2018.10.11

日本の漢字と同じ?中国語の素人が、筆談で中国人と会話してみた

日本の漢字と同じ?中国語の素人が、筆談で中国人と会話してみた

漢字を使う中国語は、日本人にも親近感のある言語。「中国語を全く学んだことがなくても、筆談ならある程度意味が通じるのでは?」と思う方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、中国語の素人が、筆談だけで中国語ネイティブとのコミュニケーションに挑戦してみました。さて、結果はいかに!?

  • ブレイク

日本語も中国語も漢字だもの!漢字を駆使すれば、どうにか通じるはず!?

日本語も中国語も漢字だもの!漢字を駆使すれば、どうにか通じるはず!?

今回、筆談に挑戦していただいたのは、中国語を全く学んだことがないという東京都在住の主婦・市村さん(写真左)と、日本の語学学校で教鞭を執っている中国・河南省出身の曹先生(写真右)。

「本当に全然、中国語を勉強したことがないんですけど、大丈夫かなぁ」と市村さん。さて、筆談だけでどんな会話が繰り広げられるのでしょうか。まずはお互いの自己紹介から始めてもらい、その後は中国のレストランでのやりとりを想定した、シチュエーショントークを実践してもらいました。

漢字だけの筆談で、どこまで会話が続く!?

漢字だけの筆談で、どこまで会話が続く!?

写真の緑の文字は曹先生、黒の文字は市村さんです。

以下では、茶色の文字は曹先生、黒の文字は市村さんが書いたものを表していて、( )の中は、市村さんが筆談をしながら考えていたことを表しています。

自己紹介編

日本の漢字と同じ?中国語の素人が、筆談で中国人と会話してみた

你好!

(これは「こんにちは」だよね。うんうん、わかる)

你好!

我叫曹萌。你叫什么名字?

(曹先生の名前が出てきた!「名字」ってことは、私も名字を答えればいいのかな)

我名字市村。

你住在哪儿?

(見たことない漢字!どうしよう、でも「住」ってことは、どこに住んでいるのか聞かれてるってことだよね?よし、「品川区」って答えよう)

我住品川区。

日本の漢字と同じ?中国語の素人が、筆談で中国人と会話してみた

你家有几口人?

(これ、まったく意味がわからない!「家に誰かいるか」ってこと?旦那さんがいるけど……)

我住夫。

你的爱人?

(愛人?愛する人ってこと?まあいいや。「はい」ってなんて答えるのかな。とりあえず、見たことある中国語を書いておこう)

了。

OK?你在哪儿工作?

(「OK?」って聞かれちゃったよ〜。工作ってどういう意味だろう。「何か工作はできるか」ってことかなぁ。手芸と料理くらいならできるけど)

我可手芸料理

这是你的工作?

(どうしよう、通じているのか通じていないのかわからない!「肉野菜炒めが得意」って書いておけばわかってくれるかなぁ)

肉野菜炒

你是厨师吗?

(うわー、ますます混乱!私、厨房ではお料理しないよ!)

我不炒厨

那你的工作是什么?医生,律师,老师,演员?

(やっぱりさっきの通じてないよね。あ、もしかして工作って仕事のことなのかな。なんか、いろんな職業が羅列されてる。医者でしょ、次は調律師?その次はお年寄りのお世話をするヘルパーさんみたいな人?それと、俳優さん???えーっと、私は「主婦」です!)

我主婦

你不工作!

(主婦は仕事していないわけじゃないから、外で働いていないことを伝えたいんだけど、これで通じるかな)

我不働外。

你在家工作吗?

(「そうです」ってこれでいいかなぁ)

是。

レストラン編

(えーっと、メニューの「水蛇粥」ってなんだろう。うなぎみたいなものかなぁ。粥はお粥だよね?よし、このお粥1つ頼んでみよう)

我欲水蛇粥。一個。

好的。你要别的吗?

(「要別」って書いてあるから、「他に何か注文する?」ってことだよね。じゃあ、よくわからないけど牛肉のおかずっぽい「泡椒牛肉」にしよう。これって、辛いのかなぁ?)

泡椒牛肉一個。你辛?

?不知道

(え、なんか、通じてない!これ、美味しいの?)

你美味?

日本の漢字と同じ?中国語の素人が、筆談で中国人と会話してみた

你要吃我吗?

(え?「私をそんなに欲してるの?」みたいなこと言ってる。なんかナンパみたいになっちゃった。どうしよう!!違うってば!!!)

不!非!!!!

(ところで、メニューの中で、具体的な値段が書いていなくて「时价」って書いてあるのは、「時価」ってことだよね?いくらなのかな)

『时价』価格?

今天30元

(高いわ!えーい、値切っちゃえ!(笑))

高!25元!

不是,一盘30元。

(ダメだったみたい(笑)。まあいいや、これ1つ注文ね。ところで、お茶は無料なの?)

是。一個注文。茶無料?

