産休や育休で、それまでの生活からはガラリと変わったリズムで暮らすママたち。自分のからだや子どもとゆっくり向き合い、今まで気づかなかったいろいろなものごとを知ったり、考えたりしますよね。でも、そんな穏やかで充実した日々の中、ふと頭の片隅をよぎる考えや思いがあるのも事実。
「大人の会話をしたい」「以前のように、新聞や本、ちゃんとした大人向けの『活字』を読みたい」「このままで大丈夫かな?」。子どもとの日々は楽しいけれど、なんだか自分が社会人として鈍っているような焦りにもとらわれます。それに、育休や産休明けを想像すると、課題はたくさん。元の職場に戻る、違う部署に行く、再就職先を探す……。さまざま道はあるけれど、もしそこで一歩踏み出して「大人の学び」を始め、新しい資格を手にしたら、「仕事を休んで遅れを取っているんじゃないか?」という現在の不安が自信に変わるのでは。だからこそ今、産休&育休中に資格に挑戦するママが増えているのです。
その1:産休・育休中のまとまった時間を有効活用できる!
「産休・育休中こそ、何かにじっくり取り組むためのまとまった時間が持てると思うんです」とは、アロマテラピー検定に合格したAさん。もともとアパレル系にお勤めのAさんは、妊娠をきっかけにはまったアロマを究め、子育てにも上手に応用しながら、いずれ仕事に繋げられたらと勉強を始めたそうです。育休中は、子どものお昼寝の時間を有効活用。日中にまとまった時間があるときに、大好きなアロマの勉強をすることで趣味を兼ねたリフレッシュとなり、子どもがお昼寝から起きてくるのを合図に勉強を終了、ママ業のオン・オフ切り替えができたとか。会社勤めをしているときは時間的にも体力的にも余裕がなくて、やってみたいとは思うものの踏み出すきっかけがなかった資格取得をようやく達成できた、と、心から満足しているそうです。
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その2:子育て中の今だからこそ、の当事者視点も活かせる!
「周りに助けてくれるママ友も両親もいなかったので、育児の勉強をしようと思ったんです」と冗談交じりに笑うのは、教育系企業にお勤めだったBさん。保育士の勉強は、初めての子育てで毎日湧き上がる「どうして?」や「子どもってすごい!」と密接に関わっていて、「一石二鳥でした」と語ります。育休明けには、当事者としての子育て体験だけでなく、理論的な根拠もしっかり持っていることをアピールし、企画業務につきたいと考えています。
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その3:家族と向き合うことだけに追われない、自分とも向き合う時間を作ることができる!
ファイナンシャルプランナー(FP)資格を取得したCさんは「初めての育児だったので、ただひたすら子どもと向き合う日々。1、2時間でも自分のための時間を持ったほうが心の余裕が保てた」と振り返ります。年金や相続、貯蓄や保険・株式などの知識を学ぶことで、転職に活かすことはもちろん、自分の家庭の資産管理意識もぐっと高まり、また親族や友人との会話の中でちょっとしたアドバイスをすることができたそうです。
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育休&産休中の時間を有効活用して、新しいことを知ったり、自分の専門性を高めたりと、資格取得はいいことずくめのようです。でも、陥りがちな失敗も。
まずは、「勉強しているから」を言い訳にして日々の暮らしをおろそかにしてはダメ。また、自分や家族にとって無理のないスケジューリングをすることも大切です。資格取得にこだわるあまり、頑張りすぎて自分の体を壊してしまったり、八つ当たりのように子どもを叱りつけてしまったり、家族に負担をかけたりしてしまっては、なんのための育休、産休かということに。
大切なのは、ひとたび資格取得を志したら、まずは家族、特に配偶者の理解をしっかり得ること。そして、自分にも家族にも無理を強いず、なるべく余裕を持って学べるような環境づくりをしましょう。産休&育休中だからこそ、楽しみながら前向きに学びたいものですね。