エッセンシャルオイル（精油）って何？アロマテラピーの基礎知識

エッセンシャルオイルは、オイルの原料となる植物それぞれの芳香成分の特徴を生かした方法で抽出されています。
最も一般的な方法は「水蒸気蒸留法」です。植物に水蒸気をあてて、その熱で芳香成分を蒸発させ、その水蒸気を冷やして液体に戻すことで水分と「精油」を分離させます。ラベンダーやローズマリーなどのエッセンシャルオイルが、この方法で製造されています。

グレープフルーツやオレンジなど、果皮に芳香成分が含まれる場合には「圧搾法」が用いられます。果皮を圧搾して抽出するため、熱を加えていない自然のままの香りを楽しむことが可能です。

また、花や樹脂から芳香成分を抽出するために、石油エーテルなどの「揮発性溶剤」や超高圧の二酸化炭素ガスを利用した抽出方法もあります。

エッセンシャルオイルの使用にあたっては、注意点がいくつかあります。注意点をしっかり理解したうえでアロマテラピーを楽しみましょう。

●エッセンシャルオイルの原液は使用しない

エッセンシャルオイルは芳香成分が凝縮されているため、香り・作用ともに強力です。そのため、原液を肌に直接つけたり、服用したりすることは絶対にしないでください。アロマバスやマッサージなどで初めてエッセンシャルオイルを使用する際は、まずパッチテストを行いましょう。

●純度100%の天然オイルか確認

エッセンシャルオイルをはじめとした香りのするオイルの中には、添加物が含まれているものや合成で作られたものもあります。アロマテラピーに使用する際は、純度100%の天然オイルかどうか確認しましょう。

●紫外線を浴びない

ベルガモット、アンジェリカ・ルート、レモン、グレープフルーツなど、柑橘系のエッセンシャルオイルをつけたまま紫外線を浴びないように気をつけましょう。シミなどの原因になる可能性があります。

●保管方法に気をつける

エッセンシャルオイルには、蒸発しやすく油に溶けやすい、という特徴があります。100%天然の成分で保存料などが加えられていないオイルは熱や空気に触れると劣化しやすいため、保管には注意が必要です。
保管の際は高温多湿を避け、火気のない場所で保管しましょう。また、開封後は半年～1年以内に使い切るように心掛けてください。

●妊娠中の方は使用に注意

妊娠初期の場合は、アロマポットなどで芳香浴法のみ行い、肌に直接使用することは避けましょう。エッセンシャルオイルの中には、お腹の赤ちゃんに影響を与える恐れがあるものもあります。それぞれのエッセンシャルオイルの特徴と注意点をよく確認してから使用してください。