今、ベースメイクのトレンドとして注目されている「ノーファンデメイク」をご存じですか? これは、ファンデーションは使わずに化粧下地やBBクリーム、CCクリームなどでベースメイクを仕上げるメイクのことです。ファンデーションを使わないことで素肌っぽさを演出でき、軽やかな仕上がりになるのが特徴です。現代のメイクトレンドとして“抜け感”はマスト!重ねるよりも、いかに削ぎ落としてその人本来の美しさや雰囲気を出せるかが重要となってきています。
BBクリーム・CCクリームは、スキンケアの後に化粧下地を使いません。この二つのアイテムは、化粧下地の効果とファンデーションの効果を併せ持っています。よく、「BBクリームとCCクリームの違いは何ですか?」という質問がありますが、一般的には、ファンデーションとしての効果が高く、カバー力に優れているものが多いのがBBクリーム。一方CCクリームは、ツヤ感や透明感を引き出し、軽やかに仕上げます。どちらを選ぶかは、あなたがなりたい肌で選ぶとよいですね。ちなみに、UVカット機能を兼ね備えているBBクリーム、CCクリームが多いため、日焼け止めを使う必要もありません。
ファンデーションを長時間つけないと、肌の負担が和らぎます。例えば、朝から夜まで12時間程度ファンデーションをつけていると仮定します。その間には、メイク直しでファンデーションをさらに重ねるかもしれません。そうすると肌への負担が増し肌が厚ぼったくなってしまいます。また、朝のメイク時間が短縮されるのもメリットの一つ。ファンデーションをつける作業がひとつ減るわけですから、忙しい朝の時間を有効活用できますよね。もしくは、ファンデーションを塗らない代わりに、他のポイントメイクをより丁寧にできるということにもつながります。
ファンデーションを使わずにベースメイクを仕上げることで得られるメリットとして、素肌感を演出できる点が挙げられます。素肌感というのは「すっぴん」というわけではなく、美しい肌の条件とされる、①肌の輝き、②ツヤ感、③キメが整った肌表面の3つを満たしている肌感のこと。この美肌の3条件をファンデーションを使わなくても叶えられるようになった理由には、ここ最近のベースメイクの進化が挙げられます。ひと昔前の化粧下地というと、「ファンデーションの前に使うもの」というかなり脇役のイメージがありませんでしたか? しかし最近の化粧下地の多くは、脇役というポジションではなく、むしろ「ベースメイクの主役」と言っても過言ではないくらいさまざまな機能を兼ね備えているのです。
中でも、近頃は肌をトーンアップする機能を持つ化粧下地がたくさん登場しています。この“トーンアップ”というキーワードが、最新のベースメイクのいちばんのトレンドなのです。肌に明るい印象を与えることで、さきほど出てきた美肌の3条件の①肌の輝きと②ツヤ感はクリアできます。ちなみに、「肌を明るくする=肌を白くする」という意味ではなく、肌のくすみやにごり、影を自然に明るくすることで、肌本来のツヤや輝き、透明感を引き出すことを言います。そして③キメが整った肌表面を実現するためにも、化粧下地の前のスキンケアをしっかり行いましょう。化粧水と乳液、できれば朝用のクリームやジェルなどを使ってたっぷり保湿することで、角層のすみずみまで水分がたっぷり行き渡り、ひとつひとつのキメが整い、ふっくらします。
簡単で、しかも時間がかからないノーファンデメイクですが、よりキレイに仕上げるためのコツをご紹介します。
①スキンケアを丁寧に行う
忙しい朝ですから、なかなかスキンケアを丁寧に行うことは難しいかもしれません。ですが、ベースメイクを長時間美しく保つためには、肌の水分を満タンにしておくことが大切。雑誌の撮影現場では、ベースメイクをする前にモデルさんの顔にスチームをあてたり、化粧水を何度も重ねたりしています。それだけ肌への水分補給は大切なのです。そこで、簡単に水分補給できるのがシートマスクを使う方法です。洗顔の後、すぐにシートマスクをつけて5分間おきましょう。マスクをしながら歯磨きをしてもいいですし、朝食の支度だってできますよ。
②肌に均一に伸び広げる
スキンケアをしたら、いよいよ化粧下地、もしくはBBクリームまたはCCクリームをつけます。いちばん大切なのは肌に均一に伸び広げることです。どこか一部分が厚ぼったかったり、つけていなかったりすると、ムラになってしまいます。適量を取り、顔の中心から外側に向かって放射状に伸び広げましょう。指で全体に伸び広げたら、軽くタッピング(指で軽くトントンとおさえる)すると肌にぴったりと密着して、時間が経っても崩れません。
③軽くフェイスパウダーをつける
これはマストではありませんが、皮脂分泌が活発になり汗をかきやすくなる夏はベースメイクが崩れやすくなりますし、テカリも気になるところです。そんなトラブルを防ぐために、フェイスパウダーを肌全体に軽くつけておくと朝の仕上がりを長時間キープすることができます。夏限定の皮脂吸収・吸着機能を持ったフェイスパウダーも販売されていますから、選んでみてはいかがですか?
素肌感を引き出したヘルシーな肌に似合うポイントメイクは、メリハリをつけることが大切です。あれこれと手を出さず、顔の部位のひとつにスポットを当てましょう。例えば、リップメイクを主役にするならアイメイクとチークは控えめに、逆にアイメイクが主役ならリップはヌーディにするというように、引き算することでバランスが取れます。
リップが主役なら、ぜひブラウンカラーの口紅を。目もとは同じくブラウン系にしてワントーンメイクにすると、とってもしゃれ感のあるメイクになりますよ。
素肌感を活かしたノーファンデメイクだからこそ、ポイントメイクが際立ちますし、楽しめると思います。ぜひ、チャレンジしてみてください!