好。菊花茶。

(無料かどうかは答えてくれないのね。どうやら菊の花のお茶が来るらしい。他には何が美味しいのかなぁ)

他何美味?

谁?

(え?「誰?」って聞かれてる!(汗)わけがわかんない!いいですいいです、注文は以上です!)

是。以上注文。

筆談での会話の答え合わせ!日本語と中国語の違いとは?

筆談での会話の答え合わせ!日本語と中国語の違いとは?

何度も混乱していた市村さんに対して、曹先生がこんなことをおっしゃいました。

「日本語と中国語とでは、名詞は比較的意味が似ていて通じるんですけど、動詞は結構意味が違って、通じないことが多いんです。動詞の意味が通じないとそこから微妙なズレが生じていって、お互いに理解できないパターンが多いですね。また、名詞も、日本語と中国語とでは意味が異なることがあります。たとえば『名字』は、中国語だとフルネームのことを指すんですよ」(曹先生)

日本の漢字と同じ?中国語の素人が、筆談で中国人と会話してみた

似て非なる日本語と中国語の漢字は、思ったよりも多そうです。さて、市村さんは、どの部分で一番困ったのでしょうか。

「まず、自己紹介のところで『工作』っていう意味がわからなくてパニックになったんです。途中で先生がいろんな職業の名詞を出してくれたので、そこでようやくピンときました。ところで先生、『医生,律师,老师,演员』って、それぞれどんな意味なんですか?」(市村さん)

「『医者、弁護士、先生、俳優』っていう意味ですよ。『工作』とは、『仕事をする』という意味の動詞です。あと、市村さんは『爱人』の意味がわかりましたか?『旦那さん』もしくは『奥さん』という意味で、これも日本語とは違うんです。ちなみに中国語で、『娘』は『お母さん』のこと、また『お父さん』は『バーバ(爸爸)』って言います」(曹先生)

「え!『愛人』が『旦那さん』で、『娘』が『お母さん』で、『お父さん』が『バーバ』?大パニック(笑)」(市村さん)

また、レストランのシチュエーションでも、市村さんは困難な場面に直面しました。

「先生、私、どうやらお店の方をナンパしたみたいな意味に捉えられたようなんですけど、あれはどういうことだったんでしょうか?」(市村さん)

「まず『你辛?』って聞いたでしょう。『你』は『あなた』っていう意味なんですよ。『辛』は中国語だと『辛い(からい)』という意味ではなく、『仕事が辛い(つらい)』という意味なんです。だから、『あなた、仕事で疲れてるの?』って聞かれたと思って、私も混乱しました」(曹先生)

「『你』は『あなた』っていう意味だったんですね。疑問文に必ず出てくるから、てっきり疑問詞なのかと思っていました!ということは『你美味?』って聞くと……」(市村さん)

「そう、『あなた美味しい?』っていう意味に捉えられてしまいますね」(曹先生)

日本の漢字と同じ?中国語の素人が、筆談で中国人と会話してみた

「それは意味不明なはずだわ!その後の『你要吃我吗?』は、どういう意味ですか?『そんなに私のことを乞う?』って意味だと思ったんですけど」(市村さん)

「『吃』は『食べる』という意味です。だから、『あなた私のことを食べるの?』という意味。その後、『他何美味?』って聞いたでしょう。『他』は現在の中国語で『彼』という意味なんです。だから、上手く意味が通じなくて、私は『谁?(誰のこと?)』って聞き返したんです」(曹先生)

「なるほど〜!日本語と中国語とで、こんなにも意味が違うんですね。いろいろ驚きの連続でした!」(市村さん)

知れば知るほど楽しい!中国語の世界

知れば知るほど楽しい!中国語の世界

初めて中国語に触れた市村さんは、今回の感想を率直に語ってくださいました。

「日本語とは意味が違う漢字もあるし、日本語にはない漢字も多かったので、想像以上に難しかったですね。通じていると思った漢字が意外と通じていなかったり、その逆もあったりしてびっくりしました。先生の解説を聞いて興味がわいたので、機会があったらぜひ中国語を勉強してみたいと思います。でも、書くよりも発音したり文法を覚えたりするほうがもっと難しそう……!」(市村さん)

「そうですね、日本人の方は確かに発音や簡体字(現在の中国で使われている、簡略化された漢字)でつまずくこともありますが、ひもとけば同じ漢字文化なので、欧米の方よりはずっと入りやすいと思いますよ」(曹先生)

確かに、今回の漢字による筆談での会話も意味が通じない部分はありましたが、これが仮に漢字ではなく他の言語だったとしたら、さらにチンプンカンプンという事態に陥っていたことでしょう。

同じ漢字文化だからこそ、日本語と中国語の漢字の意味の違いを楽しみながら学ぶというのも、面白いかもしれません。同席した取材スタッフもみな、「中国語って面白い!」と口を揃えた今回の挑戦。あなたもこの機会にぜひ、中国語を学んでみてはいかがでしょうか。

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取材・文/河辺さや香

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