20代~30代の会社員2,200人を対象に、「転職経験がありますか?」というアンケートをとったところ、実に半数以上の54.4%の方が「転職経験がある」と回答しました。
さらに、そのうち「30代で転職をした経験がある」と答えた会社員330人に、「20代の頃にも転職経験がありますか?」と聞いてみたところ、なんと7割以上の方が、「20代の頃にも転職経験がある」と回答しました。
30代で転職をする方の中では、20代でも転職を経験している方の割合が多いようです。逆に言えば、30代で初めて転職をするという方は、割合として少ないということですね。20代で転職を経験している方のほうが、「過去の転職の成功体験」や「前回の転職活動のイメージ」を持っているので、30代になってからでも転職への一歩を踏み出しやすいという側面もあるのかもしれません。
それでは、30代で転職した方は、どのように転職活動を進めていたのでしょうか。30代での転職活動について聞いてみました。
まずは、転職活動にかかった期間を調査。最も多かったのは、「1ヵ月~2ヵ月(28.8%)」という回答でした。それよりも短い期間も含めて、実に6割以上の方が、転職活動を始めて2ヵ月以内には、内定を得ているようです。しかも、全体の10.0%もの方が、「1週間未満」で内定を得るという超スピード転職。「半年以上」という方も8.8%いるものの、おしなべて短期間で転職活動を終えているというのが、30代での転職の特徴の一つかもしれません。
また6割以上の方が、「前の仕事を続けながら転職活動をした(61.5%)」とのこと。仕事を辞めると転職活動に集中できる一方、収入がなくなってしまうので、そのリスクを避けて転職活動をしている方が多いようです。
30代で転職した方の、転職活動の方法についても調査しました。
最も多かった回答は、「転職サイトに登録(49.1%)」、次いで「転職エージェントの活用(42.4%)」でした。こういった転職専門のサービスは、年代に関係なく転職の第一歩として活用する方が多いと考えられます。
注目したいのが、5番目に多かった「知人の紹介(23.3%)」で転職をしたという方。中には「転職先の社長から声をかけてもらった」という方もいましたが、このように「人脈」を頼りに転職活動をするというのも、仕事を通じて仲良くなったり信頼関係を築いたりする相手が多くなる30代での転職活動の特徴といえるかもしれません。
また、転職活動を振り返って「最もやっておいて良かったと思うこと」を調査したところ、上位には「自己分析(17.6%)」や「面接練習(13.0%)」といった、年代や転職回数に関係なく必要なステップが並びました。次いで「人脈づくり(11.8%)」や「専門分野の勉強・資格取得(11.2%)」が続き、人脈を広げたり知識やスキルを得たりすることも、転職に有効であることがわかります。
30代の転職の実情が見えてきたところで、「20代でも30代でも転職経験がある」という方に、「転職における20代と30代の違い」について聞いてみました。
最も多かったのは、「転職する業界が絞られている」という回答。そして僅差で、「転職する職種が絞られている」という回答でした。30代になると特に、それまでの経験やスキルを活かした転職が多くなり、20代に比べると、異なる業界や職種への転職は、なかなか難しいという側面がありそうです。
その他に多く挙がった回答は、マネジメントスキルなど、「企業に具体的な能力を求められるようになった」というもの。やはり30代の転職では、「即戦力」としての役割を期待される傾向が強いこともわかります。
今回の調査では、30代で転職を経験した方々のリアルな声を聞くことができました。転職の方法や準備などはさまざまですが、どれも実際に転職を果たした方々の声。転職をしようと考えている方は、ぜひ今回の調査結果を参考に、転職への扉をたたいてみてはいかがでしょうか。
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