お出迎えは会社の第一印象を決める大切な機会。気持ちよく打ち合わせ等に入っていただけるよう心配りが重要です。
例えば、旅行先でのホテルの行き届いた対応は、よい気持ちにさせてくれるもの。ここではホテルマン、ホテルウーマンの「人の心をつかむ出迎えのマナー」をご紹介します。
●マナー1・まずは笑顔で歓迎のご挨拶を
お客様がいらっしゃったと分かったら、まずは笑顔で「こんにちは」と挨拶し席へご案内を。ご案内する間も、アポイントのあるお客様なら「お待ちしておりました」、雨天の際は「お足元の悪い中おいでいただきまして」、気候の厳しい時期なら「お寒い中(お暑い中)おいでいただきまして」など、相手をねぎらう一言を。笑顔がなかったり、言葉遣いに自信がないから……と黙ったままでは、相手に「訪問のタイミングが悪かったのでは」と気を使わせてしまいます。プロのホテルマン、ホテルウーマンはこうした「ふとしたタイミング」にかける一言のバリエーションをたくさんもっています。「敬語を間違えない」ことよりも「相手を思いやり、歓迎の気持ちを伝える」ことを考えてみましょう。
●マナー2・お客様の「名前」を呼ぶ
あるホテルの「伝説のドアマン」は、顧客4000人の顔と名前や出身地、出身校、家族構成、趣味嗜好まで覚え、出世の道をつかんだといいます。ただ声をかけられるのと、まず「○○様」と名前で呼ばれるのでは、気分がまるで違うもの。呼ばれたお客様は、自分のことをちゃんと覚えていてくれたと好印象になること間違いなしです。
電話は顔が見えない分、言葉や話しぶりにその人の、ひいては会社の印象が集約されるもの。
例えば、コールセンターのオペレーターはいつも応対や言葉遣いが丁寧ですよね。そんなオペレーターが使いこなしている「プロの電話応対の技」をご紹介します。
●応対の技1・クッション言葉を使う
クッション言葉とは、応対の物腰を和らげ相手にソフトな印象を与える言い回しです。「相手にお願いするとき」や「相手の希望にそえないとき」など、相手の理解・協力を得たい用件を伝えるには、特に効果的です。気配りを感じさせる一言で好感度をアップさせましょう。
<相手にお願いするとき>
「相手に時間や手間などをかけてもらう」ことに対して気遣う言葉が基本です。
頼み事自体も「~してください」と指示するのではなく、「~していただけませんか」と伝えて、相手の意志決定を尊重する姿勢を示すようにしましょう。
例:
「恐れ入りますが」、「お手数ですが」、「差し支えなければ」
(行動や意志決定を促すとき。相手に手間をかけさせることに配慮します)
「お忙しいところ恐縮ですが」、「お急ぎのところ恐縮ですが」
(時間をとって何かしてもらうとき。相手に時間を費やさせることに配慮します)
「失礼ですが」
(質問するとき。相手が答えたくない可能性に配慮します)
「よろしければ」
(提案するとき。相手の意向にそわない提案である可能性を考慮します)
<相手の希望にそえないとき>
「こちらの都合で」相手の希望にそえないことを意識し、相手が残念に思う気持ちに対して気遣う言葉を入れましょう。
例:
「恐れ入りますが」 、「申し訳ございませんが」、 「あいにくですが」、
「せっかくですが」、「まことに申し上げにくいのですが」
●応対の技2・「あなたの話を聞いている」と受け答えの中で示す
電話応対では挨拶や敬語など自分が話すことにばかりに気を取られがちですが、相手の話をしっかり「聞く」ことも大事です。「用件や気持ちがしっかり伝わっている」と安心してもらえるように「聞いている」態度を示すようにしましょう。
<黙って聞かず、相槌を入れる>
相手の話に合わせ、間の空くタイミングで「はい」「さようですか」などのさりげない相槌を打ちながら聞くようにしましょう。話の内容によっては「ありがとうございます」「存じております」などを挟むとなおよいでしょう。電話では顔が見えないので、黙っていてはちゃんと聞いているかどうか判断しづらいもの。タイミングよく、話を邪魔しない相槌を打つことで「しっかり聞いている」ことを伝えます。
<大事な内容は復唱して確認>
具体的な依頼、日時、金額、場所などいわゆる「メモに残す」内容は、その場で復唱しながらメモをとるか、最後にまとめて復唱し、確認してもらいましょう。実は、「復唱」は確認だけでなく、相手に安心してもらうためにも大事な技のひとつ。クレーム対応などの場合は一度相手が訴えている内容を復唱してから謝罪すると、相手も「分かってもらえた」と怒りが収まりやすいのです。
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