アッキーさんは、主に100円ショップで手に入るネイルカラーやシールなどを使って、自己流でデザインしたネイルをブログにアップしています。
「以前はネイルサロンに通っていたんですが、お金も時間も続かなくて。セルフネイルを始めたのは4年ほど前で、ちょうど何か新しい趣味を始めたいと思っていた時期に、気軽にやってみたらハマってしまいました。
私はもともと左利きなんですが、小さい頃に字などを練習して右手もある程度使えるので、両手ともネイルをキレイに仕上げるのは得意なんです。ただ、いつも色選びがワンパターンになりがちで悩んでいます。また、柄も平面的で奥行きがないというか……。立体感や奥行きのあるデザインを作る方法や、全体に統一感を持たせたまま変化を付ける方法などを知りたいです!」(アッキーさん)
そこで今回は、そんなアッキーさんのお悩みを解決するために、Instagramのフォロワーが5万人を超えるトップネイリスト・HIDEKAZUさんに、ネイルデザインのコツを教えていただきました。
今回HIDEKAZUさんに教えていただいたのは、立体感のあるデザインがしやすいジェルネイル。普段はネイルカラー派のアッキーさんですが、ちょうどジェルネイルにも注目していたそうで、HIDEKAZUさんのネイル講義に興味津々です。
ジェルネイルメーカーのクリエイティブアートディレクターであり、プライベートサロンも人気のトップネイリスト・HIDEKAZUさん。まずは、これからセルフジェルネイルを始めたい方向けの、基本的なポイントをお聞きしました。
「これから始める場合は、初心者の方向けのアイテムをセットにしたジェルネイルキットを利用するのが手っ取り早いですね。たくさん販売されていますが、ケアアイテムが付いていないことも多いので、その場合は、甘皮を押し上げるプッシャーや甘皮を切るニッパーなど、最低限のケアアイテムは、別途揃えることをおすすめします。ケアによって、ネイルの持ちがだいぶ違ってきますよ」(HIDEKAZUさん)
「私は普段はネイルカラー派で、ウェットティッシュを巻いた指で甘皮を押し上げたりしてケアしているんですが、ジェルネイルの場合もやっぱりケアは大切なんですね。ケアをした後にはどんなことに気を付けたら良いんでしょうか」(アッキーさん)
「ジェルの種類によっても違いますが、ジェルをしっかり付けるために爪の表面に細かい凹凸を付ける『サンディング』という作業を入れる場合があります。初心者の方は加減が分からずに削り過ぎてしまい、爪を傷めてしまうことがあるので慎重に。
『サンディング』の後は、ダストや水分、油分をしっかり拭き取っておきましょう。ジェルは爪の生え際のところから浮いてしまうことが多いんですが、甘皮を取ってキレイに整え、爪のまわりの油分や水分を除去しておくことが、浮きを防ぐポイントです」(HIDEKAZUさん)
HIDEKAZUさんに教えてもらいながら、実際に爪のケアをするアッキーさん。続いて、どんなジェルが使いやすいのか、ジェル選びのコツも教えていただきました。
「ジェルは、目的に合わせた粘度のものを選びましょう。爪全体に塗るなら粘度の低い柔らかいもの、アートでポイント使いするならにじまないよう粘度の高い固めのもの、というふうに使い分けます」(HIDEKAZUさん)
ジェルネイルの基本を学んだところで、いよいよ実践です!
HIDEKAZUさんの代表作は、ふんわり自然に描かれた「フラワーネイル」や、天然石の透明感と奥行きを表現した「天然石ネイル」。そんなプロのデザインが、初心者でもセルフネイルで作れてしまうんです。ここからは、ネイルアートのコツをじっくり教えていただきましょう。
デザインその1:基本のタイダイ柄
タイダイ柄はネイルの基本的なデザインの一つですが、これがキレイに作れるとアレンジも楽しめます。まずは、基本のタイダイ柄の作り方を見てみましょう。
作り方
「ピンクの部分の中央を残しながら、外側に向かって放射状にぼかしていくので、中心から外側へグラデーションができ、それだけで奥行きが出てきます。ピンクはあくまでもランダムに置いて、自然にぼかしてください」(HIDEKAZUさん)
デザインその2:フラワーネイル
続いて、タイダイ柄の上にふんわりとお花を描いて奥行きを持たせた、「フラワーネイル」の作り方を教えていただきましょう。
作り方
「花びらの中心と外側で濃淡を付け、さらに花びらごとにジェルの量を変えて、濃い花びらと薄い花びらを作って濃淡を付けることで、奥行きを出すことができます。花びらはきちんと描き過ぎないのがポイントです」(HIDEKAZUさん)
デザインその3:天然石ネイル
HIDEKAZUさんの代表作とも言える、「天然石ネイル」の作り方も教えていただきました。この作り方なら、初心者でも楽しめます。
作り方
「白のジェルで流れを作るようにぼかすのがコツです。ジェルは一度にぼてっと置かず、平筆にジェルを少しずつ取って、様子を見ながらぼかしていきましょう」(HIDEKAZUさん)
HIDEKAZUさんに教えてもらいながら、デザインを試みるアッキーさん。ネイルに立体感や奥行きを出す方法を、着実にマスターしていきます。ここで、ネイルデザインに変化を付けるコツについても、HIDEKAZUさんに聞いてみました。
「色使いがワンパターンになってしまうのが悩みなんです。例えば、5本のうち1本だけ色や柄を変えて変化を付けたい時に、どんな色を入れたら良いのか分からなくて……。HIDEKAZUさんは、いつもどうやって色を組み合わせているんですか?」(アッキーさん)
「配色や柄がワンパターンになっているなと感じたら、これまでに作ったネイルチップなどを組み合わせてバランスを見ていますね。普段から、自分が考えたデザインをネイルチップにして残しておくと、色や柄をコーディネートする時に便利ですよ。
変化を付けたいなら、5本のうち1本だけ反対色を入れてみても良いかもしれません。テイストが合っていれば、意外と統一感が出せることがあります」(HIDEKAZUさん)
「ネイルはヘアやメイクと違って、鏡を使わず自分の目で見て楽しめるものです。お気に入りのネイルなら視界に入るだけで気分が上がりますし、そういう意味では気持ちに直結するものですよね。他人の目や男ウケなんて気にせず、自分の好きなテイストをどんどん盛り込んで表現するべきだと思います」(HIDEKAZUさん)
そして、今回HIDEKAZUさんからネイルデザインのコツを学んだアッキーさんは……
「HIDEKAZUさんのネイルデザインが斬新で、発想をどこから得ているのか不思議だったのですが、ジュエリーやファッションの写真を撮ったりしてヒントを得ていると聞いて納得しました。やっぱり自分の引き出しを増やすことも大切ですね。いろいろなデザインや色合わせにどんどん挑戦して、新しい自分を発見していきたいと思います」(アッキーさん)
爪の上に自分だけの世界を作り出すことができるセルフネイル。「不器用だから……」と敬遠せずに、まずは簡単なネイルデザインから始めてみてはいかがですか?
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