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2019.05.10

ミスを防いで仕事を効率化するデスク整理術を、事務効率化コンサルタントが教えます!

ミスを防いで仕事を効率化するデスク整理術を、事務効率化コンサルタントが教えます!

仕事でミスが続いたり、作業が思うように進まなかったり......。もしかしたらその原因はデスクを整理できていないせいかもしれません!そこで今回は、事務効率化コンサルタントのオダギリ展子さんに、仕事のパフォーマンスが上がるデスクの整理術を教えていただきました。

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仕事のミスが減り、パフォーマンスが上がるデスクとは?

今回、デスクの整理術についてお話を伺ったのは、事務効率化コンサルタントとして活躍するオダギリ展子さん。オダギリさんが以前働いていた特許事務所では、書類の処理に正確さとスピードが求められ、些細なミスも許されない状況だったため、ミスを未然に防いで仕事を効率化するノウハウやテクニックが身についたそうです。その経験をもとに、現在では書籍やウェブサイトのコラムなどの執筆の他、各地で講演会やセミナーを行い、事務効率化のコツを幅広く伝える活動をしています。

オダギリさんいわく、日々の業務でミスを防ぎ仕事の効率を上げるには、デスクの整理整頓をすることが、とても効果的なのだとか。

「デスクがぐちゃぐちゃに散らかっていると、大事なメモや書類を失くして、大きなミスに繋がる可能性が高くなります。また、必要な書類や名刺を取り出すのに逐一探し物をすることになり、時間の無駄使いに……。そんな環境ではストレスが溜まりますし、仕事に集中することも難しいですよね。そう考えると、仕事のパフォーマンスが上がるデスクとは、必要な物がすぐに取り出せて、気持ちよく集中して業務に取り組めるデスクになるのではないでしょうか」(オダギリ展子さん)

ただ、整理整頓されたデスクが理想的であることは分かってはいても、実際に片付けるのは苦手……という方も多いですよね。そんな方は、まずデスクを片付けるための3つのポイントを押さえることが大事なのだそうです。

「まず、デスクを整理整頓すること自体が目的とならないように、『(1)デスクを整理する目的や目標を設定する』ことが大事です。この時、片付けることが『ミスを減らす』『残業をなくす』といった、具体的な目標を達成するための手段となるようにするのがポイント!
そして、『(2)毎日少しずつ行うことを習慣にする』ことも大事です。これは、デスクを片付けた後のリバウンド(反跳現象。この場合は『再び散らかってしまうこと』)を防ぐ上でも重要です。
さらに、義務感やストレスを感じながらやるのではなく、『(3)楽しみながらやる』ことも大事。お気に入りのグッズを使ったり、できた自分にご褒美を用意したりすると、楽しく整理整頓できるようになるでしょう」(オダギリ展子さん)

デスクを片付けるための3つのポイント

  • (1)デスクを整理する目的や目標を設定する
  • (2)毎日少しずつ行うことを習慣にする
  • (3)楽しみながらやる

デスクの整理術1:探す時間をカット!必要な書類がすぐに出せるファイリング術

それでは、早速オダギリさんに、具体的なデスクの整理術について伝授していただきましょう。

デスクで特に散らかりやすい、書類や名刺などの紙類。まずはその整理術から教えていただきますが、オダギリさんいわく、大前提として最初にやるべきことは、不要な物を処分することだそうです。これは紙類に限らず、その他のアイテムに関しても共通で、デスクを整理するための第一歩。処分をした上で、手元に残った物を分類し、収納やデスクへの配置をしていくというのが基本的な流れになります。

「書類の分類の仕方は業務内容などによって異なるとは思いますが、案件ごとにクリアホルダーなどに綴じて管理すると、作業がしやすくなります」(オダギリ展子さん)

そして、オダギリさんが推奨しているのが、作業段階にあわせて複数のボックスファイルやトレーを使うファイリング方法です。

ミスを防いで仕事を効率化するデスク整理術を、事務効率化コンサルタントが教えます!

「画像のように、『出荷待ち』『出荷済み』『売上待ち』……など、各作業の段階を示す文言をボックスファイルに表記し、書類を案件ごとに綴じたクリアホルダーの保管先とします。
〆切があるものは、その期限を明記した付箋をクリアホルダーからはみ出るように書類に貼って、ボックスファイルに入れて保管すれば、〆切の管理も兼ねられます。たったこれだけの作業で、〆切の管理が格段にしやすくなるのでおすすめです。
フチだけに色が付いたクリアホルダーも、視認性や探しやすさという点でおすすめです。分類と色を紐付けて覚えておけば、すぐに取り出すことができますよ」(オダギリ展子さん)

この後は、デスクに配置するだけなのですが、オダギリさんいわく、このデスクへの配置の仕方が、実はとても重要とのこと。

「業務の進捗状況にあわせて配置のルールを決めて、『書類の流れ』をつくるようにしてください。作業段階によって書類が分類できるようであれば、書類の入口と出口を決め、進み具合によって移動していくようにするといいでしょう(下図参照)。これなら、新しく届いた書類が無造作に置かれて、他に紛れてしまうことがありません。何より、デスクをパッと見ただけで業務の進捗状況が把握できるので頭の中もスッキリします。
また、このように書類を段階に分ける必要がない場合には、取り扱う案件数分のボックスファイルをデスクに設置し、1案件1ボックスで管理するのがシンプルで分かりやすいと思います」(オダギリ展子さん)

ミスを防いで仕事を効率化するデスク整理術を、事務効率化コンサルタントが教えます!

