はじめまして、WEBデザイナーの「わたし」と言います。わが家は、プログラマーの夫、むすめ(7歳)とおとうと(2歳)の4人家族。育児にまつわるエトセトラを中心に、丁寧にくらしたい、たまにはラクしたい、いいものを買いたい、節約したい、そんな矛盾の波を航海するディスカバリーブログ「おなじといっしょ」を運営中です。
今回は、育児中のママなら一度は悩むであろう「日々のイライラ」についてのお話です。わたしも「今日こそあんまりお小言(こごと)を言わない日にしよう」と強く誓ったにも関わらず、ごはんに、お風呂に、寝る時間……そこかしこにあるお小言のワナにハマってしまっています。
曇った表情のむすめ。なんとも言えない場の空気……。
「あぁ、またお小言を言ってしまった」とそのたび落ち込むわけですが、相手は子ども。今日も明日もやっぱり思うようになるわきゃありません。
そんなわたしですが、今年で育児歴7年になるので、ママのイライラを防止する「育児ハック」を子どもの成長とともに発見してきました。いくつかある中から、今回は3つの方法をご紹介します。
「ママのイライラ」あるあるの一つ「子どもは朝のしたくが遅い」。
保育園や幼稚園時代のむすめも例外ではなく、朝ごはんは完食するまでに1時間ほどかかる上、ハミガキ、着替え、玄関で靴をはくまで、じわりじわりと進捗するような、すこぶる遅いタイプでした。
朝からイライラするのもな……と苛立つ気持ちをおさえて、しずかに注意してみたりもするんですが、逆にむすめの機嫌が悪くなり言い訳モードに突入、さらに時間がかかるはめに。毎朝、何かいい方法はないものかと頭を悩ませていました。
そんなある日、わたしも子どもも機嫌よく、しかも積極的にしたくに取り組める方法を偶然発見!それが「実況スタイル」なんです。
「実況スタイル」とは?
この日もたっぷり時間をかけて朝ごはんを食べ終えたむすめに、いつもとはテンションを変えて、実況アナウンサーのごとく熱く声をかけてみました。
わたし……
するとどうしたことでしょう。めちゃくちゃ早くなったんです。控えめに言っても、およそ3倍速。しかも、いつもはパジャマを脱ぎ散らかすのに、裏がえしになったパジャマをきちんと直し、さらにはたたみ始める始末。
むすめ……
とか実況の合間に、アドリブでヒーローインタビューをちょいちょい挟み込んで来たりするので、つい笑いそうになります(しかもなぜか照れてる)。
こちらのテンションに乗ってくれればしめたもの。がんばるアスリートを応援する気持ちでいきましょう。大人が、恥ずかしがらずに実況アナウンサーになりきるのがコツです。
育児のプロ、保育園の先生もやってる方法だった!
この「実況スタイル」、聞くところによると現役の保育士さんも採用されている方法なんだとか。たくさんの園児たちのトイレやお着替えなど毎日の日課を、遊びを交えて競わせながら実況することで、スムーズにこなすことができるそうです。
毎朝毎朝、同じ内容でお小言を言わなくちゃならないママ側のストレスも軽減してくれる「実況スタイル」は、おすすめです。
これは、むすめが4歳の頃に編み出した方法です。3~4歳といえば、いままでは赤ちゃんの延長線でしかなかったのが、だんだんと知恵や理解力がついてきて、言い訳や言い分もいっちょうまえになる頃です。成長を愛おしく思う反面、こちらのお小言も増えてきちゃうんですよね……。
そんなむすめをその気にさせた「エステごっこ」をご紹介。
わが家では、寝る前にハミガキをしたり保湿クリームを塗る日課があるのですが、毎回ふざけたりおどけたりして、じっとしてくれないことが悩みでした。そんなむすめに対して、こちらの注意する声もだんだんと低く強く、ウーハーが効いてきます。
『ワニは目隠しするとおとなしくなる──』
いまでも不思議なんですが、なぜかこのタイミングでこの雑学を思い出したんですよね。ふと横を見ると、ちょうど良いサイズのおしぼり。
「はい、ちょっと目もとにおしぼりを乗せますねー」
まるでエステティシャンがふるまうような動作と口調で、おしぼりを乗せてみました。
むすめは「えへへ、なにこれ」と言いながらも、まんざらでもないご様子。
わたし……
