6月は1年の中でも生活費が最も少なくなるため、貯蓄を始めやすい時期です。
4月は歓迎会等の交際費、5月はゴールデンウィーク(GW)で出費が増え、7・8月は夏のレジャー費がかかり、水道光熱費も高くなってしまいがち。それに比べ、6月は梅雨時期で外出も減り、水道光熱費も比較的少ない時期です。更に6月後半には多くの企業でボーナス支給が始まる為、最も支出が少なく収入が多い、家計がホクホクの時期と言えます。
そんなホクホクの時期はついつい財布の紐が緩みがちになりますが、しっかり家計と向き合えるのもこの時期です。また、7・8月のレジャー費が増える時期に備える為にも、お金を「貯める」ことを考え貯蓄をスタートするには、6月は絶好のタイミングとなるのです。
「宵越しの銭は持たぬ」という江戸っ子魂はそろそろ卒業したいものです。若いうちは消費意欲が高く、車や化粧品、バッグ、衣類やアクセサリー、飲み会等でついつい散財してしまいます。結婚して子どもを授かり家族を養う立場になると意識も変わりますが、独身の場合、「貯蓄をしなければ…」と頭で分かっていても、「買いたい。使いたい」気持ちが勝ってしまい、結果的にお金が貯まらないのです。
私は20代と70代の100万円は価値が違うと思っています。若いうちは健康で可能性が多くある為、自分自身を成長させる為の「生きたお金」として、スキルアップや旅行、多くの経験にお金を使うことで、将来的に収入や人間力のアップに繋がるからです。
まとまったお金が必要になった時に思いきって使える為にも、毎月コツコツと貯めながら「使う為のお金」をしっかり貯めていく事も覚えていきましょう。このように若い時代にお金を有効に使うことができれば、より豊かで幸せな人生を送る事ができるでしょう。
毎月の先取り貯蓄
「残ったら貯蓄しよう」「給料が増えたら貯蓄しよう」と思っているといつまでたっても貯まりません。収入の一部を貯蓄に回す「先取り貯蓄」をして、残ったお金で生活するように習慣付けることがとても大切です。給料振込口座から天引きされる定期積立を銀行で開設させ、手取り収入の1~3割を毎月貯蓄しましょう。この毎月の貯蓄は自分が叶えたい夢や目標の為に使う為の貯蓄です。
ボーナスの先取り貯蓄
そしてボーナスですが、最低でも5割は貯蓄したいものです。ボーナスは自動車税や車検、パソコン等の家電の買替、冠婚葬祭といった毎年必ず発生するコストや突発的な支出に備える為の貯蓄です。ボーナスが無い場合は毎月の貯蓄を大目に設定して、配分していきましょう。
預貯金
給料振込口座から天引きされる定期積立で先取り貯蓄するのが、一番手間がかからないオーソドックスな貯蓄の方法です。ただし、預貯金は貯めやすい反面、すぐに使いやすいという難点があるので、次から紹介する方法と組み合わせて、分散しながら貯めていくことで確実に貯まっていきます。
財形貯蓄
勤務先が、金融機関と提携して、給料やボーナスから天引きでお金を貯める制度で、勤務先に財形貯蓄制度がある場合に活用できます。通常、銀行預金だと利子に対して20%の税金が課されますが、税経貯蓄の場合は非課税になります。一般財形、住宅財形、年金財形と3種類ありますので、目的に応じて貯めていきます。
保険
個人年金や積立型の終身保険や養老保険を活用して保険でお金を貯めることもできますが、途中解約して損失がでる商品も多く、受取るのも10年後~老後となるので、若いうちは保険の比率を高め過ぎることなく、現金の貯蓄と併用できるようにバランスを考えましょう。
投資
ドルコスト平均法を活用して毎月一定額の投資信託を買っていく方法がありますが、若いうちから投資と向き合っていくことは、「お金」の面でも「経済を知る」という意味でもとても有効です。ただし、投資に対する勉強も必要です。学びながらしっかり資産運用にお金を投じていきましょう。
貯蓄が貯まれば、経済的な安定が手に入りますので、心の安定やゆとりにつながります。心が安定しゆとりがあると、新しい事に挑戦する勇気も出るでしょう。若いうちは可能性に溢れています。貯めたお金で大きく羽ばたき、自分らしい人生を送れるよう願っています。
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