オダギリ展子著『事務ミスがない人の図解整理術〔書類・メモ・データ〕』(三笠書房)
図内の破線は、一旦保留にする書類の流れを示しています。

デスクの整理術2:名刺を制する者は仕事を制す!その後のコミュニケーションにも繋がる名刺整理術

書類よりもサイズが小さく、整理整頓が難しいのが名刺。分類して収納するという流れは書類と同様ですが、実は名刺を整理するにあたっても、大事なポイントがあるそうです。

「名刺交換を終えた後、できるだけ早く行いたいのが、『日付』『場所』『用件』などを書き込むこと。これは後々、相手について思い出す際のヒントにするための情報整理です。このひと手間をかけるだけで、その後の業務に名刺を有効活用できるかどうかが変わってきます。
余裕があれば、相手の特徴や趣味などの情報も書き込んでおくと、後々のコミュニケーションを円滑にするのにも役立つでしょう。書き込んだら書類同様に分類し、収納していきます」(オダギリ展子さん)

ミスを防いで仕事を効率化するデスク整理術を、事務効率化コンサルタントが教えます!

名刺の分類方法としては、『50音順』『日付順』『VIP順(連絡を取る頻度や重要度など)』などがありますが、私は後の作業がスムーズになるように、『カテゴリー別(その名刺を検索する際の最も有効なキーワードごと)』に分類することをおすすめしています。

「分類ができたら、アナログ派の方は、名刺ファイルや名刺ボックスなどに収納しましょう。デジタル派の方は、スキャンしたり撮影したりして、名刺をデータ化して分類ごとに保存しましょう。
クラウドサービスに連携しているスキャナや、エクセルと連携できる名刺管理ソフトが同梱されているスキャナもありますので、そういったものを利用するのもおすすめです。また、スマートフォンのカメラで撮影するだけで、簡単に情報が登録できる名刺管理アプリもありますので、お好みで活用してみてください」(オダギリ展子さん)

また名刺整理では、定期的な見直しも必要です。溜まった名刺を見直し、不要となった物は適宜処分しましょう。見直すタイミングとしては「3ヵ月に1度」「名刺ボックスがいっぱいになったら」などのルールを自分で設定しておくと良いです。

デスクの整理術3:片付いた後も大事!きれいなデスクをキープするための3つのコツ

デスクをスッキリ整理整頓したものの、すぐにまた散らかってしまっては意味がありません。片付いた状態をキープするには、どうしたらよいのでしょうか?オダギリさんに、きれいなデスクをキープするための3つのコツを教えていただきました。

1:使った物は元の場所に戻す

書類や名刺だけでなく、文具なども、デスクの上や引き出しの中などでの「定位置」を決め、使ったら必ずその場所に戻すように心掛けましょう。
その都度戻すのが理想ですが、忙しくてどうしてもできない場合は、業務終了後、会社を出る前にきちんと「定位置」に戻して帰ることを習慣に。一日の乱れをその日のうちにリセットすれば、翌日、気持ちよく仕事をスタートできます。

2:毎日のスキマ時間を使った整理整頓を習慣にする

毎日5分でもいいので、スキマ時間ができた時の整理整頓を習慣にしましょう。おすすめは「7分割整理法」です。まず、デスクを「デスク上の左側」「デスク上の右側」「センターの引き出し」「サイドの引き出し(ここでは3段を想定)」「デスク下」の7つのエリアに分けます。
手が空いたら、エリアごとに「不要な物の処分」→「整頓」の2段階で片付けていきます。「今日はこのエリアをやったから次はここ」といったふうにローテーションして進めると、負担にならず楽しくできます。
また、1つの作業が終わって一区切りついた時に、それまで使っていた物を定位置に戻したり、溜まった消しゴムの消しカスや飲料の空きボトルなどを捨てたりする「小かたづけ」もおすすめです。気持ちの切り替えにも良いですよ。

3:状況にあわせて片付けのルールを見直し、バージョンアップ!

一度決めた片付けのルールも、一定期間で見直して、状況にあわせて変えていくことが大切です。仕事の仕方や内容が変われば、整理の仕方も変えるのが自然ですよね。また、より便利で効率的な整理方法が見つかれば、バージョンアップしていくことも忘れてはいけません。

デスクの整理術で「できる人」に!仕事を効率化してミスを減らそう

つい「難しそう」「面倒くさそう」と感じてしまうデスクの整理整頓ですが、まずは就業後のデスクの整理整頓を心掛けてみてはいかがでしょうか。それに慣れてきたら、スキマ時間を使っての整理整頓や、作業が一区切りついた際の「小かたづけ」にも取り組んでみてください。

デスクの整理整頓を意識することで、これまでの整理方法の改善点が見えたり、さらに効率のよい整理方法を思いついたりするかもしれません。無理せず繰り返していくことで、仕事をしやすい環境づくりに繋げていきましょう。

「全部を完璧にやろうと頑張り過ぎず、できるところから少しずつ!そして、片付いたデスクの快適さを実感すれば、その状態維持にも繋がるでしょう」とオダギリさん。

ぜひ、きれいなデスクをキープして、ミスなく効率的に仕事をこなす「できる人」を目指してみてくださいね。

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プロフィール
オダギリ展子さん
オダギリ展子さん
事務効率化コンサルタント。特許および貿易事務の業務に携わり、事務業務のリスクヘッジや効率化のノウハウを身につける。その経験を生かし、各地で講演やセミナーを多数行っている。著書に『事務ミスがない人の図解整理術〔書類・メモ・データ〕』『デスクワーク整理術』(ともに三笠書房)などがある。
 

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