お鍋は簡単にできて、お肉も野菜もたくさん摂れる優秀なメニューですが、変わり映えしない見た目ゆえ、鍋の蓋を開けた瞬間「あぁ……。またか……」と思うこともありますよね。そこでおすすめしたいのが、インスタ映えする「フォトジェニック鍋」です。
「『フォトジェニック鍋』とは、見た目が美しく、みんながアッと驚く、インスタ映えするお鍋のこと。ポイントさえ押さえれば、誰でも簡単に作れますよ」(植木さん)
そう話すのは、料理インスタグラマーの植木俊裕さん。グラフィックデザイナー時代に培ったセンスを活かし、おしゃれで美味しそうな料理写真を投稿している、人気のインスタグラマーです。植木さんいわく、いつもの家鍋をフォトジェニック鍋にするポイントは、大きく分けて2つあるのだとか。
ポイント1:食材の色
「お鍋は、どうしても白っぽい食材が多くなりやすいので、意識して、緑、赤、黄色の食材を入れるようにしましょう。春菊や小松菜、トマト、にんじん、かぼちゃといった色味が鮮やかな食材を意識して入れると、見た目がぐっと良くなりますよ」(植木さん)
ポイント2:レイアウト
「ある程度レイアウトを考えて食材を入れないと、お鍋の見た目は良くなりません。最初は、下に沈んでもいいような白菜やもやしといった白っぽい野菜などを入れて、その上に色のある野菜やキノコ、お肉などを盛りつけるといいでしょう」(植木さん)
色味のバランス、レイアウトにこだわるのは、グラフィックデザイナーならでは!でも、せっかく見た目にこだわって作っても写真映えしないこともあり、料理を撮影するのって素人には難しいもの……。お鍋を美味しそうに、なおかつ美しく撮影するコツはありますか?
「煮込みすぎると野菜がしんなりしてしまい、色鮮やかな写真が撮れなくなってしまうので、できたてを撮影するのがポイント。またホカホカの湯気は、お鍋の美味しそうな雰囲気を引き立ててくれるので、熱々な感じが伝わるように蓋を開けた瞬間を狙って撮りましょう。グツグツしている気泡も撮影するといいですね。また、周りに置く小物も工夫します。ランチョンマットを使ってみたり、お鍋の近くに小物を置いてみたりと遊び心を加えると、いい動きが生まれます。箸や取り皿も、きっちりと配置するのではなく、無造作に置くとおしゃれに見えますよ」(植木さん)
ポイントを教わったところで、植木さんに美味しくてインスタ映えするフォトジェニック鍋の作り方を教えていただきます♪
レモンの爽やかな酸味と香りが素材の味を引き立てる、塩ベースのお鍋。季節を問わずアレンジ自在で、野菜をたっぷり美味しく食べられる、女性におすすめのヘルシー鍋です。酸っぱうまい!
材料:2人分
作り方
写真映えポイント
「蓋を開けた時に驚くくらい、びっしりレモンを敷き詰めると、人目を引くフォトジェニックな出来栄えになります。レモンはできるだけ薄めに切って、お鍋全体をレモンで覆いましょう。レモンが上に並んでいるのが最大のポイントなので、レモンの下の具材はあまり色味にこだわらなくてOKです」(植木さん)
豚バラ肉とスライスしたお野菜をクルクルと巻いて、薔薇に見立てたお鍋。植木さんいわく「薔薇一つひとつの完成度はイマイチでも、鍋に入れるとまとまって見えるので、細かい部分はあまり気にせずどんどん作っていきましょう」とのこと。簡単なのに、いつもの鍋がパッと華やかに!
材料:2人分
作り方
写真映えポイント
「薔薇用の食材は、ピーラーでスライスできる野菜だったら何でもOK。下にもやしや白菜などで土台を作って、その上に薔薇を配置。花の周りには『薔薇の葉っぱ』に見立てた春菊などの葉野菜を置きましょう。薔薇は、同じ色のものが一箇所に固まらないよう、バランス良く振り分けるのもポイントです」(植木さん)
野菜やお肉の旨みが重なり、味わい深くしみじみ美味しい洋風ポトフ鍋。串スタイルは、見た目のインパクトが大きく、華やかな印象に仕上がります。一つひとつ串に刺さっているので崩れにくく、取り分けもスムーズ。パーティーにもぴったりです!
材料:2人分
作り方
写真映えポイント
「串がカラフルになるように色々な食材を使うと、美しく彩り豊かになります。大きめの鍋に串が少しだけ出る感じで入れると、さらに見た目もアップ。基本的に、串に刺さればどんな食材でもOKなので、色々な食材で試してみてください」(植木さん)
ひと手間、ひと工夫で、楽しいワクワクを詰め込んだフォトジェニック鍋はいかがでしたか?冬は、家飲みやホームパーティーも多い季節。みんなが見惚れる、インスタ映え抜群のフォトジェニック鍋を作れば、女子会、パーティー、季節のイベントも一層盛り上がること間違いなし!今回ご紹介したお鍋は、どれも見た目の楽しさだけでなく、味も絶品。ぜひこの冬、作ってみませんか?
はじめての家庭料理講座へのリンク
食生活アドバイザー(R)講座へのリンク