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2020.05.27

元国税局職員・さんきゅう倉田さんによる、

元国税局職員・さんきゅう倉田さんによる、"読めば必ず得する"女性の生き方とお金の話

吉本興業所属のれっきとした芸人さんですが、「元国税局職員」という経歴が異彩を放つお金のスペシャリスト、さんきゅう倉田さん。そんな倉田さんに、これからの女性の生き方や知っておくべきお金の知識をうかがいました。

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休日は好きなことで収入を得る、そんな女性が増えている

休日は好きなことで収入を得る、そんな女性が増えている

手渡された名刺の裏には、国名と数字が列記されていました。27ハンガリー、25クロアチア、25スウェーデン、25デンマーク……。これを見て何を意味しているかすぐに分かった人はかなりの経済通です。実はこれ、消費税の高い国のランキング。数字はその国の消費税率を表しています(2019年10月時点)。

このユニークな名刺のご本人が、さんきゅう倉田さん。元国税局職員として、税金や確定申告といったお堅いテーマを、今最もやさしくかつ面白く語れる芸人さんと言っていいでしょう。そんな倉田さんに、まずは、最近の女性の生き方で、顕著になっていることについて聞いてみました。

「都市圏の傾向かもしれませんが、副業というか、自身でいろいろ仕事の幅を広げている女性が多いと感じます。例えば、土日開催のイベントに出席している女性をよく見かけます。ご一緒だった方何人かに聞いてみると、普段は会社に勤務して、休みの日にネット配信する記事を書いて、原稿料を得ている。休みの日は遊ぶのではなく、興味のあることで収入を得ることに価値を見いだしているということだと思います」(さんきゅう倉田さん)

「それと先日、デジタル系の専門学校でフリーランスになるためのセミナー講師をしたのですが、参加者は9割が女性でした。年齢層は20〜40代といったところ。将来的に、Webサイトや名刺のデザインを在宅でしたいという人が多かったですね。主婦なら子育てや家事の合間に、あるいは働いていても副業としてできるスキルを身につけ、それを収入に結びつける。仕事に対する意識の高さも感じます」(さんきゅう倉田さん)

お金の知識が、自分の生活や収入を守ってくれる

お金の知識が、自分の生活や収入を守ってくれる

女性がより一層社会に進出し、生き方が多様化することによって、お金との関わりも変化していきます。そういう中で知識として身につけておきたいのが、倉田さんの専門であるお金のこと。知らないことで損をしてしまう……。具体的にどんなケースがあるのでしょうか。

「知らないと損するお金の知識は、会社員と自営業者、フリーランスの人でその内容が異なってきますが、どちらにしても法律が基本となります。会社員であれば、割増賃金が発生するケースがあります。時間外労働(1日8時間、週40時間を超える残業)は1.25倍、法定休日労働は1.35倍。もし守られていなかったとしても、その知識がないと、請求して正当な賃金を得ることができないかもしれません。下請法(下請代金支払遅延等防止法)は発注元(親会社)に対して弱い立場の下請事業者を守る法律ですが、これは自営業者やフリーランスの人も対象となります。例えば、仕事を発注するので、ウチの商品を買ってくれと発注元が依頼する行為は、違法になる場合があります」(さんきゅう倉田さん)

投資詐欺、マルチ商法の被害者と聞くと、資産のある高齢者をイメージする人が大半でしょう。しかし、安易なサイドビジネスとして考えてしまう若い人も多く含まれていると、倉田さんは言います。

「結局それも、お金の知識、お金に関する常識がないからです。友達を紹介するだけで儲かるよとか、年収2000万円くらいになるよとか、バイナリーオプションの儲け方を無料レクチャーします、といった勧誘も同様。そんなこと、実際はあり得ないのに、自分にはチャンスが来た、こういう儲け方もあると信じてしまう。お金の正しい知識は、そういったことへの自己防衛、被害防止にもつながります」(さんきゅう倉田さん)

経験者や詳しい人と情報交換、FPの資格もおすすめ

経験者や詳しい人と情報交換、FPの資格もおすすめ

お金の知識の必要性は仕事、サイドビジネスにとどまりせん。幅広く、日々の生活やライフステージ、人生の節目、節目においても多く見られます。とくに知っておきたいのが控除や助成金といった「得する制度」でしょう。

