こんにちは。ヘアライターの佐藤友美です。
就職・転職活動のターニングポイントである面接は、いかに自分をアピールし、面接官に良い印象を残すことができるかが勝負です。しかも、限られた時間の中では、第一印象がとても大切になります。人の第一印象は、実は髪型に強く左右されるもの。服やメイク以上に人の印象を決定づけるのが、顔の中で最も広い範囲を占めている髪であり、「髪型」なのです。
以前、企業で人事を担当している方々に取材をさせていただきました。そこで聞いたのは、面接した人を後から思い出そうとするとき、名前や服装よりも、先に髪型を思い出して「あのショートヘアの人、良かったよね」などと面接官同士で話をしていることもあるというエピソードです。
欧米では、ヘアスタイルは自己表現やセルフプロデュースの一つと捉えられていて、「相手に自分をどう見せたいか」によって髪型を選ぶのが一般化しています。みなさんも、就職・転職活動では、自分をどんなキャラクターで売り込みたいかを考えた上で、ヘアスタイルを戦略的に選ぶのが良いでしょう。
先ほど「第一印象は髪型で決まる」と言いましたが、実は髪の中でも一番重要なのは前髪です。ロングヘアの人が10cm、20cmと髪を切っても誰にも気づかれないということはよく聞く話ですが、前髪は1cmカットするだけでも印象が変わります。人は、人の目を見て話すので、目の周りの変化には気づきやすいのです。
前髪の力は偉大なので、普段と分け目を変えたり、前髪をおろしたりあげたりするだけでも、印象はがらりと変わります。美容院に行かなくても、スタイリングをちょっと変えるだけ、時間も3分もあればOK。ほんのちょっとしたことで、自分の顔が激変することに気づくはずです。
前髪を目にかけてしまうと、目が小さく見えるだけでなく、暗い印象になります。目を印象的に大きく見せたいときは、右目が大きい場合は右目の方に分け目を作って左目の方に毛先を流し、大きい方の目をより強調するように分け目を変えると、両目とも大きく見せることができます。このようにちょっとした工夫で、自分自身で手軽に印象を変えることができるのが前髪です。
もし、自分が就職・転職活動でアピールしたい方向性があるなら、前髪もそのキャラクターを後押しするようなスタイリングにしましょう。
若々しくフレッシュな印象を与えたいなら「前髪をおろす」
まず、前髪をそのままさらっとおろす場合。このような前髪は、若々しくフレッシュな印象を与えます。このおろし前髪はクセが出るとだらしなく見えるので、クセ毛の人は、前髪を真っ直ぐひっぱり、根元にドライヤーの熱風を20秒あてた後、冷風に切り替えて再び20秒。これで、クセがまっすぐになります。
女性らしい柔らかい印象を与えたいなら「前髪を流す」
前髪を斜めに流すと、女性らしい優しい雰囲気を出せます。6:4分けならナチュラルな女性らしさ、これが7:3分けから8:2分けとなるに従って、曲線のカーブ具合が強くなるので、よりエレガントでセクシーな印象になります。
キリリとした印象を与えたいなら「前髪をかきあげる」
キリリとした印象に見せたいなら、額を出すスタイルがおすすめです。前髪を根元からかきあげて額を全開にすると、シャープで意志が強い印象になります。ワックスやスプレーでスタイリングしましょう。
最後に、前髪が長くておろすことや流すことができない人の場合でも、分け目を変えるだけで印象が変わります。前髪が長い人は、センターパートの人が多いのですが、これは正統派でちょっと生真面目な印象。もし個性を出したいと思うなら、7:3分けなどにして、左右のバランスをくずしてみると、印象に残りやすくなります。
女性がきれいになりたいと思ったら、最初に手をつけるべきところは「髪」だと私は思っています。これまでご紹介したように、前髪だけでもヘアスタイルの印象を大きく変えることができますよ。前髪をアレンジすることで、自分の印象を手軽にコントロールし、就職・転職活動の面接前や、ここぞという大事なときに、ぜひ役立ててください。
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