「栄養学」や「食品学」をはじめ、「食文化」から「食マーケット」まで、食に関して幅広い知識を持つのが「食生活アドバイザー」。栄養学が専門の栄養士と異なり、ライフスタイル全体から食を見直し、人々の健康で安心・安全な食生活をサポートする「食のスペシャリスト」です。
その活躍は多岐に渡っており、食品メーカーのほか、食品売り場や飲食店、医療・福祉の現場など、食に関わるあらゆる分野で学んだ知識を活かせます。資格の取得を推奨している大手企業もあるほか、資格手当や昇格の条件とされるケースもあるそう。
その1:家族の健康をキッチンからサポート
働き盛りの旦那様は、ストレスによる食べ過ぎや飲み過ぎで、生活習慣病予備軍であることが多いもの。食生活アドバイザーの学習では、栄養素の働きや食事と病気の関連性などを学べるので、バランスの取れた献立作りに役立ちます。南さん自身、以前は「献立には海のものと山のものを入れるべき」という固定観念があったため、夕飯に肉と魚の両方を盛り込んでいたのですが、食生活アドバイザーの学習を通じて、タンパク質過多だと判断できるようになったそう。
また、昨今は子どもたちの食物アレルギーが急増しています。厚生労働省の調査では、0~14歳の子どもの約40%が何らかのアレルギーをもっているそう。資格の学習では食品のアレルギー表示の読み方や、普段の食生活でアレルギーを防ぐ知恵も身につくので、子どもを持つ女性にとっても心強い資格です。
ほかにも食中毒は飲食店の話だというイメージがありますが、実は家庭のキッチンで発生することも多いそう。食生活アドバイザーの学習では、食材の保存方法から加熱条件、調理作業中の注意事項まで、衛生管理についても詳しく学べるので、「ノロウィルス」や「O-157」など怖ろしい食中毒から家族を守れます。また、残留農薬や遺伝子組み換え食品、食品添加物についても学べるので、家族の健康をキッチンからサポートできるのです。
その2:子どもに対して「将来の贈り物」ができる
最近は忙しさのあまり、家庭の食卓にできあいのお総菜やインスタント食品が増える傾向にあります。もちろんたまにはそういう日があっていいでしょうが、やはり、子どもには日本の伝統的な食文化を伝えたいものです。食生活アドバイザーの学習は、一汁三菜など和食の基本をはじめ、おせち料理など日本の行事食に詳しくなれるのも魅力です。
南さん自身、長女の家庭科の先生がクラスで「一汁三菜はどう配置するか」と質問した際、長女ひとりだけ正解できて褒められたそうで、「いつもママが置いてくれる配置のおかげ」と感謝され、とても嬉しかったことを覚えているそう。
また、子どもにはきちんとした食のマナーを身につけさせたいもの。食生活アドバイザーの学習では、人に不快感を与えないための箸使いなども学べるので、子どもが人前で自信を持って食事できるよう導いてあげられます。資格の学習で得た知識に裏打ちされた、季節感あふれる毎日の豊かな食卓は、「子どもに対する将来の贈り物」だと南さんは言います。
その3:社会復帰後も働き方の選択肢がさまざま
社会に出てからも様々な働き方が可能なのが、この資格のうれしいところ!旦那様の転勤によって自分が転職しなければならない時でも、食に関係する働き口はどこの地域でもあるもの。食品売り場のスタッフなら、商品の魅力を伝えるだけでなく、商品を通じてどんな暮らしが楽しめるのか、お客様の立場になってアドバイスができますし、飲食店スタッフなら、ただサービスをするだけでなく、食文化や健康食についてお客様に伝えられるほか、メニューやレシピの提案でお店に貢献することも可能です。
南さんの場合は、資格取得後に自分のサイトを作り、食や健康、環境などの社会問題について自分の考えを発信しているうちに、原稿執筆やレシピ制作、講演やテレビ出演などの依頼が来るようになったそう。
社会での活躍の場が広がるだけでなく、家族にも役立つ食生活アドバイザー。産休・育休中の女性が目指すなら、とくにオススメの資格です。
食生活アドバイザー(R)講座へのリンク