狭いベランダでもOK！簡単DIYでベランダガーデニングを楽しもう

おうちのベランダ、しっかり活用できていますか？意外とほったらかしにされがちなスペースであるベランダですが、実は身近な材料とちょっとの手間で素敵にリメイクすることができます。今回は、インテリア＆DIYを得意とするカリスマブロガーのRumiさんに、ブログやインスタグラムでも人気のテーマである「ベランダガーデニング」について教えていただきました。そもそも、RumiさんがDIYを始めたきっかけは何だったのでしょうか？

「私の父がすごく器用で、何でも作れる人だったんです。私や姉の机やクローゼットもすべて手作りしてくれましたし、家の床板を一枚一枚張り替えたりする姿も間近で見ていたので、『作ろうと思えば、自分で何でも作れるんだ』という感覚が、自然と芽生えたのかもしれません」（Rumiさん）

本格的にDIYを始めたのは、大人になって家庭を持ってから。Rumiさん念願の、「シンプルで真っ白い、四角いおうち」を建てたことで、DIYとガーデニングへの情熱に火がついたそうです。

「すごくシンプルな造りの家を建てたので、『じゃあ、家具などはどんなふうにしよう？』と考えたときに、実家にノコギリをはじめとしたDIY用の道具一式があったことを思い出して。それから少しずつ、いろんなものを自分で作るようになりました。
ガーデニングも同じです。猫の額ほどの狭いお庭なんですけど、少しずつやるうちに、だんだん楽しくなってきて。その過程をブログにアップしたら、『小さなお庭でも、こんなにガーデニングが楽しめるんですね』といったポジティブなコメントをたくさんもらえるようになり、それがやる気アップにつながりました」（Rumiさん）

実は虫が大の苦手で、家を建てるまでガーデニングには興味ゼロだったというRumiさん。それでも、園芸好きのお母様に相談しながら、玄関のすぐそばにある小さなスペースから始めてみたところ、たちまちガーデニングのとりこに。２階にもどんどん植物を移動させて、ベランダガーデニングも楽しむようになったそうです。

「ベランダガーデニングは、ガーデニング初心者の方にこそおすすめですよ」と語るRumiさん。その理由は「手軽さ」にあると言います。

「ベランダガーデニングは地植えではないので、鉢の位置を移動すれば簡単に空間の模様替えができます。『この花はあまり大きくならないから、こっちに置こう』『色のバランスをとりたいから、この鉢とあの鉢を入れ替えてみよう』といった感じで、日々変わる植物の背丈や花色のバランスを見ながら、あっちこっちに簡単に動かせるのが、ベランダガーデニングならではの魅力です。ガーデニング初心者の方でも、気軽に始めやすいと思います」（Rumiさん）

さらに、DIYでベランダを自分好みの空間にできれば楽しみも倍増です。そこでRumiさんに、初心者でも簡単にできるベランダのDIYを教えていただきました。

「おすすめは板壁（いたかべ）をつけること。たとえば、白い板壁をベランダに置いて、その手前にオリーブの鉢をひとつ置くだけでも、空間の雰囲気がまったく違ってくるんです。板壁はネット通販でも手軽に買えますので、ぜひ試してみてください。
ホームセンターが近くにあるなら、ルーバーラティス（目隠し、日よけなどを目的とした木製フェンス）を買って防腐剤を塗った後に、自分好みの色にペイントするのもおすすめ。ベランダの空間がグッと洗練されますよ」（Rumiさん）

ちなみにRumiさんの場合は、ホームセンターの処分品コーナーで見つけた１本70円の木材を、９本買って板壁を手作りしたそうです。

15センチ幅の板で作った板壁

「最初は８～９センチ幅の板を白くペイントして並べたんですが、それだとちょっと細くて。試行錯誤して、最終的には15センチ幅くらいの板がうちのベランダにはしっくりくるんだな、と落ち着きました。
板壁の材料になる板は、ホームセンターで『何センチ幅に切ってください』とお願いすれば、すぐ用意してくれますよ。板壁は一度作ってしまえばずっと使えるものなので、ぜひトライしてみてください」（Rumiさん）

Rumiさんが考える、ガーデニング初心者におすすめの育てやすい植物についても伺ってみました。

「オリーブやユーカリは、丈夫で育てやすいですよ。土との相性もあるかもしれませんが、アナベルという紫陽花もおすすめです。難しいと言われがちなバラも、ピエール・ドゥ・ロンサールという品種なら、育てるのは比較的簡単です。
ガーデニングって、子育てとよく似ているんですよ。構い過ぎてもダメだけど、ほったらかし過ぎてもダメ（笑）。ちょうどいい距離感を意識して始めてみるといいかもしれません」（Rumiさん）

ピエール・ドゥ・ロンサール

センスが問われるお花の植え方については、「お部屋のインテリアの延長線上」で考えてみるのがコツだそう。

「植物の植え方や鉢の並べ方は、インテリアや整理整頓の考え方と基本的には同じです。『手前に低い花を植えたら、奥にちょっと背の高い花を配置してみる』といった感じで、お部屋のインテリアと同じ感覚でやってみると、楽しくきれいに配置できますよ」（Rumiさん）

リビングと窓ひとつでつながっているベランダでガーデニングをするからこそのメリットもあるそうです。それは「生活空間を豊かにしてくれる」ことだとRumiさんは言います。

「私は２階で寝起きしているんですが、朝起きたらまず水を飲んで、それから椅子をベランダがよく見えるリビングの窓辺まで持っていきます。そこでコーヒーを飲みながら、ぼーっとする習慣があるんですね。すると、２階のリビングにいながらにして、生き生きと育つ花や緑を窓越しのすごく近い距離で感じることができるんです。それもベランダガーデニングならではの良さだと思います。生活空間が豊かになって、広がっていくような感覚がありますね」（Rumiさん）

昼とも夕方とも違う、朝の光の美しさを知ったのも、ベランダガーデニングのおかげだそうです。

「リビングのカーテン越しに見えるお花に、すごく癒やされるんですよ。以前、お花好きの人が『お花は朝10時までが一番きれいなんだよ』って教えてくれたんですけど、本当にその通りで。朝の光って、お花がすごくきれいに見えるんです。
また、家族が誰も起きてこない早朝に、『あ、あそこの蕾が開いたな』『あっちのお花のほうが成長が遅いから、日当たりのいい場所に動かそうかな』なんて考えながら過ごしている時間は、すごく贅沢だなって思います」（Rumiさん）

花と緑のある暮らしは、贅沢な時間と心のゆとりをもたらしてくれます。Rumiさんのお話を参考に、あなたもDIYやベランダガーデニングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

「うちのベランダは狭いし……」などと、諦めなくて大丈夫です。視点を変えれば、面積がコンパクトなベランダのほうがDIYやアレンジが簡単にできるというメリットもあります。毎日の暮らしに楽しみと変化を与えてくれるベランダガーデニングを、ぜひ今日から始めてみませんか？

※マンションなどの共同住宅でベランダガーデニングをされる場合は、ルールに従ってお楽しみください。

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