「中でも、医療費控除は身近かもしれません。医療費が多くかかってしまった人には節税効果のある制度です。あとは高額療養費制度も知っておきたい。手術費用が100万円であっても、それが健康保険適用の範囲であれば自己負担は一般には8万円台で済みます。医療保険への加入を考えている人は、こういった制度を知っておくと保障額などの判断材料になるはずです」(さんきゅう倉田さん)

「また、女性であれば結婚、出産、職場復帰や再就職など、環境が大きく変わるライフイベントがありますが、それをサポートする制度や控除も少なくありません。出産については、42万円を支給する出産育児一時金という制度があります。これで、かかる出産費用は大体カバーできるでしょう。出産手当金や育児休業給付金は、休業による出産〜育児期間の減収をある程度抑えてくれます。確定申告についても、各種控除によって所得税を下げることができます。例えば、結婚後、配偶者の収入が一定額以下であれば配偶者控除、離婚や夫との死別後に一定条件を満たせば寡婦控除が適用されます」(さんきゅう倉田さん)

しかし、こういったお得な制度を利用するには、知識に加え、申請や確定申告などが必要な場合も少なくありません。人によってはハードルが高いと感じてしまうのではないでしょうか。

「まず、身近に経験者がいれば、そういう人たちと情報交換をする。それだけでもかなり知識は得られます。ただ気を付けたいのは、法改正で制度自体が変更になるケース。そのためにも自分で情報収集はしておきたいところ。また、個人的にはFP3級の資格取得をおすすめします。2級の取得には専門的に勉強する必要がありますが、3級はあくまで社会常識としてのお金の知識がメインなので、普段の生活に役立つ知識をしっかりと身につけることができます」(さんきゅう倉田さん)

~知れば得する制度の概要一例~

元国税局職員・さんきゅう倉田さんによる、

※2020年4月現在の情報をもとに筆者作成
※上記一覧は概要を記しておりますので詳細は政府機関等のHPでご確認ください

「好きなこと」と「お金の知識」で、今が最高に楽しい

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倉田さんは元国税局職員として、テレビやラジオの出演はもちろん、税金に関する書籍の執筆、ニュースサイト等での連載も多数持っています。デビューして10年、国税局というキャリアがなかったら、ここまでは続かなかったと言います。

「おそらく単にお金に詳しいだけの芸人なら、仕事は来なかったでしょうね。元国税局職員という、よく分からないけど〈それっぽい〉肩書があるから、仕事として成立している。また、そういう時代でもあると思います。一昔前の芸人の方々は、お笑いだけを追求し、そこで競っていたわけです。でも、ここ数年で大きく時代は変わりました。メディアも趣味や特技を活かせる、そんな人材を求めていますから」(さんきゅう倉田さん)

安定した職場、安定した仕事を辞めて、芸人の世界に飛び込んだ、その理由は単純明快です。「お笑いは楽しそうだから」。要は興味のあること、好きなことを選んだということ。しかも、それに気付いたのは社会人になってから。それでも決して遅くはない。倉田さん自身が、そのことを証明しています。そしてお金の知識が重要なことも。

「これから働こう、副業してみよう、あるいは何か始めようと思う女性の方にも、ぜひ『好きなことをやること』と『お金の知識を身につけること』を意識してほしいなと思います。好きなことであれば前向きになれるし、努力も苦になりません。時間もお金も好きなことに費やすことができるから、ストレスにもなりません。そして、頑張れば収入も増えるかもしれない。お金の知識を持って合理的に判断できれば損することも少なくなる。だから、僕は仕事が大好きでお金のことも勉強できている、そんな今が最高なんです」(さんきゅう倉田さん)

どんな生き方を選ぶか。その生き方で収入や税金はどう変わるのか。これからをもっと幸せに生きていくために、ぜひ一度考えてみてはいかがでしょうか。

【取材協力】
さんきゅう倉田さん
さんきゅう倉田さん
芸人、ファイナンシャルプランナー、ワインエキスパート。大学卒業後、東京国税局に入庁。約2年勤務したのち退職。NSC(吉本総合芸能学院)東京校に入学。現在は、税金や確定申告を題材にした芸風で講演会を行う他、関連する書籍、ネットでの連載記事等の執筆も多数。
 

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