「少しでも時間があれば勉強したい」と思っている方も多いでしょう。学生の方であれば、特に大事な試験の前にそのような気持ちになるかもしれませんし、社会人の方でも、特に資格の勉強をされている方や社内の試験に備えている方などは、同じような気持ちになるかもしれません。
しかし、勉強には必ずしも「楽しい」とは言い難い面があります。一部の方は「勉強こそ、この世の苦行」とさえ感じているかもしれません。そして一般的に、「楽しくないが、しなければならないこと」を「しなければならない状況」というのは、ストレス状況になることが多いです。さらに、ストレス状況はその深刻さに応じて、当人の心身に何らかのストレス症状が現れる場合もあります。
そのため、いかにそうしたストレスを和らげていくかを考えることが大切です。ここからは精神医学的な観点から、勉強のストレスを和らげる方法や、より効率的に勉強するための方法を詳しく解説します。実際にストレス状況になるかには個人差がありますが、解説にあたってこちらの記事では、「勉強すること=一種のストレス状況」として述べていきます。
ストレス状況に対処するためには、まずは自分自身の状況をしっかりと認識する必要があります。たとえば、今取り組んでいる勉強の内容が、現時点の自分には難しすぎるために、ストレスが大きくなっている場合があるでしょう。そのような状態で勉強を続けると、ストレスレベルはより深刻化する可能性があるため、場合によっては、取り組む勉強の内容や難易度を見直し、現時点の自分に合ったレベルから始めることが必要かもしれません。このように、まずは自分自身の状況において、何がストレスに影響しているのかを認識し、それに対する改善策を考えることが大切です。
またストレスが深刻化している場合、一般的に、自分ではその原因や対処法が分かりにくいものです。しかし一方で、周りから見れば適切な対処法が明らかという場合もしばしばあります。加えて、ストレスや辛い気持ちを抱え込まずにはっきりと口に出すと、気持ちが楽になる可能性も大きいので、自分自身がストレスを感じていると認識したら、周りに相談してみることも考えましょう。
勉強の効率を上げるための、リフレッシュ方法や息抜きの方法もご紹介します。もっとも、あらためて聞かなくても、すでに自分なりのリフレッシュ方法や息抜きの方法を実践しているという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、問題はその方法が、本当にリフレッシュや息抜きの役割を果たしているかどうかです。
たとえば、勉強の合間にスマホの画面を眺める、ゲームをするといった息抜きの方法は、少しの時間であれば「良いリフレッシュ方法」かもしれません。しかし、5分10分で終わらず、だらだらと長く続けていれば、それは「悪いリフレッシュ方法」です。
自分がしがちな息抜きの方法が、はたして自分にとって良いか悪いか、また、勉強の効率が上がるか否かには、しっかりと注意したいです。たとえば、もしもその息抜きの後にはっきりと集中力が上がる、あるいは本の内容が頭にスイスイ入るようであれば、それはとても「良いリフレッシュ方法」です。逆に、もしもその息抜きの後に後悔の気持ちなどが現われるようならば、それは「悪いリフレッシュ方法」なので、他の息抜きの方法はないかを見直したいところです。
一度身についた習慣を変えることは、なかなか難しいものです。しかし、悪い習慣を捨てて良い習慣を身につけることは、毎日に大きな違いを生み出すので、取り組む価値は十分にあります。だらだらとゲームを続けるような「悪いリフレッシュ方法」をやめて、別の「良いリフレッシュ方法」でサッとリフレッシュして、また勉強に戻るようにすれば、同じ勉強時間でも学習の効果ははっきりと違ってくるはずです。
そのためには、まず「自分をチェンジする」という覚悟を、はっきりと決める必要があります。強い意志を持って、良い習慣を身につけるようにしましょう。また、効果的なリフレッシュ方法は人によって異なるので、自分に合ったリフレッシュ方法が見つかるまで、いろいろ試してみることをおすすめします。
周りにリフレッシュ上手な方がいれば、その方を参考にするのが近道です。ちなみに、私の主な息抜きやリフレッシュの方法は下記の2つです。
どちらも私に合った「良いリフレッシュ方法」だと思っています。これらのリフレッシュ方法がなぜ良いのか、詳しく分析してみました。
まず「外の空気を吸う」は、「深呼吸」と「体を動かす」ことに分類できます。外に出て数回ゆっくりと「深呼吸」を繰り返すと、リラックスするために効果的な副交感神経系への刺激になります。そのため、「深呼吸」は手軽にできる勉強の合間のリフレッシュ方法として、よく推奨されているのです。また、少し歩いてみるなど「体を動かす」ことも、気分転換や息抜きの方法としてよく推奨されています。どのように体を動かすかについては、人によってはヨガやストレッチなど、もう少し本格的なものでも良いでしょう。
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また、私が自宅にいるときに気分転換としてよくする「腕立てふせ」も、「体を動かす」ことのひとつです。体の筋肉にある程度負荷をかけると交感神経系への刺激となり、心拍数が上がるなど心身は少し緊張状態になります。しかし同時に、体に負荷が掛かったことで余計なことを考えなくなるので、脳を休ませることになり、その後にまた勉強や仕事を頑張る気持ちになれるのです。「腕立てふせ」が効果的なリフレッシュになる方も多いのではないでしょうか。
以上、今回は勉強におけるストレス対策や、勉強の合間の息抜きやリフレッシュの方法について詳しく解説しました。時間のある限りガンガン勉強したいときもあるかと思いますが、もしも肩が凝ったり目が疲れてきたりしたら、それは「息を抜いてください」という体からの合図です。その際は今回ご紹介した内容をご参考いただき、ちょっとブレイクを入れてからまた頑張られたほうが、勉強の効率はずっと上がると思います。
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