家計管理は妻に一任し、夫はおこづかい制というご家庭はまだまだ多いですが、晩婚化が進み共働き世帯が増えている昨今、夫婦別財布も少しずつ増えているようです。
結婚後、まだ子供のいない共働き夫婦や、子どもがいても産休・育休等を利用して共働きを続けているご家庭は、それぞれが経済的に自立しているため、夫婦別財布になるケースが多いです。
一方で、妻が専業主婦などの場合、基本的に夫の収入で生活を賄いますので、妻または夫が家計を管理する、おこづかい制になりやすいです。もちろん、共働きでも家計管理が得意だったり、金銭感覚の良い方が家計管理を担っているケースもあります。
夫婦別財布のメリットは「自由」でしょう。自分で稼いだお金を自由に扱えるというのは、とても気持ちの良いものですが、生活費や貯蓄の分担をしたうえで、好きな物事にお金が使えるくらいの経済的なゆとりが必要になります。
デメリットは、お互いの収入や支出が見えないため、「給料が増えても貯金が増えていかない」「相手が貯蓄していると思っていたけど期待外れだった」など、「自由」がゆえに使途不明金が増えてしまい、家計がいつの間にか窮地に陥ってしまうケースが起こりやすいということ。本来は、子供の教育費や住宅ローン支出が多くなる時期に備え、家計にゆとりがあるうちに貯蓄を多めにしておく方が良いのですが、夫婦別財布だとそういったことに意識が向きにくくなります。
また家計にゆとりがあるときは良いですが、家計が苦しくなったり、収入に大きな差が出て不公平感を感じ出すと、お互いの財布が見えないからこそ喧嘩の原因になりやすくなります。
共働きで、夫婦別財布を今後も維持したいというご家庭は、家計に関してオープンであることが成功の鍵。収入や支出に関して、お互いに共有し、どのように分担してどのくらい貯蓄をしていくのか?といった話し合いを、定期的に設けることが大切です。
しかし、自分達の目的や状況に合わせたマネープランを立てようとすると、「教育費や住宅資金、老後資金など、どんな選択をすればいくら必要になるの?」「どのような保険に入ればいいの?」など、さまざまな疑問が出てくるでしょう。 夫婦や家族の「人生に関わるお金」の知識を持ち合わせていないと、具体的に「数字」として表すことができないため、漠然とした話し合いしかできずに、うやむやになってしまいかねません。
そもそも、長期を見据えたマネープランを立てるには、収入や支出だけではなく、不動産や税金、年金、保険、金融といったあらゆる知識が必要になるため、専門家でないと難しいのが現実です。また、何が問題でどのような解決方法があるのかも、自分達ではなかなかわからないもの。そのため、家計の専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)に客観的に見てもらうことで、自分にあったマネープランを作り上げることをオススメします。ファイナンシャルプランナーは、アメリカでは医師や弁護士のように、「人生に必要な専門家」とも呼ばれています。
夫婦にとって大切なことは、2人で協力して将来必要になるお金を準備していくこと。結婚して5年・10年と経つうちに豊かになっていく家庭と、いつも赤字で苦しい家庭に分かれるのは、夫婦で一緒に「人生とお金」に向き合い、夢や目標を共有してきたかどうかによります。
定期的にファイナンシャルプランナーに相談すれば、お互いの家計状況を把握でき、将来に向けて具体的なマネープランを立てることができるようになります。自由なお金を確保しつつ、夫婦としてお互いが幸せになれるような豊かなマネープランを、ファイナンシャルプランナーと一緒に作り上げてみませんか?
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