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2018.09.28

子どもがくせ字になる前に美文字の練習を!親子でできる美文字レッスン

子どもがくせ字になる前に美文字の練習を!親子でできる美文字レッスン

子どもがくせ字になる前に美文字を身につけさせたい親心はあれど、練習をさせようとしても、子どもは思い通りに書けずにすねたり、飽きてしまったり......。そこで、親子で一緒に楽しく練習できる美文字レッスンについて、書写書道家の吉田琴泉さんに教えていただきました!

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子どもがくせ字になる前に!美文字の練習を始めるベストタイミングはいつ?

子どもがくせ字になる前に!美文字の練習を始めるベストタイミングはいつ?

「子どもにはくせ字になってほしくない」「自分はあまり字が上手ではないから、せめて子どもにはきれいな字が書けるようになってほしい」と思うお母さんは多いのではないでしょうか。しかし、子どもに美文字の練習をさせようと思っても、自分自身が字を書くことにコンプレックスがあると、「どう教えたらいいのかわからない……」と悩んでしまうこともありますよね。

そこで、これから文字を学ぶ未就学児を持つお母さんのために、書写書道家の吉田琴泉さんに、親子でできる美文字レッスンについて教えていただきました。吉田さんは、30年以上にわたり書写書道の指導を行い、多くの子どもたちを教えてきたベテラン先生です。

「きれいな字を書くのに素質は関係ありません。きちんと練習をすれば、誰でもきれいな字が書けるようになります」と吉田さんは言います。それでは、なぜくせ字になってしまう子どもが出るのでしょうか?

「そのことは私もずっと疑問に思っていたんです。教室では、みんな同じお手本を見て練習しているのに書く字はバラバラで、中には字がどんどん崩れていってしまう子もいます。それで調べてみたんですが、どうやら視覚だけでは、きれいな字を頭に記憶することは難しいようなんです。お手本を見ることも大切ですが、それ以上に自分の手を動かして『書く』という動作が、文字を頭に記憶する上で大きく影響します。ですから、雑でくせのある字を書き続けていると、その字がどんどん頭に記憶されてしまい、やがてその字が定着して、くせ字ができ上がってしまうんです」(吉田琴泉さん)

さらに吉田さんは、現代の環境も、子どもの字が上達しない一因だと指摘します。

「昔はスマートフォンがなく、パソコンもここまで家庭に普及していなかったので、字を手で書くことが多く、子どもが手書きの文字に触れる機会がもっとありました。でも、最近は手書きの文字を見る機会が少なく、きれいな字を書いてみようという意識も低下しているでしょう。ですから、子どもにきれいな字を書けるようになってほしいなら、まずは子どもが手書きの文字を見る機会を増やしてあげることが大切です。たとえば、50音表を壁に貼るときは、手書き風のものを選ぶと良いですね」(吉田琴泉さん)

子どもが手書きの文字に親しめる環境を整えることが大切なのですね。それでは、子どもの文字の練習は何歳くらいから始めたらいいのでしょうか?

「子どもは一人一人個性が違うので、一概に何歳くらいからというのは言えませんが、『5分間おとなしく座っていられるようになったとき』が、文字の練習を開始するチャンスです。遅くても5歳の夏ぐらいまでに机に向かって文字の練習を始められると、小学校に入学してひらがなを習うときに、余裕を持って授業に臨めると思います」(吉田琴泉さん)

何から始める?どう教える?子どもが楽しんでできる美文字レッスンのポイント

さっそく吉田さんに、親子でできる美文字レッスンのポイントを教えていただきました。

「小さな子どもは、楽しいことならいくらでも続けて繰り返します。その性質を活かして、まずは『字を書くのって楽しい』『嫌いじゃない』と思わせることが大事です。きれいに書けないからといってお母さんが厳しくしていると、子どもは字を書くという作業が嫌になってしまいます。子どもは『できた!』とか『お母さんに褒められた!』という経験をすることでモチベーションが上がるので、書くことを無理強いせず、楽しんで練習できる雰囲気をつくってあげて、次の3つのポイントを押えながら美文字レッスンを進めましょう」(吉田琴泉さん)

美文字レッスンのポイント1:興味のある言葉から書かせる

「ひらがなを教えるときは、つい50音順で練習させてしまいがちです。でも、子どもに興味を持たせながら練習をさせるには、子どもが好きな動物の名前や自分の名前、普段よく発している言葉を書かせるところからスタートした方が、スムーズに練習に入っていけます。たとえば、単独で覚えるのが難しい『ぬ』という字も、『○○ちゃんが好きな、“いぬ”の“ぬ”ってこういう字だよ』という教え方をすると、子どもは興味を持って練習に取り組めます」(吉田琴泉さん)

