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2020.11.11

育てやすくて人気!ぷっくりかわいい多肉植物の魅力

育てやすくて人気!ぷっくりかわいい多肉植物の魅力

見た目がかわいらしく人気の多肉植物。その多くが乾燥地帯原産のため、あまり手間がかからないのも魅力です。インテリアとして楽しめる多肉植物の種類やDIY方法まで、簡単&おしゃれな多肉植物の楽しみ方をガーデンライフアドバイザーの畠山潤子さんに紹介していただきます。

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どうして多肉植物はインテリアに向いているの?

そもそも多肉植物とはどのような植物なのか、まずはそこから見ていきましょう。

多肉植物とは、葉や茎が肥大して水分を貯える働きを持つ植物を指します。アフリカ大陸を中心に世界中に自生し、原種だけでも1万5千種以上あると言われています。熱心な愛好家も多く、いまもなお新たな品種が生み出され続けている植物です。

そんな多肉植物が、なぜインテリアグリーンとして広まったのか?その理由として、まずはその個性的な姿が挙げられるでしょう。ぷくぷくとかわいいものだけでなく、硬く尖った葉を持つものや、本当に植物なのかと疑いたくなるような珍奇な姿をしたものもあります。次に、一般的な観葉植物に比べて「小さい」というのもポイントです。狭いスペースでも楽しめる多肉植物のサイズ感は、小さい部屋のインテリアにもピッタリはまります。

見た目の点だけでなく、水やりの回数が少なくてすむ、ほかの植物に比べ枯れ葉などで室内を汚すことがないという手軽さも、忙しい現代人にインテリアで楽しむグリーンとして受け入れられた要因の一つでしょう。

その人気ぶりにより園芸店やホームセンターだけでなく、雑貨店や100円ショップなどでも見かけるようになった多肉植物は、手に入れやすく気軽にインテリアに取り入れられる植物としてグッと身近なものになりました。

インテリアにぴったりな多肉植物の種類は?

インテリアにぴったりな多肉植物の種類は?

たくさんの種類がある多肉植物ですが、その中でもインテリアにピッタリな多肉植物をご紹介しましょう。

1.リトープス

「イシコロギク」の別名があるように、とても植物には見えない特異な姿が印象的です。花を咲かせた姿はイソギンチャクのようにも見えますし、「脱皮」するという生態もユニーク。

2.ハオルチア・オブツーサ

「雫石」の和名を持ち、透き通った宝石のような姿が美しいです。耐陰性もあるので、室内で育てやすい品種です。

3.熊童子(くまどうじ)

全体が細かい産毛に覆われ、葉の先に爪のような突起がついた姿は、小さな熊の子の手のようです。葉に斑の入った品種もあります。

4.十二の巻(じゅうにのまき)

縞模様を持つ葉をツンツンと尖らせた姿は存在感があります。生育はゆっくりで間延びしないので、姿形を保ちやすいです。葉が内側に向く「十二の爪」や、「鷹の爪」という品種もあります。

5.月兎耳(つきとじ)

全体的に白っぽい産毛に覆われ、シュッと立った葉がウサギの耳のよう。そのモフモフ感がかわいらしい品種です。

6.虹の玉(にじのたま)

ぷっくり・つぶつぶの小さな葉が密に付くタイプです。どちらかというと脇役ですが、丈夫で育てやすい品種です。

7.グリーンネックレス

その名の通り玉状に連なる葉が、緑のネックレスのようです。器からこぼれるように植え込むとゴージャス感が増します。葉がクレセント型の「三日月ネックレス」という品種もあります。

このほかに、円を描くようにきれいに並んだ葉が花のように見える「エケベリア属」、ぷくぷく感がたまらない「パキフィツム属」にも、たくさんの人気品種があります。また、昔から親しまれている「カネノナルキ」や「アロエ」、鉢花のイメージが強い「カランコエ」なども多肉植物の仲間です。

多肉植物を上手に育てるためのコツ

多肉植物を上手に育てるためのコツ

植物を育てる時は、もともとの自生地の環境に近づけるのが成功のコツです。
多肉植物の成長パターンは、春と秋に成長して夏と冬はお休みする「春秋型」、春から秋にかけて成長して冬はお休みする「夏型」、秋から冬にかけて成長して夏はお休みする「冬型」の3つに大別されます。個々の性質に合わせて環境を整えてあげましょう。

