皆さんは、観葉植物が置かれている部屋にどんな印象を抱いていますか?
「観葉植物があると、部屋全体が爽やかな印象になりますよね」とRIKAさん。植物には癒やしやリラックスの効果があると考えられていますが、RIKAさんのお住まいにもたくさんの観葉植物が置かれています。お部屋に来られた方からよくいただく感想について、RIKAさんに伺ってみました。
「お友達が遊びに来ると、みんな『癒やされる』『ほっとする』と言ってくれます。他人の家だけどすごく落ち着くようで、『あっという間に時間が過ぎちゃった』と言ってもらうこともあります」(RIKAさん)
また観葉植物は落ち着く印象を与えるだけではなく、感動を呼ぶこともあるのだとか。「子どもが小学生の時、初めて家庭訪問に来られた先生は『うわあ!素敵!』ととても感激しておられました。部屋に観葉植物があることで、訪れた方が感動されることもあるんです」(RIKAさん)
また、RIKAさんによれば「観葉植物を置くことで、自宅に小さいながらも自分だけのパワースポットがつくれる」とのこと。「パワースポットというと、大きな木があって空気が澄んだ神社など、自然が豊かな場所を思い浮かべます。ところが、観葉植物を家の中にたくさん置くことによって、パワースポットのように爽やかで元気を与えてくれる空間をつくることができるんです」(RIKAさん)
観葉植物は、その家に住んでいる人にも、そこを訪れる人にも素敵な印象を与えるということが分かりました。ただ、いざ自分が育てるとなると、仕事や育児に忙しく観葉植物を枯らしてしまうのでは、と心配になってしまいます。
RIKAさんによると、植物が育つには、日当たりと風通し、それから水が大事なのだそう。ただ、すべての環境をそろえることは難しいもの。家によっては日当たりがいまいちだったり、あまり窓が開けられず風が通らないところもあります。そこで、環境にあまり左右されることなく、初心者でも比較的育てやすい観葉植物についてRIKAさんに教えていただきました。
RIKAさんによれば、まずおすすめしたいのが『アイビー』だそう。『アイビー』は、長く伸びるツルが特徴で鮮やかなグリーンが目を引く植物です。比較的手に入りやすいのも良いところです。
※上写真は『アイビー(ヘデラ)』
「『アイビー』には耐陰性があるので、日当たりが良くない場所でも育てやすくておすすめです。『アイビー』のほかにも、『モンステラ』も比較的日陰に強く、育つのも早いので、初心者の方には育てやすい観葉植物の一つです」(RIKAさん)
「シンボルツリーとして大きな植物を置くとお部屋の雰囲気ががらりと変わりますが、初心者の方なら『ゴムノキ』から始めてみるのもいいですね。『ウンベラータ』や『アルテシマ』などで知られる『ゴムノキ』は寒さにも比較的強く、育てやすいです。特に、お家の日当たりがあまり良くないと悩まれている方には『カシワバゴムノキ』をおすすめすることが多いですね」(RIKAさん)
※上写真は『ウンベラータ』
他にも、初心者でも育てやすい観葉植物として、水やりが少なくてよい『サンスベリア』や『ガジュマル』なども教えてくださいました。「これらの観葉植物は、直射日光は避けて、カーテン越しの光で育てることがポイントです」(RIKAさん)
※上写真は『サンスベリア』
※上写真は『ガジュマル』
観葉植物をインテリアに取り入れたい初心者には「観葉植物を上手に育てるためには『自然の状態をつくるといい』とお伝えしています」とRIKAさん。特に勘違いされやすいのが、水やりの方法だそうです。
「育てやすい観葉植物の特徴の一つが『水やりが少ない』ことですが、少ないというのは、量のことではなくて間隔のことなんです。これも自然の状態をイメージしてほしいのですが、寒い地域でも乾燥した地域でも、雨が降る時にはザーッとたくさん降りますよね。観葉植物に水をやる時も、同じように考えてほしいんです。
ですから、観葉植物に水をやる時には鉢の下から水が流れるくらいやります。よく、水やりが少なくていいからといって毎日少しずつ水をやる人がいますが、そうすると逆に根腐れしてしまいます。根も呼吸していますから、ずっと土が濡れていると、呼吸ができずに窒息してしまうんです」(RIKAさん)