子どもがくせ字になる前に美文字の練習を!親子でできる美文字レッスン

美文字レッスンのポイント2:少しずつステップアップ

「一文字ずつきっちり覚えさせていこうとすると、時間がいくらあっても足りません。まずは、『とめ』や『はね』などの細かい部分ができていなくても構わないので、ひらがなが一通り書けることを目標にしましょう。それができたら、『とめ』『はね』『はらい』などを意識して書く練習を。そして次の段階で、文字全体のバランスを見ていきましょう」(吉田琴泉さん)

美文字レッスンのポイント3:量より質が大事

「1回のレッスンで、たくさん字を書かせようとすると、どうしても字が雑になっていってしまいます。文字の練習は量より質が大事。お手本を見てゆっくり丁寧に書かせましょう。お手本に近い字を頭に記憶させるには、なぞり書きも有効です。お手本をなぞることで、見ているだけでは分からなかった、文字のバランスも体感できます」(吉田琴泉さん)

子どもを飽きさせない美文字の練習の秘訣は、「努力の見える化」と「ゲーム感覚」

「子どもが文字を覚えてくると、『もっと書ける』とお母さんの指導に熱が入り過ぎて、つい練習時間が長くなりがちです。でも、まだ幼い子どもにとっては長時間の練習は負担になります。ご家庭での練習は、1回あたり15分程度に抑えましょう」(吉田琴泉さん)

また、子どものモチベーションを上げて練習に集中させるためには、「努力の見える化」と「ゲーム感覚」がポイントだと、吉田さんは言います。

「たとえば表を作って、どれだけ頑張ったのかを子ども自身が分かるようにしてあげるといいでしょう。うまく書けた字に丸を付け、その丸の数だけ表にシールを貼っていきます。シールを貼ってあげると、子どもは自分の頑張りを確認できて、『もっと文字を練習してシールを増やそう』という気になります。
また、頑張ったらご褒美をあげるのも、子どものやる気を引き出す一つの方法です。ご褒美がたとえ飴1個でも、子どもはすごく喜びます。『自分が頑張ったからもらえた』ということが子どもなりに分かるので、モチベーションアップにつながると思いますよ」(吉田琴泉さん)

子どもがくせ字になる前に美文字の練習を!親子でできる美文字レッスン

そして、子どもと一緒にお母さんも字の練習をすることを、吉田さんは勧めます。

「教室に来るお子さんを見ていても、親子で一緒に練習しているお子さんは上達が早いですね。実際に書いてみると、お母さんも子どもの大変さが分かりますし、『この字はこの部分を書くのが難しいのかも』ということもつかめます。
そして、時にはお母さんがお子さんよりもわざと下手に書いて、『○○ちゃんの方がうまいね』などと褒めてあげると、子どもに自信がつきます。何より、お母さんと一緒に楽しく字を練習したという経験は、子どもにとって大切な思い出になりますよ」(吉田琴泉さん)

文字の練習を通じて子どもに感じてほしいのは、学ぶ楽しさや美しい字を書けるようになる喜び

文字の練習を通じて子どもに感じてほしいのは、学ぶ楽しさや美しい字を書けるようになる喜び

今回は、これから文字を覚えようとする子どもを持つお母さんのために、文字の練習のポイントや、子どものモチベーションの上げ方などを、吉田さんに伺いました。

ゆっくり丁寧に、そして楽しく字を書く練習をさせて、お手本のような美文字を子どもに身につけさせたいですね。また、幼児期に親子で一緒に文字の練習をすることには、字がきれいになることの他にも、さまざまなメリットがあると吉田さんは言います。

「文字を覚える過程で、観察力がすごくつきますし、『どうしたらお手本の字に近づくんだろう』と考える力や、お母さんの話を聞く力、じっと座って学ぶ力も養われます。
幼い子どもにとって、文字の練習は、これから始まる長い勉強人生の入り口になると思うんです。時々、『すごく勉強が好き!楽しい!』というお子さんに出会いますが、そういう子どもは学びのスタート地点で、きっと良い経験をしたのではないかなと思います。文字の練習を通じて、学ぶ楽しさや美しい字を書けるようになる喜びを知って、今後の人生につなげていってほしいと思います」(吉田琴泉さん)

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プロフィール
吉田琴泉さん
吉田琴泉さん
書写書道家、日本書写書道検定委員会会長・最高師範、ことがわら学園学園長、一般社団法人全国書写書道教育振興会副会長、国際架橋書会理事。全国で書写書道の指導にあたり、文部科学大臣賞などの受賞者を多数輩出。「新えんぴつひらがなれんしゅうちょう」(金園社)など著書多数。
イラストレータープロフィール
田仲ぱんださん
田仲ぱんださん
4歳の双子の姉妹と1歳の末っ子を持つ、イラストが得意なお母さん。三姉妹の育児の様子をマンガで綴ったブログ「ふたごむすめっこ×すえむすめっこ」が人気。
 

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