共働き家庭の男女に、「家庭での夫婦の家事分担の割合はどれくらいですか?」と質問したところ、実に70%以上が「家事の7割以上を妻が負担している」と答えるという結果に!
さらに興味深いのが、そう答えた割合はとくに妻側が多く、夫側は「半々で負担している」と答えている割合がやや多いこと。夫は家事に積極的に参加していると思っていても、妻はまだまだ足りていないと感じている、そんなジレンマが表れているのかも……!?
では、共働き夫婦は具体的にどのように家事分担を行っているのでしょうか?それぞれの家庭の家事状況について聞いてみました。
きっちり分担。担当制パターン
男女ともに最も多く見られたのが、「これとこれは夫で、あとは妻が行う」という回答。家事の種類でざっくり担当を決めておくパターンですが、「夫ができることを決めて、それ以外は妻がカバーする」という、どちらかというと妻主体の家事分担と言えそうです。
生活や環境に合わせる、柔軟パターン
次に多かったのがこちらのパターン。ある程度どちらの担当か決まった家事がありつつも、仕事やライフスタイルに合わせて臨機応変にこなすタイプです。相手を気遣う気持ちと、こまめな連絡がスムーズな家事分担の鍵になりそうですね。
妻にほぼおまかせ!夫非協力パターン
一方で見逃せないのが、妻に多くの負担がかかっている家事パターン。これでは妻の不満は爆発寸前……!事実、「現在の家事分担の満足度」について調査したところ、男性はおよそ6割が「とても満足している」、「まあまあ満足している」と答えたのに対し、女性はおよそ5割にとどまりました。とくに40代女性の「とても満足している」割合は5.4%と全体で最も低く、心身の健康のためにも、積極的な家事分担が必要な状況のようです。
まだまだ家事は女性に負担がかかりがちだということが分かった今回の調査。家事は毎日のことだけに、喧嘩の種になりかねませんよね。そこで最後は、気持ち良く家事分担をして夫婦円満でいるためのコツを、All About夫婦関係ガイドの三松真由美さんに教えていただきました。
三松さんいわく、共働き夫婦が家事分担をする際に最も大事なことは「お互いの仕事や生活環境に配慮すること」だそうです。
「どちらが朝早く出て行くのかとか残業はあるのかといった、お互いの仕事や生活スタイルをまずは把握することが大事です。そのうえで『毎週水曜日は僕が早く帰れるから料理と洗濯は僕がするよ』などと決めると、喧嘩が起こりにくいと思います」(三松さん)
ただし、「早く帰れたほうが多く家事をしようね」といった、曖昧な分担の仕方は避けたほうが良いとのこと。
「男性は具体性を好むもの。曖昧な分担だと、結局何をやって良いか分からず最終的に妻任せになってしまう場合があるので、あらかじめ担当を決めたほうが良いですね。また、家事の種類よりも、好きか嫌いかで分担を決めると良いです。お互いに得意な家事と苦手な家事があると思うので、お互いが好きな家事を担当すると上手くいきます」(三松さん)
それでは、アンケートでも多かった、家事にあまり積極的でない夫をやる気にさせるためにはどうしたら良いのでしょうか?三松さんによると、家事に消極的な夫には2つのタイプがあり、1つはズボラタイプ、もう1つはやり方や道具の場所が分からないタイプだと言います。
「いずれのタイプも、成功のコツは可視化することにあります。ズボラタイプならご褒美方式がおすすめですね。家事表を作って冷蔵庫に貼っておいて10個クリアしたら晩酌のつまみが一品増えるとか、ゲームにしてしまうと意外とノリノリでやる夫も多いですよ。
一方で、分からないからできないというタイプには『家事の地図』を作ってあげましょう。掃除道具はここ、調味料はここ、というように。料理も、レシピを書いてあげると良いですね。たとえば5つレパートリーをもってもらって、『今日は遅くなるから2番の生姜焼きを作っておいてほしいな』と具体的に指示をすると、こなせるようになります」(三松さん)
また、円満な家事分担の秘訣は、「お互いが家事をすることを当たり前だと思わないこと」だと言う三松さん。
「料理を作ってくれてありがとう、掃除してくれて嬉しい、というように、具体的に感謝の気持ちを伝えるようにしましょう」(三松さん)
基本的なことですが、毎日一緒にいるとつい忘れがちな感謝の気持ち。お互いを思いやる気持ちを大切にしながら、仕事と家事を上手に両立させていきたいですね!
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