ヘアスタイルに流行があるように、お呼ばれヘアにもトレンドがあります。結婚式やパーティーにおいて、最近はどんなヘアアレンジが流行っているのでしょうか?
「近年は、高めの位置で結ぶポニーテールや、低めの位置でまとめるローポニーなど、カジュアルでこなれ感のあるスタイルが人気です。さらに、結んだ毛束に革紐やリボンを巻き付けるアレンジも人気が高いですね」(金子真由美さん)
シンプルで気負いのないヘアアレンジが流行している背景には、「花嫁のカジュアルダウンが影響している」と見解を示す金子さん。結婚式を日常の延長線上で行ないたいというカップルが増えており、ドレスもナチュラルなタイプを好む人が多いと言います。そんな背景から、花嫁だけでなく招待客にもラフな雰囲気のヘアアレンジが増えているのかもしれませんね。
お呼ばれヘアのトレンドがカジュアルダウン傾向にあるということは、セルフセットのハードルもぐんと低くなっているということ!ここからは、金子さんおすすめの自分でできるお呼ばれヘアアレンジについて、やり方を詳しくお伝えします。ご紹介する『フォーマルな挙式もOKなヘア』と、『二次会や1.5次会にぴったりなこなれヘア』、いずれも手が込んでいるように見えるのにとっても簡単なので、ぜひトライしてみてください。
フォーマルな挙式でも浮かない!華やかローシニヨン
ゆるめに作ったシニヨンが、カジュアルさもありつつ上品な印象を与える絶妙なアレンジ。正面から見るときちんとアップにしているように見えるので、挙式や披露宴にもぴったりです。
STEP.1
毛束をサイドとバックの二つに分け、毛先をヘアアイロンでワンカール巻いたら、全体にヘアワックスやバームなどスタイリング剤を適量付ける。
■ポイント:このひと手間が、こなれ感演出の鍵!髪が短い人は特に、この下準備を行なっておくことでシニヨンから出てしまう毛先にニュアンスが付く。
STEP.2
二つに分けた毛束のうち、バックの髪の毛を後ろで一つ結びする(サイドの髪は垂らしたままでOK)。
■ポイント:後れ毛が欲しい人は、この段階で襟足の髪を出しておくのがおすすめ。毛先を外ハネで終わるように巻くと、デコルテがきれいに見える効果あり。
STEP.3
垂らしているサイドの毛束を、耳上部が隠れるようなイメージでたるませながら、STEP.2で結んだ一つ結びの上でまた一つ結びにする。
STEP.4
STEP.3でできた二つの毛束をまとめて、ロープ編みもしくはねじる。
STEP.5
毛先までねじり終えたら、毛束から少しずつ髪の毛を引き出して毛束にボリュームを出す。
STEP.6
毛束の根元のゴムを隠すように毛先を巻き付けて、やわらかいシニヨンを作ったら毛先をピンで留める。
二次会や1.5次会に!大人可愛いローポニー
シンプルな一つ結びも、ほんのひと手間でお呼ばれヘアに大変身。低めにまとめることで大人の女性らしさを演出します。背中が開いているドレスやワンピースとも相性抜群!
STEP.1
ヘアアイロンで根元を波ウエーブ巻き(※1)、毛先をスパイラル巻き(※2)にしたら、ヘアワックスやバームなどを適量付ける。
STEP.2
毛束をサイドとバックの二つに分け、バックの毛束を襟足1〜2cm上の位置で毛先が真下向きになるように結ぶ。
■ポイント:こう結ぶことでトップの髪がぐっと持ち上がり、頭の形が美しく見える。
STEP.3
二つに分けた毛束のうち、サイドの毛束をさらに耳前で上下二つに分ける。
STEP.4
STEP.3でできた毛束を外側方向にロープ編みし、耳が隠れるシルエットになるようにしながら後ろに持っていく。
■ポイント:ギュッときつめに編んでおくのがポイント。後から毛束を引き出す際にメリハリを付けやすくなる。また、耳に髪を載せることで顔まわりにボリュームも出現。ヘアシルエットが美しくなるだけでなく、顔がひし形に見えるため小顔効果がアップする。
STEP.5
サイドの毛束から、ねじった山部分の毛束をところどころつまんで引き出す。
STEP.6
STEP.5でできた毛束をバックで結んだ髪に巻き付け、ゴムが隠れるようにピンで留める。
(※1)波ウエーブ巻き……波のようにうねりのあるカール。根元に取り入れることで簡単にトップがふんわりして華やかな印象に。ストレートアイロンで巻くとやりやすい。
(※2)スパイラル巻き……ほつれたような外国人風ウエーブが作れてボリュームが出るため、ヘアアレンジのベースに最適。
ラフなお呼ばれヘアは、頑張りすぎていない「抜け感」がキモ。しかし一歩間違えると「手抜き」に見えてしまう可能性も……。そうならないためには、どんなところに気を付けたらよいのでしょうか?
「ポイントは二つあります。まずは髪の毛にツヤがあること。ゆるっとしたスタイルは、髪の毛にツヤがないとただのボサボサ髪に見えてしまいます。アレンジ前にスタイリング剤を付けて髪の質感を整えましょう。特に根元と毛先、後れ毛と前髪はニュアンス演出に欠かせないポイントなので意識的に付けるようにして欲しいですね。もう一つは、メリハリを付けること。仕上がりがルーズなアレンジは最初からふんわりゆるく結べばよいと思われがちなのですが、それだと必要ない部分までゆるんでしまい、スタイルにメリハリがなくなってしまいます。手櫛でいいので、最初はきっちり結んで後から必要なところを狙ってほぐす。このメリハリが、ラフなお呼ばれヘアをおしゃれに見せるコツです」(金子真由美さん)
手軽なのにおしゃれな、今時お呼ばれヘア。次回の結婚式やパーティーは、自らヘアアレンジを施して参加してみてはいかがでしょうか。