写真は、柏木さんの元へコーディネートの相談に訪れる女性たちがよく取り入れているという、定番のオフィスカジュアルです。ビジネス感を意識するあまり、アイテムが白、黒、ネイビーといったベーシックカラーばかりになってしまうと、いつも似たような印象に。そしてそれが、彼女たちに共通するオフィスカジュアルのコーディネートの悩みだと、柏木さんは言います。
彼女たちがオフィスカジュアルに求めていることは、「地味過ぎないけど派手過ぎもせず、おしゃれに見せたい」「お金を節約したいから、オンオフ共に着回せるアイテムがいい」と、なかなかハイレベル。しかし、そんな時こそプロの腕の見せどころ!早速、理想のオフィスカジュアルを叶えるコーディネートのテクニックを、柏木さんに教えていただきましょう。
まずは、定番のコーディネートにちょい足しするだけでおしゃれに見える、簡単オフィスカジュアルテクニックをご紹介します。
基本のコーディネートは先ほどと同じですが、スカーフをプラスし、パンプスの色を変えただけで、グッと印象が変わりました!それぞれのアイテムについて、柏木さんに解説していただきましょう。
スカーフ
「スカーフは、パッと見の変化をつけやすいアイテム。巻き方や合わせ方を変えるだけで印象が大きく変化するので、1枚あると便利です。ベルト風に腰に巻いても、おしゃれですよ」(柏木恵衣さん)
カラーパンプス
「黒やベージュを選びがちなパンプスですが、カラーパンプスにするだけで、さりげなく華やかな印象に。特に白パンプスは、どんなコーディネートとも意外になじむので、オフィスカジュアルとの相性はバッチリです」(柏木恵衣さん)
マンネリ感を払拭したい場合、つい洋服にばかり意識が向かいがちですが、実は小物や足元などの小さなアイテムこそ、全体の印象を変えるポイントだと柏木さんは言います。「小物使いが上手な人は、おしゃれ上手」と言うように、小さなアイテムはコーディネートをアカ抜けさせる鍵。面積が小さいので、流行を取り入れたり派手な色を使ったりと、冒険がしやすいのもメリットのひとつです。
小物を付けて行きづらい職場や、そもそも小物選びが苦手という方は、洋服の選び方で差をつけましょう。柏木さんによると、オフィスカジュアルをおしゃれに見せる洋服のポイントは、「明るい色を効果的に使うこと」だそうです。先ほどのコーディネートを参考に、ベーシックカラーと相性のいい色の選び方や使い方について、解説していただきました。
ラベンダー(ツインニット)
「ラベンダーは、甘過ぎずクール過ぎないという、絶妙なカラー。仕事ができそうに見え、かつ女性らしく見える色なので、オフィスカジュアルにもぴったりです。着回しが難しそうに感じるかもしれませんが、実は、白、黒、ブラウンなど、ベーシックカラーを受け止めてくれる万能カラー。またツインニットは、ニットとカーディガンの2wayで着られるので、手持ちに加えるとコーディネートの幅が広がるのも魅力です。カーディガンを肩に掛けたり肩に掛けた袖を前で結んだりして差し色小物として使ったり、ボタンを全て留めてプルオーバーとして着たりもできます」(柏木恵衣さん)
ミントグリーン(パンツ)
「最近、パステルカラーをオフィスカジュアルに取り入れるのが流行っているのですが、ピンクやブルーを取り入れている方が多い印象です。その点、ミントグリーンは他の方とかぶりにくいですし、ラベンダー同様、オフィスカジュアルに欠かせないベーシックカラーと相性がいいのでおすすめです。『派手かな?』と思うカラーの場合は、顔から離れた場所に持ってくることで、取り入れやすくなりますよ」(柏木恵衣さん)
白トップスとも黒トップスとも相性のいい、ミントグリーン。ここでポイントになるのが、黒の使い方です。洋服や靴に黒を取り入れる時は、「2ヵ所以上に黒を使うのが、おしゃれに見せるコツ」と言う柏木さん。黒は無難なカラーなので、ともすれば「何にでも黒を合わせればいいと思っている」と、「おしゃれの手抜き感」が出てしまいがち。しかし2ヵ所以上に使うことで、「あえて黒を使っているんだ」と、黒を差し色にしていることをアピールすることができるそうです。
おしゃれには、気分が上がったり自信に繋がったりする効果があります。だからこそ、1日の大半を過ごすオフィスでは、少しでもおしゃれをして仕事への活力にしたいところです。今回ご紹介したコーディネートのコツを参考にして、オフィスカジュアルを楽しんでみてくださいね。
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