「全体的に太っているわけではないのに、なぜか下腹だけぽっこり出ている……」。実はこの悩み、TOMOKOさんによると珍しいものではないそうで、その原因をこう説明してくれました。
「下腹をはじめ、お腹周りは、腕や足と違って日常生活のなかで動かすことが少ない部分。動かさないと筋力が低下したり姿勢が悪くなったりするので、脂肪がつきやすくなるのです。また、痩せているにもかかわらず下腹ぽっこりが気になる人は、腹筋力の低下によって内臓が下がってきている可能性も。内臓下垂は内臓機能の低下や代謝ダウンに繋がるので、お腹周りの筋肉を増やすことは健康の観点からも大事なことだと思います」(TOMOKOさん)
下腹痩せには、お腹周りの筋力を強化することが必要だというTOMOKOさん。しかし、ただやみくもに腹筋をすればいいというわけではないそうで……。
「腹筋のみを鍛える方法は効果が出にくく、相当な時間がかかります。下腹痩せを効率的に行うためには、背中や足など、お腹周りに繋がっている筋肉も一緒に鍛えるのがおすすめです」(TOMOKOさん)
効率的に下腹痩せをするためにTOMOKOさんがすすめてくれたのが、「ピラティス」です。名前は聞いたことがある方も多いと思いますが、実際にはどんな特徴や効果があるのでしょうか?
「ピラティスのエクササイズは、腹部はもちろん、背中や腰回りも意識しながら行うため、普通に生活しているだけでは失われていく胴体部分全体の筋力を回復させてくれます。頭、肩、胸、骨盤の位置……と自分自身の体の状態を確認しながらを行うのが特徴です。また、呼吸を大事にして筋肉の緊張と弛緩を繰り返すので、柔軟性がアップして疲れにくくなったり、体幹が安定して姿勢が良くなったりします」(TOMOKOさん)
そもそもピラティスは、ドイツ人のジョセフ・H・ピラティス氏が、第一次世界大戦で負傷した兵士のリハビリのために開発した運動。解剖学に基づいているため、「筋肉や骨など、自分の体がどのようにつくられていて、どのように動くのかが分かるようになる」とTOMOKOさんは言います。
とくに、筋肉はひとつひとつ役割が異なるので、どの筋肉がどのような時に使われるかを知り、それを意識するだけで、生活や体型の変化に繋がることもあるそうです。柔軟性を高めながら筋力アップを目指せるピラティス。女性らしくしなやかなメリハリのある体型をつくれるのは、女性にとって大きな魅力ですよね。
ここからは、いよいよピラティスに挑戦!下腹ぽっこりを解消したい方におすすめの簡単エクササイズをご紹介します。
ピラティスの基本!「胸式呼吸」
まずはピラティスを行う前に、胸式呼吸の方法をマスターしましょう。胸式呼吸には、交感神経が優位になり、筋肉を鍛えやすい状態に整える効果があります。また、酸素を深く取り入れることで代謝アップも期待できます。
やり方
ぽっこりお腹を狙い撃ち!「Cカーブ」
下腹にダイレクトに効くピラティスのエクササイズで、腰痛の改善や股関節の柔軟性の回復にも効果が期待できます。
やり方
背中・下腹・お尻を効率的に鍛える!「スワン・プレップ」
背中・下腹・お尻と、女性が気になる部分を効率的に鍛えられ、さらに生活の中で疲れやすい背中周りの疲労回復効果も期待できるピラティスのエクササイズです。
やり方
注意:腰痛がある人は無理をしないようにしましょう。
以下はNG例です。足が浮いてしまってはダメです。腰だけで無理やり持ち上げようとすると足が浮いてしまうので、足はしっかり床につけておきましょう。
今回ご紹介したエクササイズは、どれもピラティス初心者でも行いやすいものばかり。
「最初は体のどこを動かしているのか意識しにくいかもしれませんが、できる範囲でいいので、まずは3週間続けてみてください。すぐに効果を出そうとするのではなく、体が変わるためには、ある程度時間がかかることを知ってほしいです。3週間ほど継続すると、体のどこを動かしているのかが分かるようになり、体が変わってきた感じが自分でも分かるようになると思います」(TOMOKOさん)
TOMOKOさんによると、呼吸を意識しながらピラティスを行い、自分の体と丁寧に向き合っていくことで、心にもゆとりが出る方が多いそうです。ダイエットに効果的なだけではなく、生活にも良い影響を与えてくれるというピラティス。ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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