運動会での子どもの活躍を見るのは楽しみだけど、かわいくて手の込んだお弁当作りは苦手……。そんなふうに、お弁当作りにプレッシャーを感じているママやパパは少なくありません。人気料理家の「ちょりママ」こと西山京子さんは、運動会や遠足など特別なイベントのお弁当作りをどう乗り切っているのでしょうか?お弁当のレシピや作るコツ、お弁当にまつわるエピソードについてお聞きしました。
「子どもがいると、幼稚園のお昼、運動会や遠足など、お弁当を作る機会がグッと増えますよね。わが家も下の子がまだ小学生なので、あと数年は運動会のお弁当をがんばらなきゃ(笑)。最近では夫も『昼にカップラーメンばかりだと体調が悪いので、お弁当作ってくれると嬉しいな』と言い出したので、作り置きおかずなどで工夫しながら、夫の分のお弁当も作っています」(ちょりママさん)
蓋を開けた瞬間、思わず友達に自慢したくなっちゃう!運動会や遠足の楽しみは、やっぱりお弁当タイム。子どもが大好きな味で大人もおいしく食べられる、簡単でかわいい人気のお弁当レシピを5つご紹介します。
「運動会のお弁当は、午前の部でがんばった子どもが喜びそうなものを入れてあげるのが一番。簡単に作れて見栄えもいい、定番の人気おかずをご紹介します。ピックやフォークで食べられる手軽さもポイント」(ちょりママさん)
お弁当レシピ1:フライパンで手軽に揚げ焼き!「やわらかチキンナゲット」
材料(4人分)
作り方
ちょりママさんのおすすめポイント
ワンボウルで種を作り、フライパンで揚げ焼きできるメインおかず。むね肉はもも肉よりも早く火が通り、時間が経っても脂っぽさが出ないため、お弁当向きの食材です。揚げる直前にパン粉を加えることで、カリッとした食感もアップ。
子どもが喜ぶポイント
子どもに人気のチキンナゲット。すりおろし玉ねぎがタンパク質を分解して、肉を柔らかくしてくれます。鶏むね肉には疲労回復効果が期待できるアミノ酸も豊富なので、午後の部のパワーに!
お弁当レシピ2:定番のおかずもかわいくアレンジ♪「卵焼き串」
材料(4人分)
作り方
ちょりママさんのおすすめポイント
卵液を混ぜるときは、フォークを使うと混ぜやすいです。ふんわりと仕上げるために卵液にも油を加えています。わざわざ卵焼き器を出さなくとも、レシピ1のチキンナゲットを作ったのと同じフライパンでOK。
子どもが喜ぶポイント
卵焼きは普通のサイズよりもやや細めに巻き、小さめに切ってピックに刺すと見栄えよく華やかに。定番の卵焼き&ソーセージのかわいさが数段アップして、お弁当全体のアクセントにもなります。
お弁当レシピ3:レンジで簡単彩り副菜「おかかチーズブロッコリー」
材料(4人分)
作り方
ちょりママさんのおすすめポイント
フライパンで調理をしているあいだに、電子レンジでできる副菜。お弁当の彩りに必須の『緑もの』おかずです。子どもが大好きなピザ用チーズ(とろけるタイプ)をかけて加熱した後に、かつお節を加えて混ぜ、しばらく蒸らすのがポイント。
子どもが喜ぶポイント
時間が経つほど旨味が増すかつお節は、お弁当のおかずにぴったり。お弁当箱に詰めるときは、100円ショップなどで売られている小さめの紙コップやかわいいマドレーヌカップに入れると、ちらっと見える色味がいいアクセントになりますよ。カップはお弁当箱の高さに切って調整を。
お弁当レシピ4:お弁当のスキマ埋めにも重宝する!「ハムブーケ」
材料(4人分)
作り方
ちょりママさんのおすすめポイント
火を使わず、簡単に作れるお弁当のサブおかずです。他にも大葉、スライスチーズ、大人向けならかいわれ大根などを使ってもOK。彩りやかわいさアップのアクセントになるので、お弁当のちょっとしたスキマを埋めたいときに覚えておくと便利な一品です。
子どもが喜ぶポイント
野菜はハートや星などのクッキー型で型抜きすると、さらにかわいさアップ!時間がないときはハムでくるっと巻いて、プチトマトを乗せるだけでもOK。
お弁当レシピ5:味の違いで飽きずに食べられる!「3種のキッズ☆おむすび」
材料(4人分)
作り方
塩おむすび
ふりかけおむすび
しらす大葉おむすび
ちょりママさんのおすすめポイント
おかずが十分にあるので、おにぎりの味付けは控えめに。ごはんはあらかじめ塩をまぶしておくと、全体に塩味が行き渡っておいしく食べ切れます。そのぶん、おにぎりをむすぶときにつける表面の塩は、やや控えめにしてOK。
子どもが喜ぶポイント
味と見た目にバリエーションをつけることで、子どもの食欲もアップ!空気が乾燥する季節は、ごま油やオリーブオイルなどを少し加えてオイルおにぎりにすると、しっとり感が持続しておいしく食べられます。
どれもおいしそうなおかずばかりですが、運動会のお弁当の難しさは、実は「詰めること」にあるのだとか。
「一人分のお弁当と違って、運動会などのイベントのお弁当は、大人数で食べるもの。大きな重箱などは仕切りがないので、どう詰めていいかわからなくて迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。そんなときはお弁当箱に入れる前に、それぞれのおかずをお皿やタッパーに乗せた状態で並べて、見取り図を作ってみてください。実際におかずを並べることで、完成図のイメージがつかめるようになりますよ」(ちょりママさん)
運動会や遠足などの、イベントのお弁当に欠かせない要素に、「彩り」があります。特別な日のお弁当には、おいしさや栄養バランスと同じくらいに、見た目の華やかさも大切。「あと少し、お弁当の彩りを良くしたい」というお悩みに対して、ちょりママさんはこんなアドバイスをしてくれました。
「お弁当の彩りを良くするポイントは、野菜を入れること。難しいバランスを考える必要はなくて、種類の違う野菜を入れると、色味って必然的に増えるんですよ。上の写真のお弁当なら、豚巻きピーマンとちくわきゅうりの『緑』、にんじんの『オレンジ』、コーンと卵焼きの『黄色』。この3色だけで十分。
白いごはんが寂しいなと感じたときは、ハムを小さな丸い型でくり抜いて上に散らすだけでも、グッと華やかになります。くり抜く際には、100円ショップなどで売られている太めのストローを使うと便利ですよ」(ちょりママさん)
「運動会や遠足のお弁当に関しては、わが家では楽しさ優先で、子どもの好きなものをたくさん詰めるようにしています。ただ、普段のお弁当に関していえば、好きなものをメインにしつつ、子どもが苦手なものをちょっとだけ紛れ込ませる工夫も。味を少しでも覚えてもらうことが、克服のきっかけになることもありますから」(ちょりママさん)
今回ご紹介したちょりママさんのお弁当は、子どもが喜ぶのはもちろん、お弁当を作る人のことも考えた手軽なレシピばかり。特別な日の楽しい思い出とおいしいお弁当は、子どもが成長してもきっと記憶に残り続けるはず。運動会や遠足など、行楽イベントでぜひ作ってみてくださいね。
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