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2020.10.14

引越しが決まったら一挙に片付け!住みやすい暮らしを手に入れよう!

引越しが決まったら一挙に片付け!住みやすい暮らしを手に入れよう!

家の収納を見直そうとしても、普段はなかなか難しいもの......。引越しのタイミングこそ、実は収納を見直す絶好のチャンスなんです。そこで整理収納アドバイザーのRinさんに、心地よく暮らせて維持しやすい収納方法を教えていただきます。

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「家全体の物量を把握すること」が新居の収納を成功させるカギ

「家全体の物量を把握すること」が新居の収納を成功させるカギ

すっきりシンプルな収納と暮らしを紹介するブログが大人気の整理収納アドバイザーRinさん。セミナーで講演したり本を出版するほか、最近ではYouTubeチャンネルを開設するなど幅広い活動で片付けのコツを紹介しています。そんなRinさんの技が詰め込まれた引越し術には、より暮らしが快適になる知恵が満載。そこで、引越しのタイミングで意識すべきポイントを教えていただきました。

「子どもの頃を除くと、これまで自分が中心になって行った引越しは8回。回数を重ねることで学習したということもありますが、本格的に整理収納に取り組みだした後に行った現在の住まいへの引越しは、ほぼ完璧な出来だったと思います。引越した日の夜から普通に夕食作りができるくらいまでスムーズに荷解きができましたし、この引越しで理想的な収納ができたかなと思いますね。普段の片付けが苦手という人でも、引越しはすっきりとした収納を手に入れられる一発逆転の大チャンスだと思います」(Rinさん)

引越しが収納を見直す大きなチャンスになるのは、「家にある物の総量」を把握できるからなんだとか。

「片付けの基本は、引き出し一つでも、家全体でも同じ。まず全ての物を出すということが大事なんです。全体を把握せずに、手前の方だけちょこちょこ片付けるのが失敗の原因。そうすると片付けてもすぐに散らかって、リバウンドしてしまうんです。でも、家全体の物量を把握するのってエネルギーもいるし、なかなかできることではないですよね。それができるのが引越しなんです。引越すには、全ての物を動かす必要があるから、良くも悪くも持ち物が全てあからさまになるんです。ちゃんとしているつもりでも、実は重複買いしてしまっていた物や、いつか使うからと言って結局使わないままになっていた物が続々と出てきたりします(笑)」(Rinさん)

そうやって全ての持ち物を把握することが、スムーズな引越し、そして新居での効率的な収納のためには欠かせないんだそうです。

「物の総量を把握した上で、分け、収納することで、使いやすい理想の収納を実現することができます。引越しって、どんなに忙しい人でも家の物を全部出さないといけないじゃないですか。それをどう分けるか、どう収納するかで、すごく暮らしやすい家になると思うんです。だから、そのチャンスをムダにしないで、ぜひ快適な生活ができる収納を手に入れてほしいです」(Rinさん)

引越し準備を制するものは収納を制す!引越し前にするべきこと

引越し準備を制するものは収納を制す!引越し前にするべきこと

収納を見直す大チャンスである引越しの成功を大きく左右するのが、引越し前の準備。

「準備が上手くできれば、その引越しと新居の収納は8割成功した!と言っても過言ではありません。早速、持ち物の把握から……と言いたいところですが、最初に必ずやってほしいのがゴミの日の確認と新居に持っていかない物(捨てる、譲る、売るなどする物)の置き場を決めることです。引越し日までに粗大ゴミを捨てられる日があるか、最後のゴミの日がいつなのか、地域のリサイクルセンターがあれば持ち込める日はいつなのか、などを必ずチェックしておきましょう。そうしないと、捨てるつもりだった物を結局ゴミに出せず、新居まで持っていく……なんてことになりかねません」(Rinさん)

ゴミ捨ての段取りができたところでいよいよ、要る物・要らない物の仕分けをスタートします。要らない物は「不要物置き場」にまとめると、荷造りのジャマにならず、しかも捨てられるタイミングでどんどん処分していけるから捨て忘れもなくなります。

引越しが決まったら一挙に片付け!住みやすい暮らしを手に入れよう!

