季節ごとに庭づくりを楽しむコツとは？ガーデナーユニット・Noraが教えます

今回庭づくりについてお話を伺ったのは、ガーデナーユニット・Noraメンバーの景子さん。ご自宅のお庭を覗くと、そこは別世界！バラを中心に植物が美しく育ち、彩り豊かな景観を作っています。アンティーク雑貨なども取り入れ、隅々までセンスが行き届いた素敵なお庭です。

日々庭づくりを楽しんでいる景子さんが、本格的にガーデニングを始めたのは、住宅購入がきっかけだったとか。

「自宅を新築し、地植えスペースを得たことで、それまで買い集めていた鉢植えの植物たちを地面に植えてみようかな？と思ったのがきっかけでした。同時に地面にレンガを敷いたり、フェンスやパーゴラ（木材などで組んだ棚）を設置したり。時間をかけて、自分好みの庭をつくり上げていきました」（景子さん）

ガーデナーユニットを結成することになったのは、ご近所の「庭友」３人と自身の庭が、同じタイミングで園芸誌に掲載されることが決まったから。「だったら４人でガーデニングのユニットを組んで、本格的に活動しようよ！」と組むことになったのだそう。以来、自宅の庭や花壇を一般に開放する「オープンガーデン」を活動の中心に、商業施設の装飾なども手がけています。

景子さんのお庭のように、季節の花や草木でお庭を彩りたいけど、なんだか難しそう……。興味はあるものの、なかなか一歩を踏み出せない人のために、初心者でも簡単にガーデニングを楽しむためのコツを伺いました。

コツ１：始めやすい季節を選ぶ

「春は比較的暖かいので作業がしやすく、始める時期としては最適の季節だと思います」（景子さん）

コツ２：市販の土を利用する

「自分で土を配合すると、植え込む植物によって配合を変える必要があります。その場合、ピートモス、鹿沼土、バーミキュライト、パーライトなど、たくさんの種類の土を混ぜないといけないので、全部買うと残ったものを置いておく場所を確保することも大変。肥料がすでに混ぜ合わされた『培養土』を利用すると、無駄が出なくていいですよ」（景子さん）

コツ３：ガーデニングビギナーでも育てやすい植物を選ぶ

「おすすめは丈夫で冬の寒さにも強いパンジーやビオラ、乾燥に強いゼラニウム、育てる手間がかからないバーベナ、夏の暑さに強いランタナなどです」（景子さん）

コツ４：植物の性質を知り、最適な場所に植え付ける

「太陽が好き、日陰が好き、乾燥した場所が好き、湿った場所が好きなど……。植物が好む環境は、種類によってさまざま。その植物の性質をよく知った上で、適した場所に植え付けることが大切です。また花を育てる時は、種から始めるのもいいですが、市販の苗（すでに小鉢などで栽培された状態のもの）を利用するのも手。植え替えるだけでいいので、失敗しにくいと思います」（景子さん）

コツ５：季節ごとに特別メンテを行う

「穏やかな気候の春は、植物の植え付け・土づくりを中心に。気温が高い夏は、除草（草むしり）などのケアにも力を入れましょう。秋も第二のガーデニングシーズンなので、秋植え球根の植え付けや種まきを。冬は春以降に備え、肥料を足したり消毒をプラスすると、１年を通して庭づくりを楽しめると思います」（景子さん）

「春の芽吹きから始まり、開花、夏の青々とした緑、秋の紅葉や冬の落葉、バラの誘引姿など、四季折々の移り変わりを楽しめることがガーデニングの魅力です」と景子さん。

さらに庭で育てた草木を使って、リースを作るのも楽しみのひとつだとか。自分でいちから作るのは難易度が高いと思いがちですが、意外に簡単に作れるのだそう！そこで、生の常緑樹や花を使ったフレッシュリースの作り方を教えていただきました。

材料

• リング型オアシス（花を固定する給水スポンジ）

直径20～25cmのものが作りやすく、おすすめ。

• 剪定ばさみ

• ワイヤー24番

４、５cmにカットして、２つに曲げておく。
20〜30個作成し、足りなければ適宜追加する。

• アイビー

30cm〜50cmの長さのものを７本。葉っぱは、小さめのものが使いやすい。

• サントリナ

適量。なければ、ハーブを利用してもOK。

• ププレリウム

２束ほど（ボリュームにより変わる）。

作り方

• １.水につけて給水させたリングオアシスに、アイビーをワイヤーで留めていく。

• ２.１本留めたら、２本目以降も同じように挿して留めていく。

• ３.バランスよく見えるように、オアシスの内側にも挿す。

• ４.サントリナは４cmほどにカットする。

• ５.アイビーの隙間に45度くらいの角度をつけて、同じ方向に挿していく。

• ６.ププレリウムは５cmほどにカットする。

• ７. アイビーの隙間に45度くらいの角度をつけて、同じ方向に挿していく。

※軸が細くて挿しにくい場合は、竹串などで事前に穴を開ける。

※オアシスの内側も忘れないように！

• ８.基本のリースの完成！

これだけでも十分素敵ですが、お庭に咲く花をプラスオンしても素敵。華やかさを演出するアレンジのアイデアも教えていただきます。
今回は、優しい色のストックとマトリカリアの花をピックアップ！

アレンジ方法

• １.ストックの花を４～５cmに切り分ける。

• ２.カットしたら、水につける。

• ３.葉っぱの隙間に挿していく。

• ４.マトリカリアも追加して、同じように葉っぱの隙間に挿していく。

• ５.アレンジリースの完成！

「フレッシュリースは、生の草花ならではの色合いや鮮やかさ、香りを楽しめるのが魅力。お部屋にひとつ飾るだけで季節感がプラスされ、一気に華やかな空間になりますよ」（景子さん）

いかがでしたか？季節ごとに表情を変え、１年を通して楽しめるガーデニング。ハードルが高く感じるかもしれませんが、コツを掴めば誰でも簡単にチャレンジできますよ。難しく考えず、まずは育てやすい花や草木を育ててみてはいかがでしょうか。そうして丹精込めて育てた植物は、庭を美しく彩るだけでなく、リースのように飾って楽しむことも。心がウキウキするようなガーデニングを楽しんでみませんか？