「第一印象は、初めて会ってから3秒から5秒で決まる」という話を耳にしたことはありませんか?人は話の内容や声のトーンよりも、容姿などの視覚情報を信頼する傾向にあります。
このため接客シーンでも、お客さまの来店時、髪がぼさぼさでだらしない服装をした店員が出迎えてしまった場合、店員に対する印象はもちろん、企業全体のイメージに悪い影響を及ぼす可能性がある、と言えるのです。そのため、勤務開始前には鏡で自分の姿を見て、身だしなみや立ち振るまいのチェックをすることが大切です。
髪型
服装
立ち振るまい
「こんにちは」「いらっしゃいませ」「またのお越しをお待ちしております」などのあいさつは、心を込めて行いましょう。それだけでお客さまにも誠意が伝わります。
さらに言葉遣いやお声掛け、お客さまとの距離感に注意して接客をしましょう。
言葉遣い
丁寧な言葉遣いを心掛けることが最も重要です。丁寧語・謙譲語・尊敬語を状況や相手によってうまく使い分けるのが理想的ですが、正しい敬語を使うことにこだわるよりも、お客さまを尊重し、敬う気持ちが伝わるように話をするよう心掛けましょう。
ただし、「おビールをお飲みになられますか?」などの二重敬語・過剰敬語は、不快に感じる人もいます。「○○円になります」や「よろしかったでしょうか?」などの、いわゆる「バイト敬語」の使用も控えるよう気をつけてください。
お声掛け
心地良い声のトーン・大きさで、タイミング良くお客さまにお声掛けを。もちろん、お声掛けの際にも「お客さまをお迎えする」というおもてなしの心を持つことが大切です。
お客さまとの距離感
必要以上につけ回したり、何度も何度もお席の周辺をウロウロしていたりすると、お客さまは居心地が悪く感じてしまうかもしれません。そのため、お客さまと適切な距離感を保つように意識してください。お客さまに「居心地が良い」「また来たい」と思ってもらえる、行動や気遣いができるよう心掛けてください。
店内での言動
店内での私語には気をつけてください。店内にお客さまがたくさんいたとしても、店員同士のおしゃべりはとても目立つもの。お店に関係する内容の話であっても、大きな声や笑い声は出さないように注意しましょう。
お客さまに対して
お客さまと視線を合わせずに行う受け答えや、笑顔のない接客は「店員の対応が良くない」という評価に。本人にはその気がなくてもお客さまは敏感に感じ取っているため、常に自然な笑顔で立ち振るまいができるようにしましょう。
また、派手なアクセサリーやメイク、ネイルなどに対して不快に感じるお客さまも少なくありません。ファッション業界だとしても、落ち着きある雰囲気のおしゃれが求められます。他にも「爪は短く切っておく」「靴をきちんと磨く」「ストッキングは伝線していないか」「香水の匂いはキツくないか」など、細かいところまで確認をしてください。
今回は「言葉遣いや髪型など、気をつけたい接客マナー」についてご紹介しました。「誤った敬語を使用しないよう注意する」「髪型や服装は清潔にする」「お声掛けはタイミング良く」などの接客マナーは、すぐにでも実践可能な内容です。正しい接客マナーを身につけて自分のスキル向上を目指しながら、お客さまにとって居心地の良いお店づくりに役立ててください。