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2020.06.17

ラクに、おしゃれに、自炊を続けるコツは?一人暮らしのワンプレートごはん

ラクに、おしゃれに、自炊を続けるコツは?一人暮らしのワンプレートごはん

忙しい日々が続くとおろそかになりがちな毎日の食事。外食ばかりではお金がかかるし、自炊をしても品数が少なかったり、どうもパッとしない......。そこで、料理家・フードスタイリストのウエキトシヒロさんが簡単&おしゃれな「ワンプレートごはん」のコツと、1日分のレシピを伝授します!

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続けるための最初の一歩!おしゃれ&簡単ごはんの鍵は「買い出し」にあり

ラクに、おしゃれに、自炊を続けるコツは?一人暮らしのワンプレートごはん

自炊しようと張り切って食材を買い込んでも、一人暮らしだとすぐには使い切れないもの。次は何を作ろうか……と考えているうちに傷んでしまっていた、なんてことも少なくありません。そんな悩みについて、ウエキさんは「料理のレパートリーを増やすといいですよ」と語ります。

「同じ食材でもレシピが違えば飽きないので、食材を余らせずに使うことができます。例えば豆腐なら、みそ汁、麻婆豆腐、冷ややっこといったように、食材ごとに2〜3品のレシピがあれば十分。ネットで材料名からレシピを検索するのもいいでしょう」(ウエキトシヒロさん)

また、使い勝手の良い食材を選ぶのもおすすめだそう。

「今回は朝食・昼食・夕食と3食分のレシピをご紹介しますが、すべてに共通している食材がアボカド。さまざまな料理に使えるのはもちろん、生でおいしく手軽なうえに、コクがあって満足度も高い食材です。他にも使い勝手のよい野菜として、ニンジンをよく使いますね。ニンジンは生でも茹でても煮てもおいしく、切り方によって食感の違いを楽しめる食材。ピーラーで薄くスライスして鍋に入れるのも簡単でおすすめですよ。ブロッコリーは、一度茹でておけばいろいろな料理に使えますね。そのほか、ウインナーなどの加工肉も使い回しやすいですよ」(ウエキトシヒロさん)

ちなみに、ウエキさんが常備しているのはナス・じゃがいも・タマネギなのだとか。

「よく使う万能な食材なので、切らしたら必ず買い足しています。特にタマネギとじゃがいもは常温で保存できるので、冷蔵庫のスペースを圧迫しないのもいいですね」(ウエキトシヒロさん)

食材を使い回しても飽きない!1日分の楽ちんワンプレートごはんレシピ

自炊が続かない理由の1つとして挙げられるのが、面倒な後片付け。食後の食器洗いが苦手……という人も少なくないはずです。そこで今回ウエキさんに教えてもらったのは、1枚のお皿に主食もおかずもまるごと載せてしまう「ワンプレートごはん」のレシピ。朝食・昼食・夕食の3食分のメニューは、使い回しの食材をうまく取り入れ、楽ちん&おしゃれでバラエティ豊か!彩りも良く、食欲を大いにそそってくれます。使うお皿は1枚だけなので、食後の洗い物がササッと終わるのも嬉しいポイントです。

<朝食>

まずは1日の始まりとなる朝食のレシピから。満足感のあるアボカドとチーズのトーストと、彩りの良い野菜が並びます。

ラクに、おしゃれに、自炊を続けるコツは?一人暮らしのワンプレートごはん

アボカドチーズトースト

材料(1人分)

  • 食パン……1枚
  • チーズ……50g
  • アボカド……1/4個
  • アーモンド……適量(5〜10粒程度)

作り方

  • 1:アボカドは半分に切り、種をとり、5mm幅くらいに縦にスライスする。アーモンドは包丁などで砕いておく。
  • 2:食パンの上にアボカドを置き、その上に砕いたアーモンドを振りかけ、チーズをのせる。
  • 3:オーブントースターでチーズが溶けるまで4分程度焼いたら完成。

トマトサラダ

材料(1人分)

  • トマト……1個
  • タマネギ……1/10個
  • お好みのドレッシング
  • バジル(お好みで)

作り方

  • 1:タマネギは少量をみじん切りにして水にさらす。トマトをくし切りにし、さらに半分に切る。
  • 2:タマネギの水をよく切って、トマトと合わせ、お好みのドレッシングをかけて完成。お好みでバジルなどをトッピングしてもよい。

