仕事でもプライベートでも、パソコンやスマートフォンで手軽にコミュニケーションを取ることが増えて、ますます手書き文字を必要とする機会は少なくなってきています。でもだからこそ、手書き文字を必要とする場合には注目されてしまうことも多く、その手書き文字には配慮をしなければなりません。
例えば、お礼状やお見舞い状の記載、お中元お歳暮の発送状を書く機会があるかもしれません。これらは、送った相手が目にするものなので、美文字で対応したいところです。また、社内にいても伝言のメモ書きを同僚に渡す機会もあります。文字はその人の性格を表すと言われているので、美文字で同僚や先輩にできるだけ好印象を与えたいですよね。
プライベートでは、子どもがいる方であれば学校の連絡帳に記入することや、名札やゼッケンなど持ち物に手書きで名前を書くということもあります。また年賀状や結婚式での祝儀袋などを、恩師や親戚、友人へ向けて書くこともあります。
手書きが必要になるシーンはこのように大人になっても多く、さらに学生の頃のように、勉強のためにノートに字を書くといった「自分だけ」のためではなく、仕事や家族など「誰かのため」に手書き文字を書くということが大半です。「誰かのために」と考えると、美文字を書くことで相手に与える印象もステキにしたいものですよね。
「昔から字をきれいにかけなくて……」「字を書くことに自信がない」「学生の頃から美文字に憧れていたけどなかなか」という人も諦めなくて大丈夫です。正しいトレーニングとちょっとしたコツ、そして美文字を書きたいという意識があれば、いつでも誰でも美文字への上達が可能です。
美文字への上達には、まずは取り組んで欲しい誰でもできる3つのポイントがあります。
それではさっそくそれぞれのポイントを詳しく確認しましょう。
ポイント1は、ルールを守ることです。文字を書くことはあまりに習慣化されているため、普段は意識してルールを守るということはあまりないかもしれません。ただこのルールを意識することで、ぐっと美文字に近づくことができます。
そのルールは主に3つあります。(1)書き順の順守、(2)線や角度の意識、そして(3)正しい日本語を使うことです。
書き順は、ひらがなやカタカナ、漢字にとって重要な要素です。ここであなたに質問です。ひらがなの「や」の正式な書き順はご存知でしょうか。続きを読む前に実際に書いてみてください。
「つ」に似た文字を書いてから、長い縦書きか短い縦書きか悩んでしまった、という人もいるのではないでしょうか。正しくは、短い方から書いていきます。もしあなたが長い方から書いていたのなら、次は短い方から書いてみてください。
正しい書き順で書いたほうが、文字のバランスが良く見えるはずです。文字は正しい書き順で書くことでバランスが取られるように作られていますので、それに従って書くことを習慣づけることが、美文字への第一歩となります。
続いて意識してほしいルールは、文字の線や角度です。文字を学び始める小学校の頃に、縦横に線の入ったノートでひらがなや漢字練習をしたことがあるでしょう。これは、文字の中心を意識し、角度やバランスを整えるための練習です。右上がり、左上がりや左右のバランスなどは、美文字で重要な要素になります。ただ、大人になるとノートを使って練習という機会もなくなりますので、自分の中で文字の線や角度を意識して書いてみることで、美文字に近づくことができるでしょう。
最後のルールは、正しい日本語を使うことです。いくら美文字が書けても、間違った日本語を使っていたら台無しです。「ず」と「づ」、「じ」と「ぢ」などひらがなの使い方をはじめ、慣用句や用語の使い方を間違える、ということにも気をつけたいものです。美文字とは関係ないように思われますが、正しい日本語を使えないと、せっかくきれいに書いても与える印象がマイナスになり、もったいないことになってしまいます。
美文字への第一歩として、これらのルールを意識して守りましょう。
ポイント2は、自分にとっての美文字とはどんなものなのかというイメージを明確に持つことです。自己啓発書や夢を叶えることについて書いた書籍を読んでいると、「目標を明確に持つこと」「理想の自分像を持つこと」という共通事項が書いてあります。
