「お金がなかなか貯まらない」と悩んでいる人には共通点があります。その一つが、やみくもに買い物をしているということ。また、節約のためにがんばっていることが、実は節約につながっていないというケースもあるのです。
間違った買い物の仕方は今すぐにやめましょう。今日から始められる賢い買い物のコツについてお伝えします。
節約を意識するあまり、セール品を見かけたときに「まとめ買い」をしていないでしょうか。まとめ買いをすると、家の収納スペースをとられ、ものがあふれて散らかる原因に。
また、まとめ買いをすると「まだ家にたくさんあるから」と思って、むやみに消費してしまう可能性も大です。お菓子やビール、ジュースなど、必要がないときにも食べたり飲んだりして、むしろ出費が増える原因になってしまうのです。
また、「ついで買い」にも要注意。「せっかく遠くまで買い物に来たんだから」と、それほど欲しくないものを買ってしまったり、ネットショッピングで「あと1500円買えば送料が無料になるから」と、適当なものを探して買ってしまったりということは、ムダな出費と考えるべきです。
買い物をする際に、「まとめて」や「ついでに」というフレーズは厳禁。いつの間にか不要なものを買ってしまうことのないように、買い物をする際には「必要以上に買っていないかな」「収納場所は大丈夫かな」「本当に必要?」と、自分に問いかけてみましょう。
とはいえ、買い物を必要最低限に絞ろうとしていると、ストレスがどんどんたまります。本来、お金は楽しく「使う」ためにあるもの。「お金が貯まる買い物」をするには、どうしたらいいのでしょうか。実は、買い物をする前にコツがあるのです。
そのコツは、「欲しいものリスト」を作っておくこと。値段が高いか安いかは別として、欲しいものをリストアップしてみてください。自分が本当に欲しいものが見えてくるはずです。さらに、欲しい順番に番号をつけておきましょう。
すると、お店で偶然見かけた洋服を欲しいと思ったときに、以前だったら衝動買いをしてしまうシーンでも、自分が書いた「欲しいものリスト」を思い出すことでブレーキがかかります。「そういえば、パンプスを探していたんだ」「私が欲しかったのは、カットソーではなくてワンピースだった」などと思い出し、優先順位の高いものから買うようになります。
欲しいものから買う習慣が身につけば、満足度が上がります。限りあるお金を有効活用できるのです。
車や腕時計、アクセサリーなど、かなり値段の高い買い物をしたい場合はどうしたらいいでしょうか。
その場合は「欲しいものリスト」から一歩進んで、さらなる計画性が重要です。たとえば、「車が欲しいな」「あの憧れのネックレスを自分で買いたい」などと思ったときは、手に入れたい時期と値段を書いておきましょう。「2年後に○○万円くらいの●●の車が欲しい」「来年、○○円の●●のネックレスが欲しい」といった具合です。
手に入れたい時期や欲しいものの値段をあまり具体的に書かずに、「いつか欲しい」「これは憧れだな」とぼんやりと考えていると、日々の買い物に優先的にお金を使ってしまい、大きなお金が貯められなくなってしまうので要注意です。
時期と値段が決まれば、どれくらいのペースで貯めたらいいのかを計算しましょう。もし、1年後に30万円のものが欲しい場合は、「毎月1万円+ボーナスで9万円×2回貯めよう」「いや、ボーナスは出ないから、月に2万5000円ずつ貯めよう」などと計画を立ててみるのです。これで、実現性が一気に上がります。
計画を立てたら、普段使っている口座とは別の口座にお金をしっかり移しておきましょう。少しずつそのお金が増えていくことがわかれば、欲しいものに一歩ずつ近づいている感覚にワクワクするはずですよ。
「お金を貯めよう、貯めよう」と日々思うことはストレスにつながります。ストレスがたまると「がんばって節約しているんだから」と、必要以上に高いものを「自分へのご褒美」と称して衝動買いしてしまうなんてことも。それでは本末転倒ですね。
お金を貯めようと歯を食いしばってがんばり続けるのではなく、「欲しいものリスト」をなるべく具体的に作り、貯蓄分は別に移し、「まとめ買い」や「ついで買い」を避ければ、いつの間にかお金が貯まるようになります。気持ちが満たされれば、ストレス解消のための出費もぐっと減るはずです。
欲しいものが手に入る買い物習慣と貯蓄術、ぜひ試してみてくださいね。
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