ブロッコリーサラダ

材料(1人分)

  • ブロッコリー……小房4個
  • マヨネーズ……大さじ1
  • 塩……少々
  • アーモンド……適量

作り方

  • 1:ブロッコリーは必要量を小房に切り取り、茹でる。アーモンドは包丁などで砕いておく。
  • 2:ブロッコリーをマヨネーズと塩であえて皿に盛り、砕いたアーモンドをのせる。

POINT

「のせて焼くだけの手軽なチーズトースト。健康面を考えて、栄養価の高いスーパーフードのアーモンドも使いました。アボカド、砕いたアーモンド、チーズの順にのせると、アーモンドがこぼれにくくなりますよ。2種類のサラダは混ぜたりせず、プレートにそれぞれ添えるだけ。フルーツを添えると、ビタミンもたっぷりとれるのでおすすめです。朝は忙しいので、できるだけ手間を省いて簡単に作れるようにしています」(ウエキトシヒロさん)

<昼食>

続いては、ランチ向きのワンプレートごはん。いつもの焼きそばをナポリタン風にアレンジし、食材は朝食にも登場したブロッコリーを使いました。優秀な使い回し食材のアボカドは、粗く潰してワカモレに。

ラクに、おしゃれに、自炊を続けるコツは?一人暮らしのワンプレートごはん

焼きそばナポリタン

材料(1人分)

  • 焼きそば……1玉
  • ウインナー……3本
  • ブロッコリー……小房4個
  • ケチャップ……大さじ2
  • 醤油……小さじ1
  • 牛乳(お好みで)……大さじ1
  • サラダ油……大さじ1

作り方

  • 1:ウインナーは斜めに切る。ブロッコリーは必要量を小房に切り取り、茹でる。
  • 2:フライパンに油を引き、ウインナーを入れて、炒める。
  • 3:具に火が通ったら焼きそばを入れて、水(分量外)を麺に回しかけほぐし、フタをして蒸す。ケチャップと醤油を入れて全体をよく混ぜ合わせたら完成。最後に、隠し味に牛乳を入れてまろやかにしても良い。

ワカモレ

材料 (1人分)

  • アボカド……1個
  • レモン汁(お酢やワインビネガーでも可)……大さじ1
  • 塩……少々
  • 黒胡椒……少々

作り方

  • 1:アボカドは種をとり皮をむきボウルに入れ、レモン汁を加えて、フォークの背で潰す。塩と黒胡椒で味を調える。

紫キャベツのマヨネーズあえ

材料(1人分)

  • 紫キャベツ……適量
  • マヨネーズ……適量
  • 塩……少々
  • アーモンド……適量

作り方

  • 1:紫キャベツは細切りにする。アーモンドは包丁などで砕いておく。
  • 2:マヨネーズと塩であえて、最後に砕いたアーモンドをのせる。

POINT

「いつものソース味とは趣向を変えて、ケチャップ味のナポリタン風に。さらに醤油を少し加えて、甘すぎない味付けにしました。焼きそばの麺は、水を入れたらフタをして蒸すとおいしく仕上がります。昼食は麺類や丼物など1品で済ませがちですが、それだけでは物足りないのでワカモレと紫キャベツのサラダも添えました。赤、緑、紫の彩りがキレイな1皿です」(ウエキトシヒロさん)

<夕食>

最後のワンプレートごはんは、夕食向けのレシピ。鶏皮の香ばしさも楽しめるチキンソテーを中心に、遊び心のあるアボカドや野菜、主食のごはんまで、すべて1皿に盛り付けられています。

ラクに、おしゃれに、自炊を続けるコツは?一人暮らしのワンプレートごはん

チキンソテー

材料(1人分)

  • 鶏もも肉……1枚
  • 塩……適量
  • 黒胡椒……適量
  • オリーブオイル……小さじ1

作り方

  • 1:鶏もも肉の皮目ではない方にフォークなどを数回刺して穴をあけ、火の通りを良くし、塩、胡椒を両面に振る。
  • 2:フライパンに油を引き、中火で鶏もも肉を皮目から6分焼く。焼く時はフライ返しなどで上から押さえ付けて、焼き色が均等に付くようにする(ハンズフリーで調理したい時は、小さい鍋に水をはって重りにし、上に載せるとよい)
  • 3:皮がパリッと焼けたら裏返してさらに3〜4分焼き、火が通ったら完成。

