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2021.04.01

冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア

冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア

「冷えは万病のもと」と言われていますが、実際に、体が冷えることで老化が進みやすいのをご存じでしょうか?そこで今回は、医師で温活のエキスパートでもある石原新菜先生に、温めによるエイジングケア方法を教えていただきます。

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若々しさに冷えは大敵!

分かりやすい医療解説と親しみやすい人柄で、テレビや雑誌などさまざまなメディアで活躍されている石原新菜先生は、内科を専門にしながら、体を温めることの大切さを啓発しています。医師として、なぜ体の冷えに着目するようになったのでしょうか?

「父(医師の石原結實先生)の専門である自然療法の観点から、子どもの頃は当たり前のように体を冷やさないような生活スタイルを行っていました。ところが、医大に入るために上京し、ひとり暮らしを始めたら、あっという間に体重は10kg増え、肩こりや生理痛、生理不順、花粉症に悩まされるようになりました。体温は今よりも約1度低い状態でした。この頃は、運動はしない、冷たい飲み物やコーヒーをガブガブ飲む、忙しくて湯船につからない。若さもあり、健康にまるで気をつかわない生活を送っていたのです。そこから父に相談し、体を冷やさない生活に切り替えたところ、徐々に不調から解放されました」(石原新菜先生)

ご自身の体の不調がきっかけで、冷えの怖さに気づいたのですね。

「医師として、病気の患者さんを治療することはできます。しかし病気以前に、日常的に不調を抱えている人が多いことに気づきました。この状態を『未病』と呼ぶのですが、未病のうちに体を温めることで調子を整え、病気を防ぐというのが私の提唱する温活の考え方です」(石原新菜先生)

冷えは、不調だけでなく老化にも関係するのでしょうか。

「はい、関係します。体が冷えると血流が悪くなり、細胞に必要な栄養、酸素、水分などが届きにくくなります。肌の場合、細胞に栄養や酸素、水分が行き届かないと、乾燥し、新陳代謝(ターンオーバー)が滞ります。乾燥はカサつきや小ジワの原因になるだけでなく、肌のバリア機能が弱くなり、紫外線などの外部刺激の影響を受けやすい状態に。新陳代謝は滞っていますから、メラニンがシミやくすみとして肌に残りやすくなるのです。冷えによる老化は肌に限らず、他の臓器にも当てはまります。必要な栄養、酸素、水分が細胞に行き届き、臓器が適切に働くことが老化させないポイントですね」(石原新菜先生)

そもそも、女性に冷え性が多いのはなぜでしょうか。

冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア

「体温の約40%は筋肉によって作られるのですが、女性は男性に比べて平均的に10%ほど筋肉が少ないと言われています。ですから、男女が同じように生活をしても、どうしても女性の方が冷えやすいのです。夏場、冷房の温度設定で男女の意見が分かれやすいのもうなずけるのではないでしょうか。体が冷えやすい女性にこそ、温活で冷えを断っていただきたいです」(石原新菜先生)

セルフチェックシートで、あなたの冷えタイプを診断

一概に冷えといっても、そのタイプはさまざまです。温めエイジングケアを始める前に、まずは冷えタイプを診断してみましょう!当てはまる項目が多いところが、あなたの冷えタイプです。しかし、冷えタイプは1つに特定されるとは限らず、2つか3つのタイプを併せ持つこともあります。

チェックシート1

冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア

このチェックシートにチェックが多かった方は「末端冷えタイプ」の傾向があります。
「手足の指先は冷たくても、体の中心は熱を作り出しているので、冷えの程度としては軽め。若い人に多いタイプです」(石原新菜先生)

チェックシート2

冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア

このチェックシートにチェックが多かった方は「下半身冷えタイプ」の傾向があります。
「『冷えのぼせ』と呼ばれ、血が上半身に集中して、下半身が冷えているタイプ。わきの下で体温を測っても高く計測されるため、冷えに気づきづらい隠れ冷え性です」(石原新菜先生)

チェックシート3

冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア

このチェックシートにチェックが多かった方は「内臓冷えタイプ」の傾向があります。
「高齢の方に多い冷えタイプ。体温は内臓が働くことでも作られるのですが、内臓の働きが低下することで体の内側から冷えた状態。内側の冷えは、体全体に広がるため一番深刻です。冷たい物を飲む機会が増える夏だけ、内臓冷えになる人もいます」(石原新菜先生)

チェックシート4

冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア

このチェックシートにチェックが多かった方は「ストレス冷えタイプ」の傾向があります。
「ストレスによって自律神経が乱れ、血流が悪くなることで起きる冷え。年齢問わず、現代に多い冷えタイプです」(石原新菜先生)

温めエイジングケアで、若々しさをキープ!