「物の仕分けと荷造りのポイントですが、物をカテゴリー別に分けるのではなく場所ごとに分けるのがおすすめです。しかも、今の家のどこにあるかではなく、新居のどこに置くかを考えて分けるといいですね。だから荷造り用の段ボールは新居の部屋ごとに作ります。そしてそこに仕分けた物をどんどん詰めていくんです。例えば、リビングの物を詰めようとしたら、子どものおもちゃがあったり、夫の趣味の物があったり、文房具があったりしたとします。それをそのままリビングの箱へ入れるのではなく、おもちゃは子ども部屋の箱へ、夫の趣味の物や文房具は書斎の箱へ入れていくと、新居で荷解きしたときに何も考えずにスムーズに収納できます。こうやって家の各所に散らばった物を集めて、新居基準で仕分けし、置く場所に合わせてラベリングしておくといいですね」(Rinさん)

ラベリングはできるだけ具体的に、「書斎の机」「洗面所の引き出し」などと記入しておくと、より荷解きと収納がラクになるとのことです。

「さらに新居での収納計画も重要です。新居の収納計画のポイントは『サイズ計測はしっかり!収納はざっくり!』。まず新居の造り付けの収納などは事前にしっかりサイズを測り、スマホで写真を撮るなどしてシミュレーションしましょう。入れたい物が入らない、置きたい物が置けないといった事態を防ぐためです。収納グッズは今まで持っていた物が使えれば、もちろんそのまま使うのがベスト。難しければ購入します。ただ、イメージの中では上手くいっても実際に生活してみると動線や使い勝手が悪く、使いにくいということもあります。なので、あまり事前に新しい収納グッズを買い過ぎず、まずは今まで持っているもので代用し、使いながら使いやすいものに買い替えるようにしてみてください。今まで使っていた収納グッズが置けなければ、空き箱でもなんでもいいんです。まずは仮置きでざっくり収納してみて、それで大丈夫であればお気に入りのアイテムを買うんです。そうすることでムダ買いを防げますし、買ってしまったから……と使い勝手の面で我慢する必要もなくなります」(Rinさん)

だいたいの荷造りが済んだら、Rinさんが最後にぜひ作ってほしい「1箱」があると言います。

「最後まで家で使って最初に新居で使いたい物は、場所に関係なく1箱にまとめておくのがおすすめです。例えば新居で荷解きに使うはさみやカッター。トイレットペーパーや、手を洗う洗剤とタオルなどもすぐに取り出せると便利ですよね。『新居に到着したらまずはこれを開ける』という箱を1箱作っておくと、その後の作業が格段にスムーズになります」(Rinさん)

キッチン、クローゼット、リビング……。場所別、効率的な収納の考え方

Rinさん曰く、「準備さえしっかりできていれば、あとは機械的に段ボールを開けて、新居に収納していけばOK」とのことですが、やっぱり収納が苦手という人は「できるかな?」と不安ですよね。そこで、収納の悩みが多いキッチン、クロ-ゼット、リビングの場所ごとに、収納下手でもすっきり収納が実現できるコツをRinさんに教えていただきました。

「まず、基本的にどこの収納でも、『毎日使う物』『たまに使う物』『めったに使わないけど必要な物』に分けて、使う頻度の高い物から取り出しやすい場所に収納していくという点は共通です。その際、押さえなければいけないのが『収納は安全でなくてはいけない』ということ。地震などが起こった際に危険がないように、万が一落ちてきたときにケガをするような重たい物を高い場所に収納しないという点も注意しましょう」(Rinさん)

これを踏まえた上で、場所別の収納のコツをご紹介します。

キッチン

引越しが決まったら一挙に片付け!住みやすい暮らしを手に入れよう!

