漂白剤で漬け置き洗いしますし、和室の畳も上げて乾燥させるんですよ。
そんな感じで、定期的にしっかりキレイにしておけば、その状態を保ちたいというモチベーションが上がるだけでなく、毎日のお掃除は時短でサッとするだけでOKになるわけです。
うちは賃貸なので、『わざわざワックスまでかけるの?』とよく言われますが、絶対にやっておくべきです。年に1度ワックスをかけておくだけで、ホコリが浮いて取れやすくなり、普段のお掃除が簡単になりますよ」(よしママさん)
――普段はどのような時短お掃除をしていますか?
「定期的なしっかりお掃除でキレイにしたら、普段は汚れがこびり付くのを防ぎながら、気になった時にサッとお掃除するだけで大丈夫です。
たとえばお料理をした後のコンロであれば、触れられるくらいの温かさのうちが、汚れを落としやすいです。シンクであれば、水気を拭き取って夜のうちに排水口に酸素系漂白剤をかけておくと、厄介なぬめりが付くのを防げます。
また、我が家にはシンク周りに水切りカゴも三角コーナーもありません。食器は使ったらすぐに洗って拭いて片付けますし、生ごみは料理の度に小さなゴミ袋に直接捨ててしまいます。そうすると余計な汚れものが出ないので、時短につながりますよ」(よしママさん)
家の中で特に汚れやすい場所と言えば、キッチンとお風呂。キッチンの油汚れや、お風呂のカビや水垢汚れが落ちにくいと、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。また、窓や網戸の汚れが掃除しにくい、というお悩みもよく耳にします。そんな3ヵ所のお悩みを解決するお掃除のコツについて、よしママさんに伺いました。
お掃除のコツ1:キッチンの油汚れは、セスキ炭酸ソーダで漬け置き&毎日のサッと拭き
「キッチンの油汚れは、3~4ヵ月に1度のサイクルで、セスキ炭酸ソーダを使って徹底的に落とします。換気扇が取り外せる場合は、換気扇を丸ごと漬け置きしましょう。ちょうど良い大きさのダンボールにビニールのゴミ袋をかけ、その中にセスキ炭酸ソーダを溶かしたお湯を入れて、漬け置き用の容器にするのがおすすめです。数時間置いたら、ゴミ袋の角を切って水を抜き、換気扇をこすり洗いすると汚れがキレイに落ちます。
コンロ周りは、料理した後のまだ温かいうちにサッと拭くだけ。コンロ周りの油汚れをこすり落としたい場合には、紅茶や緑茶のティーバックも役立つので、お茶を飲んだら捨てないで使ってみてください。
換気扇もコンロ周りも、汚れを落とした後は汚れ防止用のシートやカバーをかけることを忘れずに。カバーはマメに取り替えましょう」(よしママさん)
お掃除のコツ2:お風呂は、半年に1度の漬け置き&毎日のエタノールスプレー
「お風呂は半年に1度、酸素系漂白剤を溶かしたぬるま湯で、お風呂グッズや椅子などを数時間漬け置き洗いします。お風呂の浴槽にぬるま湯を溜めてもいいですし、私の場合は、水を入れたビニールで排水口に栓をして、お風呂の床も漬け置きしてしまいます。こびり付いた水垢やカビも浮いてきて、ちょっとこすっただけで汚れが取れやすくなりますよ。
こうしてキレイにしておけば、普段のお掃除は簡単。カビが発生しないように24時間換気をしておくのと、お風呂上がりにカビが生えそうな場所へエタノールスプレーをしておけば大丈夫です。無水エタノールと水を8:2くらいの割合で混ぜたものをスプレーしておくと、除菌効果が高まります」(よしママさん)
お掃除のコツ3:お掃除しにくい場所は、便利グッズの力で無理せず時短お掃除
「手が届きにくい窓や網戸のお掃除には、便利なお掃除グッズを利用します。窓の外側は水切りワイパーでキレイにし、室内は水を絞れるタイプの柄の長いブラシを使うなどしましょう。網戸は、スポンジ2枚を両側から挟んで掃除したり、マイクロファイバークロスを少し濡らして湿り拭きしたり。ほかにも、窓のさんやエアコンのお掃除には、大小のハケを使い分けます。
このように、手が届きにくかったり狭かったりしてお掃除しにくい場所は、さまざまな便利グッズを駆使してお掃除するのがコツです」(よしママさん)
――お掃除にこだわることで、ご家族やよしママさんご自身にはどんな効果がありましたか?
「私がこだわってお掃除をするようになってから、家族が汚れに対して敏感に反応するようになりました。掃除機を3日かけずにいると下の子のくしゃみセンサーが働くということもあり、汚れを見つけたら主人のほうから、『ここ、そろそろ掃除しようか?』と一緒にお掃除をしてくれるほど。家族にとっても、私にとっても、お掃除が生活の中へ自然に溶け込んでいますね。
たとえば私の場合、毎日のお洗濯の時には、洗濯機に水を溜めている時間を利用して、使用済みのタオルで洗面台を拭いてホコリ取りをしています。水が溜まったら、タオルをそのまま洗濯機へ入れて洗濯をスタート。
トイレのお掃除も、自分がトイレに入って流した後に、水が流れている間だけ、その水を使って便器の掃除をしたり、手洗い用の水で便座などの拭き掃除をしたりしています。トイレブラシは、便器に酸素系漂白剤を入れて漬け置きしますが、外出する前にやっておけば、帰ってきた時には便器もブラシもキレイに。
そんなふうに、お掃除が生活の中へ自然に溶け込むことで、抵抗なく身体が動くようになりました。特別にお掃除の時間をつくるのではなく、毎日の『ついで掃除』や『ながら掃除』の習慣を身につけると、時短で無理なくキレイな家を保つことができると思います。
また、家の中がキレイだと気持ち良く過ごせて、家族の笑顔が増えるという効果もあります。ピカピカな家で過ごしたいという1つの目的に向かって、家族みんなで楽しみながらお掃除ができるようになってきていますよ。休日には、『今日はみんなでワックスがけをしよう!』とか、イベントみたいになってきて、家族の結束力も強まりましたね」(よしママさん)
――最後に、お掃除が苦手だと感じている方や、汚部屋で困っている方に、よしママさんから一歩を踏み出すためのアドバイスをいただけますか?
「家の汚れが気になって気持ちまで重くなっている方は、まずは一番気になる場所を1ヵ所だけ選んで、お掃除を始めてみてください。1度で落ちなかったら、少しずつでいいので何度でもチャレンジしてみましょう。1ヵ所がキレイになったら、次は別の場所をキレイにしたくなってきて……そんな小さなお掃除を積み重ねているうちに、家全体がピカピカになっていきますよ。
無心でお掃除することで、気持ちまでスッキリするという効果もありますし、そうやってピカピカになった我が家を、きっと大好きになっていくはず。コツコツ時短お掃除を続けて、早く帰りたくなる家を目指しましょう」(よしママさん)
今回ご紹介した、よしママさん流のお掃除のコツを参考に、まずは目に付く汚れから、少しずつお掃除を始めてみてはいかがでしょうか。キレイに保たれた住まいは、暮らす人の心を軽くしてくれることでしょう。
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