最近ではIT企業をはじめ、副業を容認する企業も増えてきているようです。在宅で「校正」や「翻訳」、「会計データ入力(簿記) 」の仕事を請け負ったり、「ファイナンシャルプランナー(FP)」「キャリアコンサルタント」であれば、在宅でメールやチャットを利用した相談業務を行ったり、講師として単発で仕事をしたりすることもできます。また趣味や特技を活かしてネットで開業するなど週末起業も一つの方法です。
家でなかなか仕事ができる環境にないという場合は、実は「医療事務」や「危険物取扱者」、「造園技能士」などを取得していれば、週1回やシフトで調整しやすい仕事があるのです。
では、それぞれの仕事や資格を詳しくみていきましょう。
パソコンとネットワーク環境があれば、校正や翻訳、会計データ入力(簿記)は在宅で請け負うことができます。校正や翻訳なら出版社などに登録し、会計のデータ入力は税理士事務所などから仕事を得ます。ただ、校正や翻訳は、一定のルールや専門用語がありますから、経験がない場合はスクールなどで学ぶといいでしょう。
また、会計データ入力も仕訳など基礎知識が必要で「簿記」を持っていることが条件となっていることが多くあります。簿記検定は3級からあり、誰でも受験することが可能。また、転職・再就職の際も履歴書に書くことができます。
簿記3級講座へのリンク
「ファイナンシャルプランナー(FP)」は、個人の資産設計について学びます。資産運用で副収入を得たり、講座の添削指導や、お金に関する相談業務、マネーコラムの執筆、家計のコンサルティングを手がけるなど、広がりがあります。「キャリアコンサルタント」は相談業務のほか、応募書類やエントリーシートの添削指導、就職ガイダンスや自治体実施のセミナーなどでの講師業があります。仕事の情報は資格の運営団体のほか、紹介のケースが多いようです。
いずれの資格も取得するには、試験に合格する必要があります。比較的長期で計画を立てる必要がありますが、マネープランやキャリアプランを学ぶことは、自分自身にも役立つメリットがあるので将来を考えるとおすすめです。
ファイナンシャルプランナー(FP)講座へのリンク
家ではなかなか仕事ができる環境にないという場合は、本業がかけもちOKであれば、アルバイトをする方法もあります。たとえば「医療事務」。医療事務というと女性のイメージが強いかもしれませんが、病院の夜間診療や救急の受付など夜勤の業務は男性のニーズがあります。試験は誰でも受験でき、在宅で受験できる場合もあります(※)。
※ユーキャンの医療事務講座を受講すれば、受講期間内に実施される試験の在宅受験が可能です。
医療事務講座へのリンク
ほかにも「危険物取扱者」の資格を取得してガソリンスタンドで働いたり、「造園技能士」として植木の剪定を行うなど、週1回やシフトで調整しやすいものもあります。危険物取扱者は誰でも受験することができ、試験回数も多いので比較的取得しやすいでしょう。造園技能士は3級では実務経験を有する者とされています。まずは見習いから始めて資格を取得すれば条件もよくなります。公共案件も多くあり、長く続けることができます。
危険物取扱者講座へのリンク
趣味や特技を活かしてネットで開業するなど週末起業も一つの方法です。たとえば、前述のファイナンシャルプランナー(FP)ならネットを活用してコンサルティング業務を請け負ったり、写真が趣味なら素材のネット販売をしたり、ワイン好きならそれを極めてワインアドバイザーとして週末セミナーを行うなど、いつでも、一人でも始められる良さがあります。ビジネスとして利益を得るためには、営業の仕方やビジネスプランの指導、相談が受けられるような講座を利用するといいでしょう。「自分の得意なことは?」という棚卸しから起業のノウハウを身につければ、どんなビジネスにも応用がききます。
週末起業講座へのリンク
副業を容認する企業が増えてきているとはいえ、就業規則を確認して、NGなのか、OKなのか、OKでも届出制になっているのかなど、条件をしっかりと確認しましょう。当たり前のことですが、本業に支障がでてしまっては、元も子もありません。経済産業省の調査によると、副業を容認する企業も能力向上や視野の拡大などの成長と本業への相乗効果を期待しています(平成 26年度 兼業・副業に係る取組み実態調査事業 報告書)。
資格やスキルは、すぐに収入につながらないかもしれません。けれども、自分の適性や制約、社会のニーズなどを踏まえ、数多くある資格や検定、スキルのなかから見つけて、資格という形にしておいたほうが安心です。必ずや、変化が激しく先行き不透明な時代を生き抜くための手段となるでしょう。