ボールペンインクには、主に油性・水性・ゲルの3種類があり、それぞれ書き味だけではなく、発色や耐水性・耐光性(色あせ)・にじみ・裏うつりなどに違いや特徴があります。用途や筆圧、お好みなどに応じて、上手に使い分けてください。
油性ボールペン
なめらかな書き味とは言い難いものの、乾きやすく耐水性や耐光性にすぐれ、にじみや色あせ、裏うつりが少ないことが特徴です。長期にわたって保存しておきたい書類などに適しています。
水性ボールペン
軽い筆圧でもサラサラと筆記でき、長文や急いでいるときのメモ書きなどに適しています。ただし、水に濡れるとインクが流れるため、にじみや色あせが多く見られます。しっかりとキャップをつけていないと、インクが乾燥してしまうこともあるため、注意しましょう。
ゲルボールペン
油性ボールペンの乾きやすさや水性ボールペンのなめらかな書き味など、両者の長所を併せ持ち、あらゆる面において優れています。
ボールペンは、インクが付着したボールが芯(ペン先)の中で回転することにより、表面に送られたインクが紙に転写され、筆記できる仕組みになっています。ボールの大きさと筆記線の太さは比例するため、ボール径の大きなものは太い線、ボール径の小さなものは細い線での筆記が可能です。
各メーカーから、ボール径0.18mm~1.5mmと幅広い太さのボールペンも販売されていますが、一般的には0.3mm~1.0mmくらいのものが使いやすく、主流とされています。また、筆記線の太さはインクの種類によっても異なり、通常、水性ボールペンの方が油性ボールペンよりも太い筆記が可能です。また、ボールペンを寝かせると太い線が書ける万年筆のような商品も販売されています。
以下のように、日常のシーン別に適したインクのボールペンをそろえておくと便利です。
また、筆圧の強さによって適したボールペンも異なってきます。
ペンには、ボールペンの他にも万年筆やサインペン、筆ペンなどさまざまな種類があります。ですが、インクの種類だけではなく、価格的にも幅広い選択肢のあるボールペンは、誰もが気軽に使いやすい身近な存在です。用途や筆圧の他、手の大きさや好みのデザインに応じた一本を見つけると、自然と丁寧に字を書きたいと思うようになり、美文字につながる第一歩となるでしょう。
手書き離れが進んでいる昨今、名前を書くことに自信がない、縦書きだとバランスが取れない、バランスの良い漢字を書けないなど、字に関する悩みを抱えている方は少なくないでしょう。
美しく正しい文字を書くためには、筆記具の正しい握り方や筆記時の姿勢もとても大切ですが、まずは自分の筆圧や用途に適したボールペンを選びましょう。人柄を表すともいわれる文字。自分に合ったボールペンを使い、自信を持って美文字を書けるようになりましょう。
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