主婦の皆さんが再就職を目指すなら、今は追い風が吹いています。数年前から政府は「女性活用」を推進しており、2016年4月には「女性活躍推進法」が施行されました。これを受け、各企業では育児中の女性が働きやすい制度・環境を整えています。
育児と仕事の両立を支援することに対し、「福利厚生」という考え方ではなく、企業の「成長戦略」ととらえて、女性の力をもっと活かしたいと考える企業も増えてきました。そうした意識は、大都市圏の大手企業だけでなく、中小企業、地方企業にも徐々に広がりつつあります。
しかも現在は人材不足で、企業側は採用に苦戦しているため、主婦の力を活用したいという企業は少なくありません。最近では、主婦の再就職支援に力を入れる人材サービス企業も複数登場しています。
とはいえ、郊外や地方に行くと、希望に合う就職先を見つけるのがなかなか難しいという現状もあります。大都市圏でなくてもニーズがあるのはどんな仕事かを知り、その仕事に必要な資格に注目してみましょう。
取得すれば、採用選考において大きな武器となります。
また、就職先が見つからない場合、自分で開業する道もあります。昨今は、SNSやブログを活用して宣伝・集客し、フリーランスでの活動や在宅ワークを成功させているママも増えています。
「宅地建物取引士(宅建士)」は、不動産の取引に欠かせない資格。不動産売買・賃貸の仲介営業の仕事で活かせます。不動産営業はもともと求人数が多く、未経験者も積極的に受け入れています。宅建士の資格を取得していれば選考で有利。会社によりますが、資格手当が月2万~5万円程度支給されるほか、取り扱った契約数・金額に応じて業績給も付与されるため、高収入も狙えます。パートで働く場合も、事務職より時給は高め。最近では「女性活躍推進」を背景に、女性営業職の積極採用を行う不動産会社が増えているため、さらにチャンスが広がっています。
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このほか、生命保険のプランナー/アドバイザーも、未経験から就きやすく、女性が自分の都合に合わせて働ける勤務体系が整った仕事。応募時点で資格は必須とはされませんが、「ファイナンシャルプランナー(FP)」を取得していれば、採用選考でプラス評価される可能性があり、実務でも活かせます。
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「登録販売者」とは、風邪薬や鎮痛剤といった一般用医薬品の販売ができる専門資格。ドラッグストア、薬局のほか、医薬品を扱う量販店、スーパーなどは郊外や地方にも数多くあるので、就職先が見つかりやすいといえます。パートの時給は通常の販売員より数百円高いケースが多く、社員として勤務するなら資格手当がつくこともあります。以前は受験資格として「1年以上の実務経験」が必要とされていましたが、2015年度よりその受験資格が廃止に。未経験からでも目指しやすい資格です。
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また、ヨガ、料理、アロマテラピーなど、趣味を活かして関連資格を取るのもおススメ。「就職」は難しいかもしれませんが、地元のカルチャースクールと契約したり、自宅の一室やレンタルスペースを利用したり、「出張サービス」として教室を開く道があります。例えば、「ヨガ」は介護予防、「アロマテラピー」は認知症予防の効果に期待が寄せられています。高齢者が多い地方でも、自治体や介護施設に売り込むことで仕事につながる可能性があります。なお、観光地が近ければ、「ヨガインストラクター」や「ボディセラピー」「エステ」「マッサージ」などの関連資格を活かし、リゾートホテルと提携して働く手もあるでしょう。
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アロマテラピー検定講座へのリンク
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「女性活躍」を推進している政府は、子育て支援策も打ち出しています。「待機児童」問題の解消に向けて保育所の増設が進められており、「保育士」のニーズが急増しています。保育士のほか、「ベビーシッター」「チャイルドマインダー」などの資格も、活かすチャンスが豊富です。
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一方、小学校では「英語」が必須課程となり、「より早い時期から英語教育を始めたい」と考える親が増えています。英語指導のスキルや資格があれば、子ども向け英会話スクールに勤務するほか、自宅で教室を開講することも可能です。
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「保育」と「英語」、2つのスキル・資格を組み合わせて「英語で保育」というサービスを提供できれば、独立開業して顧客を獲得できる可能性があります。
再就職を目指して資格を取るなら、やはり時代の流れを読むことは大切。その中で自分の興味のある分野に足を踏み出してみてはいかがでしょうか。