水やりに気をつけることで、観葉植物の育てやすさが大きく変わってきそうです。
ナチュラルテイスト、アジアンテイスト、スタイリッシュ……人それぞれに好みのお部屋の雰囲気はありますが、どのような観葉植物が合うのかについても、RIKAさんに教えていただきました。
「ナチュラルで爽やかな雰囲気のお部屋には、先ほどお話しした『ウンベラータ』などがとてもよく合います。それから、『モンステラ』よりも葉が小さめの『ヒメモンステラ』もいいですね」(RIKAさん)
※上写真は『ウンベラータ』(左)と『カシワバゴムノキ』(右)
※上写真は『ヒメモンステラ』
「スタイリッシュでかっこいい系の雰囲気のお部屋なら、『柱サボテン』も素敵です。私は『柱サボテン』を3本立てにして飾っています。水やりが少なくてすむので育てやすい植物です」(RIKAさん)
※上写真は『柱サボテン』
『柱サボテン』には独特の存在感があり、家具が少なめのスタイリッシュなインテリアにもとてもよく合いそうです。アジアンテイストならどうでしょうか。
「アジアンテイストなら、小さな葉をたくさん付ける『アジアンタム』がおすすめです。こちらも育てやすいですし、バリ風のインテリアや、意外ですが和室にもとてもよく合います。お部屋が爽やかな印象になるので、アジアの夏によく合う観葉植物です」(RIKAさん)
それから、賑やかな雰囲気を出すのに一役買ってくれるのが『コウモリラン』だそうです。『コウモリラン』は、コウモリの羽や鹿の角のような大きな葉が特徴の観葉植物で、天井からハンギングして楽しめる植物だそう。
※上写真は『コウモリラン』(左)
「もともと『コウモリラン』というのは、熱帯雨林で大木や岩などにくっついて育つ植物です。ですから、私は流木に『コウモリラン』をくっつけてインテリアとして飾っています。天井からつるせば目線が上に上がるので、空間そのものを楽しむこともできますよ」とRIKAさん。
育てやすい観葉植物をたくさん教えていただきましたが、次に気になるのが観葉植物を置く場所です。日常的に観葉植物を楽しみながらインテリアにも映える場所となると、どのような場所が適しているのでしょうか。
「高いところに植物を置くと、目線が上に上がるので空間を立体的に楽しむことができます」とRIKAさん。RIKAさんが活用しているのが、部屋の本棚やローボードの上なのだそうです。
「本棚の上に置く時には、棚の上から葉っぱが垂れ下がるように飾っています。そうすると、賑やかで楽しい雰囲気を楽しめます。それから、ローボードの上は雑貨を飾っている方も多いと思いますが、、観葉植物を一緒に飾っておくことでかなり雰囲気が変わります。
ローボードの上には、背の高い植物や低い植物などいろいろな種類のものを置いています。葉の色や形が違うものをいろいろ並べることで、観葉植物を見せることを楽しんでいます」
さらに植物を育てるうえでの一工夫として、大きな観葉植物の下にはキャリーを付けておくと便利だそうです。
「例えば寒さに弱い観葉植物なら、冬の昼間は日光が当たるように窓辺に置いておき、日が落ちたら窓から離してやることで枯れにくくなり、植物にもストレスが少なくて済みます。それから、観葉植物をたくさん置くようになったら、水やりも一苦労です。
しかし、キャリーが付いていれば大きな観葉植物も移動がしやすいので、1ヵ所に集めて水やりすることもできます。できるだけ楽に育てられる工夫をすると、初心者の方も育てやすいと思います」(RIKAさん)
今回はRIKAさんに、観葉植物の魅力や育てやすい植物についてお話を伺いました。
「一般的に育てやすい植物というのはありますが、やはり育てる人や住んでいる家によって微妙に条件は変わってきます。ですから、もしも気に入った観葉植物に出会えたら、たとえ育てるのが難しそうでも諦めずに育ててみませんか?まずは植物を家に迎えて、それから育て方をしっかり調べて、チャレンジしてみるのもおすすめです。
もし枯らしてしまっても、落ち込まないでその経験を活かしていってほしいと思います」とRIKAさん。トライアンドエラーを繰り返しながら、観葉植物と素敵なお付き合いをしていきましょう。