エステティシャンが極楽の世界へいざなうかのように、いちいちやさしい口調。蛇足のような前置きのセリフ。アンド、ソフトタッチ。
これが効きました。
「……はい」「……はい」と、よそ行きのかわいい声で返事してくれて、思わず笑っちゃうくらい従順。
上から覗き込みながら、おいおい、これエステに行き慣れてないわたしそっくりやないか。そこ?そこ遺伝しちゃったの?とツッコミたくなります。
一度もエステの施術なんて見たことないはずなのに、きちんとお客様になっていてびっくり。
目もとに乗せてもらうおしぼりに、こんな意味が隠されていたと知って、すこし複雑ではありますが(笑)
イライラと自己嫌悪の悪循環をストップ
さらにあともう一つ、こんなうれしい相乗効果もありました。
エステティシャンになりきることで、こちらの口調も動作も丁寧にならざるをえず、ママの「また怒っちゃった……」という「怒る→自己嫌悪」の悪循環も抑止できるのです。
もしおしゃまな女の子に手を焼いていたら、ぜひエステサロンを開店してみてください。
いまも昔もそのロックな生き様で人々を魅了し続ける、ロックミュージシャンの名言として知られている有名なひと言。
「俺はいいけど、◯◯◯がなんて言うかな?」
示唆に富むひと言は実に味わい深いですが、これをうちのむすめも大好きな、お風呂から登場するテレビ番組の人気キャラでアレンジしてみるという作戦です。
あれやこれやと手が離せないとき、集中したいときに限って、万年甘えたい族のむすめが、お構いなしに土足でやってきます。そんなときはついつい、面倒だなぁなんて思ってしまい、むすめへの対応はおざなりに。
わたしはべつにロックミュージシャンでも子どもに人気のキャラでもないんですが、つまらない大人の発言をしそうになったときに、胸に手を当ててこう自分に問うんです。
「わたしはいいけど、むすめの大好きなあのキャラならなんて言うかな」
子どもの目線に立って、些細なことでも楽しんで遊びにしてしまうあのキャラなら「お母さん、いまメール書いてるから後にして」なんて言わないな。やっぱり、まず第一声は「いいねぇ~」って言うんじゃないかな。
そんな風に考えて、たどたどしくもキャラになりきってみると、2人を取り巻く空気が良くなってることに気づくのです。あれ?気づけば大人のわたしが楽しめてる。
いままでは、忙しいとき子どもに遊びに誘われると、目も合わせずめんどくさそうに返事をしてしまい、後になって「あれは悪かったな……」と反省し自己嫌悪、というパターンに陥りがちでした。
この方法の良い点は、子どもが話しかけてきたときにキャラを被ったわたしなら、自分の都合はひとまずグッと飲み込んで「きちんと向き合ってまずは相手の話を聞き、会話を楽しむ」がすんなりできること。コミュニケーションにおける当たり前と言えば当たり前のことなのに、育児においては日々の忙しさに追われて、ついおざなりになっちゃうんですよね……。
「ちゃんと自分の目線に立って話を聞いてくれた」ということが安心させるのか、むすめもすんなり納得してくれて、それまでの「怒涛のかまってかまって攻撃」が止むことも多いんです。
ママだって人間。わたしなんか未だに「心中お察し申し上げてよ!」と他人に推し量ってもらえることを期待し、思い通りにならずにやきもきしてしまうこともしょっちゅうです。頭では分かっているけれど、なかなか気持ちの折り合いがつかないときだって、よくあります。
子どもの言動にイライラしてしまうとき、子どもへの対策に気が向きがちですが、意外と有効なのが自分の気をそらす方法。
実況スタイルも、エステごっこも、キャラになることも、まずは自分がなりきることから始まります。恥ずかしさをかなぐり捨てて、キャラになりきろうと努力しているうちに、いつの間にかイライラしていた感情はどこへやら。まぁ、こんな単純な方法が有効なのは、単純なわたしだけかもしれませんが(笑)
手間なしコツなし、いますぐ挑戦できる「イライラの特効薬3選」。子どもも大人もうまく気をそらして、今日がニコニコな1日になりますように!
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