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2017.09.12

朝から頭すっきり!勉強前に食べるならこんな朝ごはんがいい!

朝から頭すっきり!勉強前に食べるならこんな朝ごはんがいい!

朝ごはんを食べる人、食べない人、食べても菓子パンなどで済ませる人など、パターンはさまざま。けれども、勉強や仕事で頭を使う人にとっての「朝ごはんの正解」はあるはずです。頭や身体がすっきり目覚める朝ごはんの摂り方を、管理栄養士さんにアドバイスしていただきました。

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朝から活動的に動くためには、朝ごはんは不可欠!

朝から活動的に動くためには、朝ごはんは不可欠!

今回お話を聞いたのは、管理栄養士として幅広いフィールドで活躍する岡田明子さん。食生活を改善したことでご自身が13kgものダイエットに成功した体験をもつ、栄養と食事管理のエキスパートです。 まずは朝ごはんを食べると、どのような効果があるのか教えていただきました。

「体内時計がリセットされるということが大きな効果でしょう。1日を活動的に過ごすためには、身体を目覚めさせることが大事。朝ごはんを食べると、内臓が動き、体温が上がり、脳まで栄養が行き渡りますし、噛むことで脳が一層活性化されるんですよ」(岡田さん)

朝、スイッチを入れることで1日を活動的に過ごせて、夜もしっかり眠れる。そして翌朝きちんと起きることができる。こういった好循環が、朝から頭をすっきりさせることにもつながるようです。ただ、朝はなかなか食欲がわかないという人はどうしたら良いのでしょうか?

「これも習慣なんですよね。朝ごはんを食べない、食べられない習慣の人は、絶対に何かそうなる原因があるんです。例えば夜遅くまで食べているとか、疲れが十分に取れていないとか。夜遅くまで食べると、寝ている間に消化しなければならないので、熟睡できません。それに、太る原因にもなります。理想は寝る2時間前までには食事を済ませること。夜はなるべく消化のいいものを選ぶと良いでしょう」(岡田さん)

血糖値の乱高下に要注意。ダルさや眠気を感じて集中できない状態に

血糖値の乱高下に要注意。ダルさや眠気を感じて集中できない状態に

いよいよ本題です。大事な試験や重要なプレゼンがあるなど、特にいいパフォーマンスをしなければならない日は何を食べたら効果的か、理想の朝ごはんについて尋ねてみました。

「栄養バランスのとれた定食ですね。頭のなかで3つのお皿を並べてみて下さい。1つめはごはん、パン、麺などの主食、2つめは肉や魚、卵などの主菜、3つめは野菜やきのこなどの副菜。和定食を思い浮かべるとわかりやすいと思います。例えば焼き魚定食は、タンパク質・脂質・炭水化物という三大栄養素のほかビタミンやミネラルもばっちり摂れるので、まさに理想的なんですよ。
でも、朝は忙しいのでなかなかそこまで揃えるのは難しいかと思います。そんな時にオススメなのは、ごはん(主食)+具だくさんの汁物。この汁の中に卵や肉などの主菜と、残りものの野菜を全部入れてしまうんです。実際のお皿は2皿だけど、汁の中に2皿分入っていることになるから、合計3皿のイメージ。きちんとバランスがとれていますよね。とにかく、偏らないようにいろんなものを食べるのが理想です」(岡田さん)

おにぎりなどの炭水化物だけ、フルーツだけという、よくありがちな朝ごはんはどうなのでしょうか?

「炭水化物は血糖値が上がりやすく、すぐにエネルギーになるという即効性があります。運動前など活動的に過ごす時には良いかな、と思いますね。ただ、頭を使って集中したいときは、なるべく血糖値の上昇がゆるやかなものの方が良いでしょう。なぜならば、血糖値が急激に上がると、それだけ下がるのも早いから。血糖値の上がり下がりが激しいと、ダルさや眠気を感じてしまうんです。具体的には白米よりも、血糖値の上昇を抑える食物繊維が豊富な胚芽米や玄米のほうが一般的に良いと言われています。
また、炭水化物を効率よく代謝する(効率的にエネルギーにする)ためには、豚肉や納豆などに含まれるビタミンB1を一緒に摂取する方が良いでしょう。なので、具入りのおにぎりならこれらが入っているものが良いと思います」(岡田さん)

「逆に避けたほうが良いのは、菓子パンや甘いもの。朝って何時間も食べていない状態なので、もともと血糖値がすごく低いんです。そこに糖質のかたまりである菓子パンを食べてしまうと、血糖値が急激に上がって、急激に下がってしまう。だからパワーがみなぎるどころか、逆に眠気が襲ってきたり、落ち込んだ状態になったりするんですよ。お米に比べたら小麦は腹持ちもあまりよくありません。これでは残念ながらあまり集中できませよね。
フルーツならビタミンも食物繊維も含まれているので、単純に『甘いものだけ』 というわけではないのですが、上記の理由からやはりタンパク質や炭水化物も摂取してほしいな、と思います」(岡田さん)

賢く食べて、朝から最高のパフォーマンスを

賢く食べて、朝から最高のパフォーマンスを

朝からきちんと栄養を摂ることで、脳が活性化されるだけでなく、体調も体型も整ってくると岡田さんはいいます。

「食べ慣れない人はいきなりバランスを考えなくても良いので、ゆで卵や具入りのおにぎりだけという感じで始めてみてはどうでしょう?それだけでも、きちんとエネルギーになって、脳に栄養が行き渡ります。また、朝ごはんを食べることで腸が刺激されるので、便秘がちの方には効果的。代謝も上がって冷え性も改善されるので、女性こそしっかり食べてほしいですね。
たまに朝からチョコレートなど甘いものを欲してしまう方がいらっしゃいますが、それは栄養が足りていない可能性があります。ちゃんと栄養のあるものを食べるようになると、甘いものがそれほどいらなくなるんです。せっかく食べるのなら断然栄養があるもの!続ければ徐々に体調も体型も整ってきますから、自分のペースでぜひトライしてみてください」(岡田さん)

ついつい疎かにしてしまいがちな朝ごはんですが、きちんと選ぶことでそんなに効果があるのかと、見直した方も多いのではないでしょうか。これを機に「3つのお皿」を意識し、朝から良いパフォーマンスを目指してみてください。

管理栄養士講座へのリンク

取材・文/河辺さや香
取材協力
岡田明子(おかだあきこ)さん
管理栄養士、一般社団法人NS Labo代表理事。同志社女子大学 管理栄養士専攻卒業後、特別養護老人ホームでの勤務を経て、ダイエットサプリメント会社に転職。 1万通り以上の食事パターンを分析し、何千人もの方のダイエットサポート実績がある。
2009年に独立し管理栄養士の経歴と自身の13kgのダイエット成功経験をいかして「食べてキレイにやせる」ダイエットメソッドを確立。テレビや雑誌、各種イベントでのレシピ監修や商品開発、企業セミナー講師や執筆活動を精力的に務める他、個人への食事サポートも行い個々の生活習慣に合わせた的確な指導に定評がある。著書に『朝だから効く!ダイエットジュース』(池田書店)ほか。
 

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