大皿、小皿、マグカップのように物をカテゴリーで分けて収納する人が多いですよね。でも食事を作る度に、こっちから大皿を出して、あっちから小皿を取ってとするのはちょっと面倒。そこで、まず毎日使う食器はセットにして一番取り出しやすい場所にまとめてしまうと便利です。そこを開ければ人数分の皿と茶碗、カトラリーセット、マグカップが入っているというイメージです。丼やカレー皿など、毎日ではないけど2番手くらいに登場頻度が高い物はその次に取り出しやすそうな場所に。めったに使わない来客用の食器は取り出しにくい場所にしまい込んでしまってもOKです。カテゴリー別の収納は確かに見た目はいいですが、頻度別に分ける方が圧倒的に使い勝手が良くなります。

クローゼット

引越しが決まったら一挙に片付け!住みやすい暮らしを手に入れよう!

洋服の収納はその人の服の量によって変わってきますが、コーディネートのしやすさで分類して、収納していくのがおすすめです。例えば、トップス、パンツ、ワンピースとざっくりアイテムごとに分けて、それをクローゼットに色柄ごとに並べて掛けていくような感じです。また、着ない服を溜め込まないためには、着た物を必ず右側に掛けるようにすると、自然と左側に着ない服が集まるので処分の目安になります。そうやって詰め込み過ぎず適量をキープすることで、メンテナンスがラクになるというメリットも。余裕を持って収納することでシワを防ぎ、アイロンがけを減らすことにもつながります。

リビング

引越しが決まったら一挙に片付け!住みやすい暮らしを手に入れよう!

物を減らしてすっきり暮らしたいなら、棚をできるだけ置かない、ダイニングテーブルは壁やカウンターに寄せて置かないのがおすすめ。棚や端に寄せたテーブルには、みんなが何気なくそこに物を置いて散らかりがちになってしまいます。どうしても物が集まってしまうときは、なぜそこに物を置くのかを観察して、どういう収納グッズがあれば散らからないのかを考え、置き場を作ってあげるようにしましょう。その際、大事なのは家族とのコミュニケーション。リビングはみんなで過ごす場所なので、独りよがりの収納にならないように注意することが必要です。ここにこういう物があればいいの?と確認しながら収納場所を決めれば、みんなが使いやすく、片付けやすい収納が実現できるんです。

また、快適な収納を実現するためには、固定観念に縛られないことも大事だと言います。

「キッチンにはキッチンの物を置かないといけないと思っている人が多いですが、そんなことはありません。お重みたいに1年に1回しか使わないような物は、別に押入れだっていいんですよ。それをキッチンに収納するためにほかの物の出し入れが面倒になるくらいなら、そういう固定観念は無視してほかの場所に収納するようにしてみてください。決めつけないで柔軟に考えることで、本当に使いやすい収納を実現できます」(Rinさん)

持ち物と収納を見直せば生活はすっきり、家事もラクになる!

引越しの際は全ての物を動かすので、どんなに片付けや収納が苦手という人でも、ちょっとしたコツを押さえるだけで効率よく物と収納の見直しをすることができます。さらに、「その後の生活も劇的に変えることができますよ」とRinさん。

「物量を適量に保ち、出し入れしやすい収納を実現すれば、それだけで、必要な物を探す、取り出しにくい場所から取り出す……といった生活の中のちょっとしたストレスはグッと減ります。さらに、散らかっていると片付け→掃除が常にセットになってしまいますが、いつも片付いている状態なら掃除だけでOKです。また、衣類は詰め込まないことでアイロンがけの手間が省けたりと、いいことづくめです!」(Rinさん)

引越しをきっかけに物と収納を見直すことで、普段の生活や家事まですっきりラクになるのはうれしい限り。面倒なイメージが強い引越しですが、理想の収納と生活を手に入れるチャンスと思って、前向きに取り組んでみてはいかがでしょうか。

プロフィール紹介
Rinさん
Rinさん
ブログ「Rinのシンプルライフ」を運営。整理収納アドバイザー1級で居宅介護支援専門員。片付け・DIY・北欧インテリアが大好きで、常にシンプルライフを心がけている。自由で軽やかに生きるために、快適な生活に役立つ整理収納法を探究中。著書『自分8割、主婦2割 心地よく暮らす 大人のラク家事』(KADOKAWA)。
 

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