ここからは、冷えによる老化を防ぐための温めエイジングケア方法を教えていただきます。

食べて温める

<陽性食品を積極的に摂る>

「漢方では陰陽論という考え方があり、食べ物には体を冷やす陰性と、体を温める陽性があるとされています。冷え性の人は陽性の食べ物を摂るようにするといいでしょう。特に、胃腸から冷えやすい『内臓冷えタイプ』におすすめです」(石原新菜先生)

〇陽性食品の見分け方……赤・黒・橙などの濃い色、冬が旬、北の方で採れる

〇陽性食品例……玄米、蕎麦、根菜類、カボチャ、リンゴ、ブドウ、赤身の魚・肉、納豆、赤ワイン、黒ビール、紅茶、塩、みそ、しょうゆ、黒砂糖など

●陰性食品の見分け方……青・白・緑色、旬が夏、南の方で採れる

●陰性食品例……白米、うどん、葉野菜、ナス、キュウリ、トマト、バナナ、グレープフルーツ、スイカ、白身の魚、脂身の肉、豆腐、白ワイン、白ビール、緑茶、コーヒー、酢、マヨネーズ、白砂糖など

<ビタミンA・C・Eで若々しく>

「ビタミンA・C・Eは抗酸化作用があり、老化防止にも良いと言われています。ビタミンCやEは陰性の食品に多く含まれていますが、陽性の食品と併せて食べることで冷えを防ぐことができます」(石原新菜先生)

〇ビタミンAを含む食品例……緑黄色野菜、レバー、卵など

〇ビタミンCを含む食品例……パプリカ、ブロッコリー、ジャガイモ、柑橘類など

〇ビタミンEを含む食品例……ナッツ類、植物油、うなぎ、カボチャなど

着て温める

<1年中腹巻を>

「血流の多いお腹を温めると、効率的に体温を上げることができます。血流がアップすると基礎代謝も良くなり、痩せやすく太りにくい体になります。私自身も、体調を崩した大学時代から今まで毎日腹巻を欠かしません。1日中、365日着用するのが理想的です」(石原新菜先生)

<暑さは上着でコントロール>

「下半身まで血流を巡らせるためには、お腹と下半身の温めが大切です。夏でも、素足は禁物。靴下やレギンスなど、肌着の着用を習慣にしましょう。体温を保ちやすい上半身は、脱ぎ着しやすい薄手の服を重ね着しておくと、暑さ寒さをコントロールしやすいです。『下半身冷えタイプ』の人は、顔や上半身のほてりで薄着になりがちなので、お腹と足元だけは一年中温めるように心がけてください」(石原新菜先生)

お風呂で温める

<効率的に温める3-3-3入浴法>

「忙しいからとシャワーだけで済ませていては、体を芯から温めることができません。ぬるめのお湯にゆっくり浸かる時間を取れない方には、42度以上のお湯で効率的に体を温める『3-3-3入浴法』がおすすめです。42度以上のお湯は、短時間で血流を良くするだけでなく、ヒートショックプロテインというたんぱく質の分泌を促進します。ヒートショックプロテインは、傷ついた細胞の修復を早めると言われ、美肌効果が期待できます。手足の冷えを感じやすい『末端冷えタイプ』の人は、末端まで血液を巡らせるためにも、湯船に浸かることを習慣化しましょう」(石原新菜先生)

冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア
冷えは老化の始まり!?温活のプロが教える、温めエイジングケア

動いて温める

<少しでも毎日続けること>

「体のためにジム通いやランニングをしなければ!とハードルを上げていませんか?もちろんそれは理想的ではありますが、目標を高く掲げ、挫折してしまっては意味がありません。隙間時間に行える簡単なトレーニングを毎日続けて、日常的に血流が良い状態を保ちましょう。また、体を動かすことは気分転換にもなります。『ストレス冷えタイプ』の人は、ぜひ取り入れてみてください」(石原新菜先生)

<石原先生おすすめの簡単トレーニング>

  • 片足立ち歯磨き

歯を磨く時、1分ずつ片足立ちしながら、体を真っ直ぐ保つ。

  • 家の中で腿上げ

家の中を移動する時、膝が直角もしくは上半身に触れるくらい腿を上げて歩く。

  • 次の駅までつま先立ち

電車に乗ったら、吊革につかまりながらつま先立ちする。まずは、一駅間を目標に。

冷えからくる老化は、日常生活でできる温活で防ごう

「冷えからくる老化は、食生活やストレスなど、生活習慣の中で作られてしまいます。逆をいえば、温め習慣を生活の中に取り入れることで、血流が良くなり、必要な栄養が臓器に届き、若々しい体作りに繋がります。肌の新陳代謝もアップするので、色ツヤが良くなり、見た目年齢も変わるはずです!私は大学時代に体調を崩したことをきっかけに温活を始め、20年以上経った今も、腹巻、温める食事、運動を続けています。もちろん忙しくて、思ったように運動をできない時もありますが、それでも『家の周りだけ走る!』と決めて隙間時間でトレーニングしています。パソコンやスマホなど、移動せずに何でもリモートで済んでしまう便利な現代こそ、温活を続けて老化を防ぎましょう」(石原新菜先生)

プロフィール
石原新菜(いしはらにいな)さん
石原新菜(いしはらにいな)さん
医師・イシハラクリニック副院長
2006年、帝京大学を卒業後、大学病院での研修医を経て、イシハラクリニックにて漢方処方を中心とした診療を行う。現在は、クリニックでの診療をはじめ、テレビなどのメディアでも活躍中。
イラストレータープロフィール
aya.mさん
aya.mさん
広島県在住イラストレーター。ファッションを軸としたイラストをメインに、日々の生活で見つけたアレコレをSNSで発信。雑誌やWEBの挿絵、広告やチラシ制作などさまざまな分野でも活躍の人気イラストレーター。映画、音楽、旅、食べることが好き。
 

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