それは、美文字という目標に対しても同じことです。明朝体に近いものを美文字と呼ぶのか、もしくは書道の先生が書く文字なのか、芸能人が書いてキレイと話題になったものなのか……自分にとって、理想で近づきたいのはどのような文字かをイメージしておくことです。その美文字のイメージを頭に叩き込むためには、印刷して手帳にそっと挟んでおくこともおすすめ。スマートフォンで撮影をして壁紙にしてみたり、部屋の壁に貼ったりといつでも今の自分の字と見比べて、イメージできるようにしておくことがポイントとなります。
そして、そのイメージ通りに書けたかどうか、お手本を見返してまた修正して、を繰り返します。何か目標があるときに使えます。美文字達成のためにもぜひ取り入れてみましょう。
ポイント3は、ポイント2でイメージした自分にとっての美文字のイメージを、実際に書くための継続的なトレーニングです。繰り返すことで、頭に思い描いたイメージを書けるようになるまで練習します。これは運動でも英会話でも言えることですよね。上達するには優れた講師や教材、教室など知識や方法を教えてくれるものと、それを習得するために繰り返し行動することが必要です。
やっぱり練習あってかと思われるかもしれませんが、そのために使う時間は、1日20分程度で大丈夫です。それでも、仕事や家事、子育てに追われて、20分をどのように捻出すればよいかと悩む方もいらっしゃるでしょう。その場合には、すきま時間をうまく使いましょう。
例えば、ハードな会社員の場合。朝は急いで身支度を整えて、職場に向かい、夜も残業で帰ったらもうへとへと。土日は家事に追われて、自分の時間なんて持てないと思われているかもしれません。そんなときは20分を一気に確保するのではなく、朝のテレビを見ている時間の中から5分をその日決めた文字の練習にあてる。昼休みネットサーフィン、おしゃべりで使っていた時間の中から10分を文字の練習にあてる。帰ってからテレビを見ていた時間の中から、5分を練習にあてるなど、細切れにすきま時間を巧く活用することで、1日20分の時間は意外と捻出できるものです。
小さい子どものいるお母さんは朝から晩までバタバタしています。朝はご主人のお弁当作りや送り出し、家事をして子どもの世話をして、買い物をして…と考えると、自分のためよりも、まずは家族のために時間を使いたいと思われるでしょう。その場合も、洗濯機を回している間の10分、子どものお風呂をご主人に頼んで10分など、美文字という自分の目標のために、思い切って20分間を確保してみましょう。そうすると、子どもの持ち物の名書き、ご主人の会社の方へのお礼状など家族にも喜ばれる美文字へと近づくことができます。
これら3つのポイントを押さえて、美文字へと近づいていきましょう。
これらの3つのポイントを知ったなら、早速美文字トレーニングスタートです。ただ、実際にはどのように始めるべきかと悩まれることでしょう。トレーニングのためには、書籍やアプリ、通信教育と選択肢は幅広くあります。どれが自分にとって最適なのでしょうか。下記のリストを見て、自分にぴったりの方法を探してみましょう。
1:書籍
メリット
デメリット
2:スマホアプリ
メリット
デメリット
3:通信講座
メリット
デメリット
これらのポイントを考慮して、トレーニングを継続していくと、美文字に近づきます。
美文字は自分磨きにも、家族のためにも、周囲のためにも身につけておきたいスキルです。美文字になることで、書いた文字を喜んでもらえたり、褒められたりして、自分の自信にも繋がります。また、文字は性格を表すといいますから、美文字になることで、周囲に良い印象を与えることにも繋がるでしょう。
実用ボールペン字講座で美文字を習得したなら、次のステップへ進んでいきましょう。例えば、履歴書に書ける資格の一つとして秘書検定の勉強をして、美文字やマナー、敬語の使い方など社会人としての正しさを身につけるとよいでしょう。きっと、仕事でもプライベートでも自信がついてくるはずです。美文字は、自分の自信にも繋がり、周囲のためにもなります。まずは、1日20分間の時間を捻出して、トレーニングを続けていきましょう。
ぜひこの機会に学んでみてはいかがでしょうか。
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