置き場所

できるだけ日当たりと風通しの良い場所に置きます。ただし、真夏の直射日光は葉焼けを起こすことがあるので注意が必要です。また、エアコンや暖房などの風が直接当たるような場所は避けましょう。

水やりのタイミング

多肉植物にとって鉢土が常に湿った状態はNGです。土はやや乾燥気味の状態で管理しましょう。
指で触ったり竹串を土に刺し込むなどして、鉢土がすっかり乾いていることが確認できたら、水やりのタイミングです。水を与える時は、たっぷりとあげます。「乾」と「湿」のメリハリを意識した水やりを心がけてください。 なお、それぞれの成長パターンに合わせて、お休みする時期には水やりの回数を控えめにします。

肥料の与え方

植え付ける時、土にゆっくり長く効く「緩効性肥料」を混ぜ込んでおけば、あとはほとんど肥料を必要としません。あらかじめ肥料が配合されている多肉植物用の培養土を使用する場合は、さらに追加する必要はなく、そのまま使用します。

ただし、たくさんの多肉を寄せ植えで長く楽しむ場合などは、土に含まれている肥料分が早くなくなってしまいます。そんな時は追肥で補ってあげましょう。粒状の緩効性肥料を根元から少し離して置くか、水やり代わりに薄めた液体肥料を与えることで追肥ができます。
肥料の与え過ぎは間延びや肥料焼けの原因になるので、製品に記載されている使用量よりも「少なめ」、「薄め」にすることがポイントです。また水やり同様に、成長をお休みする期間は追肥を避けます。

植え替えのタイミング

多肉植物の植え替えは、それぞれ成長期を迎える頃がベストです。品種名を忘れてしまうなどして成長パターンがよくわからない場合には、極端な気候変動のない春か秋に植え替えてあげます。
目安としては1~2年に一回の植え替えですが、「成長して鉢いっぱいになってしまった」「鉢の底穴から根がはみ出てきた」「伸びた茎の途中から根が出てきた」……など、このような時は植え替えをしてリフレッシュさせてあげましょう。植え替え前には、鉢土をすっかり乾かしておくと作業がしやすいですよ。

殖やし方

多肉植物は植え替え時に「株分け」したり、伸びた茎を切って「挿し芽」にしたり、落ちた葉から根を出させる「葉挿し」などで簡単に殖やすことができ、その生命力の強さには驚かされます。
葉挿しの場合、小さな葉から市販されている苗のように大きくなるまでには時間がかかりますが、成長を見守るのも多肉植物の楽しみ方の一つです。

DIYで多肉植物のインテリアをもっと楽しもう!

DIYで多肉植物のインテリアをもっと楽しもう!

多肉植物は植え込み用土に「根腐れ防止剤」を混ぜ込んでおけば、ガラス瓶や使わなくなってしまった食器など底穴のない器でも楽しむことができます。そのため、普通の鉢花にはない飾り方ができるのも魅力です。

例えば、小さなエンゼルケーキ型に多肉植物をたくさん植え込めば、豪華なリースのできあがりです。また、ホーロー引きなどおしゃれなレードルを使えば、多肉植物の簡単ハンギングバスケットができます。おしゃれに飾った多肉植物をいくつか並べれば、まるで雑貨屋さんのようなディスプレイになりそうですね。

普段なら捨ててしまうような空き缶も、ペイントしたりデコパージュを施したりとリメイクすれば、立派な鉢になります。また、チキンネットと水苔で作った「挿し床」を板に固定して多肉を植え込む「タブロー」も、多肉植物の壁飾りとして古くから楽しまれている手法です。

DIYやハンドメイドは、自宅のインテリアに馴染むものを作れるのが良いところ。近年は工具や資材なども100円ショップなどで手軽に入手できるようになりましたので、多肉植物のインテリアもアイデア次第でもっと多彩な楽しみ方ができそうですね。

【執筆者プロフィール】
畠山 潤子(はたけやま じゅんこ)さん
畠山 潤子(はたけやま じゅんこ)さん
ガーデンライフアドバイザー、グリーンアドバイザー
花好きの母のもと、幼少より花と緑に親しむ。マイホーム取得をきっかけに本格的にガーデニングとかかわるようになり、2001年よりWEBサイト「オールアバウト」のガーデニング担当ガイドとして執筆活動を始める。WEB、情報誌、各種会報誌、新聞などで記事執筆や監修に携わる傍ら、地元の公共用花飾りの制作や講師などの活動も行っている。
 

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