行政書士の仕事とは、どのようなものなのでしょうか?企業はもちろん個人の生活のさまざまな場面で、官公庁への提出書類や、個人の売り買いに関する契約書・示談書・内容証明……といった、法律知識に裏付けられた書類の作成が必要になることがたくさんあります。
行政書士の主な仕事は、そうした場面で、必要書類の作成や契約書の代理作成・代理提出、相談やコンサルティングを行うことです。扱える書類は数千種類で、幅広く活躍することができます。
また、近年は消費者庁の創設にともない、ちょっとしたトラブルについて法律を踏まえたアドバイスができる市民の身近な法律家としても期待されています。さらに、今後ますます進む高齢化社会や、外国人の増加などでもニーズが高まると考えられています。
行政書士は、パソコンとプリンターさえあれば、自宅でも開業可能です。そのため在宅で働きたい人、定年後の第二のキャリアとして資格を生かしたい人などは、行政書士に向いているといえます。
なお、資格にはたとえば医師のように、資格取得者だけが業務を行うことができる業務独占資格と、資格なしでも仕事はできるが名称を使えるのは資格取得者だけという名称独占資格があります。行政書士は業務独占資格なので、行政書士資格を取得した人にしかできない業務を行うことができます。
独学で学んで行政書士の試験に合格するには、1000時間程度の学習時間が必要だといわれます。それだけ難易度の高い資格なので、自分ひとりで情報収集や試験対策を立てるのは少し大変です。
しかも、行政書士の試験は、法律の改正や、判例の影響を受けやすいので、常に最新の情報を得ておくことが、短期間で合格する1つのカギになります。そのためには、最新情報を定期的に教えてくれる通信講座や資格取得のためのスクールを活用したいですね。
スクールに通うメリットは、決まった曜日の決まった時間に強制的に勉強できること、同じ目的意識を持った仲間ができること、先生に直接質問できることなどがあります。デメリットとしては、時間の拘束と学費の高さです。
一方で、通信講座のメリットは、好きな時間に好きな場所で学べることと、学費が比較的安いことがあります。デメリットは学習意欲を維持するのが難しいことや、直接質問ができないことなどが挙げられます。
もし働きながら勉強するのなら、やはり通信講座がおすすめです。働いていると突然の残業や出張などでスクールに行けないこともあるかもしれません。仕事の都合や身体の疲労度などに合わせて、無理なく学べるのは通信講座ならではの魅力です。
とはいえ、通信講座を最後まで続けられるか不安がある人も多いのではないでしょうか。最近の通信講座は、添削課題やメールでの質問、Web学習が充実しているものも増えています。これならひとりで勉強しているという孤独感も少ないかもしれません。
それでも、途中で挫折しそうになったときのために、周りの人に協力してもらいましょう。家族や友人に資格試験のことを話しておくだけでも、モチベーションの向上につながります。
資格が取得できたら、すぐにでも独立したいと考えている人も多いのではないでしょうか。独立・開業するためには、行政書士会に入会する必要がありますが、この行政書士会が主体となって、各地で研修を実施しています。そこでは行政書士の基礎業務の講習が受けられるので、独立・開業に向けて安心して一歩を踏み出すことができます。
しかし、独立は簡単なものではありません。独立すると、会社という組織に縛られない自由がある一方で、事務作業、営業、経理などすべてを自分でやることになります。会社にいれば、たとえ仕事で失敗しても給料は入りますが、独立すれば売り上げがないと赤字になるだけです。行政書士が独立して成功するためには、仕事を待っているのではなく、営業にも注力しなくてはなりません。
独立して活躍する行政書士たちは、サラリーマン時代の人脈を活かしたり、地域の法律相談会に参加したりして、仕事を受けているようです。また宅地建物取引士(宅建)やファイナンシャルプランナー(FP)、社会保険労務士(社労士)といった他の法律系資格を取得して、専門性を高めて活躍する人も多くいます。
すぐに独立するのが不安であれば、企業の法務部や行政書士事務所で実務を経験するのも1つの手です。
行政書士なら、あこがれの一国一城の主も夢ではありません。仕事をしながらでも、通信講座なら今すぐ気軽に勉強をスタートすることができます。迷っていないで、将来のために一歩踏みだしてみましょう。
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