きれいな写真やイラストを使用し、その上でレイアウトの位置がそろっているとよりきれいな見栄えになります。よく使われるそろえ方には、左揃えや中央揃えがあります。少し長めの文章の場合は、左揃えを意識すると読みやすくなるのでおすすめです。作り始めの際、そして完成間際に、きれいに写真・イラスト・文字がそろっているかを確認してください。
また、関連のある項目同士をまとめることも大切です。写真・イラスト・文字を1つのグループと考えて、似ているグループを近くに並べます。例えば、スーパーの食材売り場で、人気商品の豆知識を紹介するPOPを書く場合を考えてみましょう。この場合「該当の商品がお店の人気商品であること」「その食材の豆知識」という2つの情報をグループに分けて書くとまとまりやすくなります。はじめに、商品の写真やイラスト、「人気No.1」といったテキストを配置します。その下に「豆知識」を配置するとおさまりが良くなるでしょう。
POPやチラシの目的によって、色の使い方を変えることも効果的です。例えば安全・新鮮をモットーにしているスーパーのPOPやチラシデザインであれば、緑色を取り入れるのがおすすめです。緑は、見る人に安全や新鮮などのイメージを与えるからです。
また、赤色には活動的なイメージがあるため、新規オープンやリニューアルオープン、セールなどの際に取り入れましょう。黄色の紙面に黒でふちどった赤文字を配置したデザインは、視線が集まりやすく取り入れやすいデザインとして、よく使われています。
赤色とは反対に、青色は落ち着いたイメージを与えます。美容院や雑貨屋などのチラシデザインや、定番商品のPOPに取り入れると効果的でしょう。
さらに色による集客効果を高めるためには、1枚のPOP、チラシデザインを同系色や少ない色数でまとめてください。あまりにもたくさんの色が入っていると、煩雑で読みづらい印象を与えてしまいます。
文章の長さ
文章は読みやすい長さになることを重視してください。特に大きなチラシになるほど、多くの情報を掲載し過ぎて見づらくなってしまいがちです。関連のある項目が複数あって情報量が多くなる場合、内容をグループ分けすることで見やすくなるでしょう。
文字のサイズ
文字のサイズは読みやすさに直接関わってきます。目立たせたい文字を大きくすることは大切ですが、文字サイズの差をつけ過ぎると見づらくなります。文字サイズは2~3種類を使い分けて、全体にメリハリのついた構成にしてください。
フォント
よく使用されるフォントが明朝系と行書体で、明朝系は「繊細・高級感」、行書体は「和風・伝統的」などのイメージを見る人に与えることが特徴です。また、POPやチラシでは、ゴシック体が使われることも多くあります。ゴシック系は「シャープ・力強い」、丸ゴシック系は「ポップ・柔らかい」などのイメージを与えるため、集客したいターゲット層に合ったフォントを選びましょう。
POPやチラシデザインでは、空白を効果的に使うとよりクオリティの高いものを作ることができます。例えば、チラシいっぱいに写真・イラスト・文字が詰まっていると、読む際に面倒だと感じてしまいますが、余白のあるシンプルなデザインであれば、読む側の負担を減らせるでしょう。余白だけではなく、行間や、文字と図の間隔などを意識するだけでも、集客効果が高まります。
グループごとに枠を作る場合でも、枠と文字の間には空白を用いてください。最低でも1文字分の隙間があれば、見やすいレイアウトになるでしょう。
人は横書きのPOPやチラシを見る際に、視線が無意識に左上から右下に移っていくことが心理学的に分かっています。またその際、一直線に向かうのではなく、Zを描くようにチェックするといわれており、この法則を利用してレイアウトを考えると、より見やすいPOPやチラシが生まれるでしょう。
例えばPOPの場合は、キャッチコピーやメイン画像を上部へ、商品名や価格などの基本情報を下部へ配置してみてください。チラシの場合は、グループ化した情報を「Z」を描くように並べると読みやすくなります。
ちなみに縦書きのときには、視線が右上から左下に移っていきます。これは「Z」を90度回転させたときと同じ形です。そのため、縦書きのPOP、チラシデザインを作成する際には、紙を横に向けるとZ目線を意識しやすくなります。
POPやチラシにはできる限り多くの情報を載せたいところですが、情報や文章の密度が高くなると読みづらくなる傾向にあります。色使い、文字の大きさやフォント、全体のレイアウト、文章自体の論理性などさまざまなことを考慮して、お客さまの視覚に訴える、見やすいレイアウトを心掛けましょう。
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