アボカドみそクリームチーズ

材料(1人分)

  • アボカド……1/2個
  • みそ……大さじ1
  • クリームチーズ……大さじ1

作り方

  • 1:アボカドは半分に切って、種をとり、皮をむく。
  • 2:みそとクリームチーズを混ぜ合わせて、アボカドの種の穴にスプーンで詰めたら完成。

キャロットラペ

材料(1人分)

  • ニンジン……1本
  • レモン汁(お酢でも可)……小さじ2
  • 塩……少々
  • 黒胡椒……少々
  • アーモンド……適量

作り方

  • 1:ニンジンは千切りにする。アーモンドは包丁などで砕いておく。
  • 2:ボウルにニンジンを入れ、レモン汁を加え、塩、胡椒をしてよく混ぜ合わせる。10分置いてアーモンドを合わせたら完成。

インゲン豆のソテー

材料(1人分)

  • インゲン豆……6本
  • バター……10g
  • 塩……適量

作り方

  • 1:インゲン豆はヘタをとり、1/3に切る。
  • 2:フライパンにバターを入れて、インゲン豆に焦げ目が付くまで炒め、塩を一振りしたら完成。

POINT

「1日の最後の食事である夕食には豪勢な印象も欲しいので、チキンをどーんとメインに。アボカドは半分にカットし、種を除いた部分にみそとクリームチーズのディップを入れました。こうした見た目のおもしろさも大切ですよね。チキンを焼く時は、鍋などで重しをするのがコツ。そうすることで表面に凹凸のある鶏肉も、まんべんなく焼き目を付けることができますよ」(ウエキトシヒロさん)

やっぱり見た目も大事!食器の選び方と盛り付けのコツ

やっぱり見た目も大事!食器の選び方と盛り付けのコツ

ウエキさんが教えてくれた3食分のワンプレートごはん。その魅力は、「見た目もおしゃれでおいしそう!」だということ。聞けば、朝食は白いお皿でさわやかに、昼食は麺類とちょっとした副菜2品でも配置しやすいたっぷりとしたオーバル形、夕食はダークカラーを選んでシックに……と、時間帯や盛り付けるレシピに合わせて食器の色や形を変えているのだとか。

「ワンプレートで使うお皿は、たいてい直径24cmの浅いタイプを選んでいます。26cmだと量もしっかり盛り付けられ、さらに大きい28cmは余白が増えておしゃれに見せられますが、家庭によくあるのは24cm程度がほとんど。わざわざ用意しなくてもいいので、手持ちのお皿で無理なく楽しんでいただきたいですね。また、これは僕の独自ルールなんですが、ごはん茶碗を左手前に置く和食の配膳に則って、主食は向かって左下に盛り付けるようにしています。ワンプレートに決まりはないですが、こうした自分流のセオリーを守っていると盛り付けに迷わずに済むし、安心感があると思います」(ウエキトシヒロさん)

さらに、ウエキさんによると、ワンプレートごはんの魅力はおしゃれで後片付けがラクというだけではないのだそうです。

「ワンプレートにすると、“野菜が足りないな”とか“彩りがもっと欲しいな”といったことに気付くようになります。別々の器に盛り付けた時よりも、俯瞰で見ることができるからなんでしょうね。そして最大の魅力は、何を盛り付けてもいいという自由度の高さ。メインをドーンとのっけてもいいし、いくつかの小さなおにぎりと、たくさんのおかずをちまちまと盛り付けてもいい。いうなればカレーやパスタもワンプレートですが、お弁当を詰めるのに似た楽しみ方もできるんです。お皿にはそれぞれのセンスが顕著に表れますが、好きに盛り付けて自由度の高さを楽しんでいただきたいですね」(ウエキトシヒロさん)

【取材協力】
ウエキトシヒロさん
ウエキトシヒロさん
料理家・フードスタイリスト。グラフィックデザイナー時代からインスタグラムで料理写真を投稿。人気のハッシュタグ「#とりあえず野菜食」を発案し、多くのユーザーからの投稿を集める。著書に『とりあえず野菜食BOOK』(学研プラス)、『盛りつけエブリデイ』(KADOKAWA)がある。器や海外のインテリア雑貨を取り扱うライフスタイルストア「TREE&TRUNK」を運営。
 

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