料理教室『HIROKO'S KITCHEN』の主宰者でもある酒匂さん。「カジュアルなおもてなしスタイル」を提案する酒匂さんが考える、おもてなし料理のポイントとはどんなものなのでしょうか?
「おもてなし料理は難しいと感じるのは、特別なものだと考えてしまうことが原因だと思います。おもてなし料理と言えど、得意な料理や普段作る料理でOKなんです。その代わり、盛り付け方を変えたり、特別感のある食器を使ったりするのがポイント。例えば、普通のジュースであっても、コップではなく脚付きの背の高いグラスに注ぐだけでワンランクアップした印象になりますよね。そういうことなんです」(酒匂ひろ子さん)
おもてなし料理の演出として酒匂さんが特におすすめしているのが、1人1皿ずつ用意すること。ワンプレートにまとめることで、料理が彩り良く見え、またゲストがもてなされていることを感じやすいと言います。
ここからは、酒匂さんに教えていただいた、ワンプレートにぴったりなおもてなし料理のレシピをご紹介します。おいしくて華やか、しかも簡単に作れるレシピが揃いました。
チョコオイルマフィン
女性向けのおもてなし料理なら、メインは可愛くておいしいチョコマフィンがおすすめです。バターの代わりにオイルを使い、隠し味にはヨーグルトを。これにより、ヘルシーかつ、しっとりとした食感が出るので、冷めてもおいしいチョコマフィンになります。オイルは、無味無臭のマカデミアピュアオイルがベストですが、なたね油や米油など(くせのない油)でも代用可能です。
材料:マフィン5~6個分
下準備
作り方
ひろ子’s ワンポイント
「プレーン生地に、チョコチップの代わりに焼いたベーコンやウインナーを入れれば、おかず系マフィンに早変わり。さらに、チーズをトッピングすると、グラタンみたいになっておいしいですよ。おかず系マフィンを作る場合は、砂糖は少し減らしましょう」
ハーブポテトサラダ
付け合わせには、みんな大好きなポテトサラダを。具材はじゃがいもだけとシンプルながらも、ハーブやフライドオニオン、辛味系ペッパーを効かせることで、食べ応えのある大人の味に仕上がります。
材料:4人分
作り方
ワンプレートにセット
ご紹介した2つのおもてなし料理をワンプレートにセットし、さらにスライスしたリンゴにハチミツをかけてフランスパンにのせたものと、ミニグラスに入れたトマトジュースを添えれば完成。フランスパンは、スライスして冷凍しておけばクラッカー代わりになりカナッペなどに使えます。トマトジュースは、牛乳とブラックペッパーを少量加えることで味がマイルドになり、見た目もオシャレになります。
素敵なおもてなし料理のレシピに加えて、さらにおもてなし感をアップするテクニックとして酒匂さんが教えてくれたのが、テーブルコーディネート。すぐにマネできるアイデアが満載です。
テーブルコーディネートは高低差を意識すべし!
「テーブルコーディネートの最大のコツは、高低差を出すこと。高さのあるキャンドルとグリーンのリースなど、高低差のある小物をプラスすると、非日常感を演出できて、おもてなし感が高まりますよ」(酒匂ひろ子さん)
いつもの料理を格上げする「アンダープレート」
料理のお皿にも一工夫。「ランチョンマットを敷くだけでもOKですが、料理をのせたお皿を、「アンダープレート」と呼ばれる一回り大きなお皿にのせることで、より豪華な印象になります」(酒匂ひろ子さん)
テーブルクロスは「真ん中掛け」でやわらかい印象に
「テーブルクロスやランナーを、テーブルの真ん中だけに掛けるのもおすすめ。全体に掛けるとかしこまった感じが出ますが、真ん中だけに掛けることでリラックスしたおもてなし感を演出できます」(酒匂ひろ子さん)
おもてなしをする時は、もちろん料理も大切ですが、一番大切なのは「ゲストに楽しんでもらうこと」ですよね。そのためにホスト側が意識するべきことを、酒匂さんに教えていただきました。
「おもてなしをすることばかりに気を取られていると、ゲストも気を遣ってしまい楽しみにくくなります。おもてなしをする時には、『自分も楽しむ』ことが大切。それが『ゲストに楽しんでもらうこと』に繋がると思っています。
そのためには、料理や掃除といった準備は、余裕をもって早目に済ませておくといいですね。例えば、今回ご紹介したポテトサラダであればソースを前日に作っておくことができますし、それだけで当日の準備がグッと楽になりますよ」(酒匂ひろ子さん)
特別なものを作ろうと、つい張り切ってしまいがちなおもてなし料理ですが、それほど手間をかけなくても、盛り付け方やテーブルコーディネートを工夫することで、素敵になるなんて驚きですね。今回ご紹介したおもてなし料理のアイデアを参考に、あなたも気軽にホームパーティーを開いてみてはいかがでしょうか。
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