正しい日本語はコミュニケーションの基本!間違った日本語を使っていると教養がないと思われてしまうことも……。そこで今回は、よく使うのに間違えやすいフレーズを次の文章でチェックしてみましょう。あなたは正しく使えていますか?
電話応対のシチュエーション(誤った回答例)
お世話になっております。○○商事の鈴木様でございますね。……すみませんが、もう一度お願いできますか?すみません。本日、佐藤部長は終日外出となっております。はい、かしこまりました。山田課長の方ですね。少々お待ちくださいませ。
ポイント1:「ございます」
「鈴木様でございますね」の「ございます」は「ある」の丁寧語。名前に「ある」をつけることは、相手を物として扱っていることになり、失礼にあたってしまいます。この場合は、「いる」の尊敬語である「いらっしゃる」を使い、「鈴木様でいらっしゃいますね」と言うのが正解。
ポイント2:「すみません」
「すみません」は謝罪や依頼、感謝など、さまざまなニュアンスをもつ便利な言葉ですが、ビジネスでは避けたほうが良いでしょう。
相手に頼みごとをするときの「すみません」は、「恐れ入ります」。謝罪をするときは「申し訳ございません」を使います。また、感謝の意を表すときはきちんと「ありがとうございます」と言いましょう。
ポイント3:「~部長」「~課長」
社外の人との会話の中で、上司の名前に役職や敬称をつけて呼び、自社内の関係を相手に意識させることは失礼にあたります。このような場合は、「佐藤」「山田」と呼び捨てにするのがマナーです。
ポイント4:「~となっております」
「〜になります」という言葉は、変化していく様子を表す言い方で、敬語ではありません。「〜に成る」と変化を表すとき以外は使わないようにし、「終日外出しております」と言い切りましょう。
ポイント5:「~の方」
「~の方」という言葉は方向、または比較を表すとき使う表現で、「Aの方へ向かってください」「BよりCの方がオススメです」などといったときに使います。よって「山田課長の方」という言い方は不適切な表現。そのまま、「山田ですね」でOKです。
正しい回答例
お世話になっております。○○商事の鈴木様でいらっしゃいますね。……恐れ入りますが、もう一度お願いできますか?申し訳ございません。本日、佐藤は終日外出しております。はい、かしこまりました。山田ですね。少々お待ちくださいませ。
たとえ仕事の能力が高くても、間違った日本語を使っているとそれだけで信頼が得られない……といったことも。社外のクライアントやお客様、尊敬する上司など、さまざまな人たちとコミュニケーションを取る社会人だからこそ、正しい日本語を使いこなしたいですよね。この機会に当たり前に使っていた日本語を見直して、教養のある魅力的な大人を目指してみてはいかがでしょうか?
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