――みなさん整理収納でお悩みはありますか?
落合「よく使う物がテーブルの上につい置きっぱなしになってしまうんです」
川崎「私は小学生の子供が、すぐに散らかすのが悩み。特に、学校で配られるプリントを放ったらかしで、散乱しているんです。なかなか捨てられないし……」
落合「お子さんがいると大変ですよね。私の家は持っている物に対して、家の収納が少ない気がして、物であふれてます」
菊島「うちは子供がまだ2歳なんです。主人の両親と同居しているので、家族の人数が多くて、片付けまで手が回らない。リビングは特に……」
青山「みなさん、まだ片付けに慣れていないようですね。まずは小さい場所や狭い空間からはじめてみるのがいいでしょう。家の中で最初に片付けるのにおすすめの場所は、玄関なんです」
青山さんのご自宅の玄関
青山「最初に片付けるなら、まずは玄関からはじめてみましょう」
落合「先生のご自宅は、とっても綺麗な玄関ですね。靴がきれいに収納されている……。私の家の玄関は、靴ももちろんですが、折りたたみ傘や帽子、スーツケースとかの置き場所になっています……」
菊島「私の家も靴が散乱してます。特に小さい子供の靴は、いちいちしまっていられなくて、結果出しっぱなし。そんな家でも、玄関から片付けるのがいいんですか?」
青山「リビングやキッチンは、いろいろな物があるので片付けの難易度が高いんです。それに比べて、玄関は主に靴の収納なので、一番家の中で片付けやすい場所なんですよ。まず一度全部靴を出し、パパ・ママ・子供……と使用する人別に分けてください。一人暮らしなら、仕事用・プライベート用・パーティ用など用途別に。ここで大事なのは、『分ける』ということです」
菊島「一度、靴を出すのは何故ですか?」
青山「自分がどれだけの靴を持っているかを把握するためです。どんな物が多いのかがわかれば、新しい物が欲しいと思ったときに考えることができますよね」
川崎「私は自宅でエステを経営していて、人の出入りも多いので、玄関はきちんと片付けるよう意識していますね。自分と家族の靴を分けることもそうですが、つま先をそろえたりして見た目も美しくしています」
青山「それはステキですね。ただ、みんなが川崎さんのご自宅のようにはいかないこともありますよね。収納スペースが限られていて、どうしても玄関にしか置けない場合もあるでしょう。落合さんは、玄関に靴以外も置いてしまっているとのことでしたが、スーツケースなどの大きなものは、壁と同系色の布をかぶせて隠してしまうという方法もあります。折りたたみ傘などの細かいものや、菊島さんの子供の靴は、棚とは別に出し入れしやすいかごなどを利用して、収納するといいでしょうね」
青山「初心者が挑戦するなら、アクセサリー類の整理もいいですよ」
落合「アクセサリーは、クローゼットにS字フックで引っ掛けています。でも絡まってしまって、使いたいと思いたった時にすぐ取り出せなくて、使わないパターンです……」
川崎「私も一つのボックスに収納してるけど、チェーンはやっぱり絡まる」
菊島「私はピアスの片方が見つからなくて『もういいや!』ってなっちゃう!(笑)」
青山「そういう不便なことを回避したほうが、使い勝手がいいですよね。それにはアクセサリーが一つずつ見えている方がわかりやすいんです。例えば、ネックレスや指輪、ピアスなどのジャンルに分けて、重ならないように一つずつ並べて入れます。アイテムが重ならないので、チェーンが絡まる心配もないし、ピアスが両方あるかどうかもひと目でわかります。新しいアクセサリーが増え、重ねないと収納できなくなったら、あまり使っていないどれか一つを手放してみるか、あまり使わないアクセサリー専用の別の場所で保管します。
このように、物に『指定席』を作ることで、自分にとっての物の『適正量』もわかりやすくなります。玄関も同じ考えですね。使っている物を使いやすい様にすることが収納なんですよ」
落合「スッキリしたアクセサリー収納で驚きました! 買い物のときも無駄遣いがなくなりそう(笑)」
青山「この『指定席』の考えで、最初に聞いた皆さんのお悩みも解決できます。落合さんは使いたい物を出しっぱなしにしてしまうとのことだったので、お気に入りのカゴや紙袋を収納スペースにして、そこに入るぶんだけは出してもOK、とするのもいいでしょうね」
落合「せっかく教えてもらったので、帰ったらすぐ片付けたいですね」
川崎「すぐやらないと気持ちがもたなそう(笑)」
菊島「やる気を持続させるにはどうしたらいいですか?」
青山「慣れない片付けは集中力も続きませんから、最初は15分くらいでできる所から。財布、メイクポーチ、アクセサリーから、玄関、水回り、クローゼット、キッチン、リビング、書類、本棚の順で。キッチンも冷蔵庫だけを片付けるとか。一日2~3時間程度を目安に、片付けてみるのがいいでしょう」
落合「いつも片付けたい物を出すだけで疲れちゃうんですけど、それは一気にやろうとしてたからなんですね」
青山「片付いた嬉しい気持ちを次につなげて、片付けを続けてくださいね」
落合「とても勉強になりました。楽しんで学ぶことができました」
川崎「いままで維持できなかったんですけど、コツを教えてもらったので、小さい所から進めて行きます」
菊島「子供がいてもできそうなことがたくさんあって、小さいところからでいいんだ、って気持ちが楽になりました。片付けられそうです」
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