はじめまして。フリーでイラストレーターをしている五島夕夏と申します。
1992年生まれの23歳で、好きな食べ物はパクチー以外。
猫と犬だと猫派です。ときどき、表参道にある美容室の受付に居たりもします。
こんな感じの絵を描きます
私は小さい頃、絵本を読むのが大好きでした。
絵本は、ページをめくる度にたくさんの夢を膨らませてくれます。
時には匂いや感触を想像し、子供なりに感動したものです。
中でも特に好きだったのは、お菓子が登場する絵本でした。
「ぐりとぐら」のふわっふわのカステラや、「バムとケロのにちようび」の揚げたてドーナツ……。「しろくまちゃんのほっとけーき」なんかも印象的でした。
どれも、なぜか実物のお菓子よりも美味しそうに見えて、何度も読み返したのを覚えています。
真似して粘土でケーキを作ったりもしました。
思い返すと、こういった特別な興味が今のイラストのお仕事につながっているなあ、としみじみ感じます。
「カステラがおいしそうな絵本が大好きだった!」という友人の話を聞いたこともあるので、絵本に登場するお菓子が美味しそうに見えるのは、実はあるあるなのかもしれません。
そんな幼少期を過ごした私、最近、スイーツコンシェルジュという資格があるのを知りました。
もしスイーツを学ぶことができたら、あのころ抱いたお菓子へのワクワクを、自ら与えることができるのではないか? あの感動を再現できるのではないか……?
「そうだ! オリジナルスイーツが登場する絵本を作ろう!」
うおー! 思い立ったが吉日! ということでお菓子のことを一から学ぶべく、スイーツコンシェルジュを学んでみようと思ったのです。
いやあ〜大変前置きが長くなってしまいましたね。すみません。
簡単に言えばお菓子が好きなんですよ、私。
好きだけれど知らないことだらけのお菓子の世界を、少しのぞいてみたくなったのです。その上でイラストレーターとしての仕事に活かすことができたら、最高だなあ!
じゃじゃーん!
こういった講座を受講するのははじめての経験なので、届いた教材の箱をどきどきしながら開きました。
わあ! 表紙からしてすでに美味しそうだ。
固苦しい難しそうな教材が届いたらどうしよう、という不安も吹っ飛びました。
中もイラストや写真が多く、とても見やすいレイアウトになっています。
文章だと分かりづらい部分はDVDで観ることもできるんですね、すごい!
ようし、今日からスイーツを学ぶ日々がはじまるぞ〜!
読書の秋、スイーツの秋
テキストではスイーツの歴史や知識をイラスト付きで学ぶことができるので、読んでいるだけでわくわくします。
日本でもよく知られるビスケットやパンケーキなどはもちろん、世界各国の珍しいスイーツもいっぱい!
それぞれに歴史があって意味があって、似ているように見えても同じスイーツは存在しないんですよ。
例えばフランスではシュー生地を使ったお菓子がたくさんあるけれど、ひとつひとつ微妙な差があるんだとか。日本で言うおまんじゅうのように、地域によって味や形が少しずつ変わるんだそうです。
それに、絵本で見たお菓子を見つけるとテンション上がる〜!
あの絵本の作者はドイツ人だったから、ドイツ菓子であるバウムクーヘンが出てきたのか……。 なんていう発見も。
答え合わせみたいで面白いなあ。
仕事の休憩中にも
休憩中など、時間を見つけてはスイーツ! の習慣ができてきました。
どんどん「夢を与える、という夢」に近づいている気がするぞ〜。
今回はじめて勉強をしてみて、資格をとることだけではなくその過程が重要なのだと感じました。
小さな学びの積み重ねが、大きな自信に変わっていくんだなあ。
そもそも勉強すること自体が久しぶりすぎて、この感覚が懐かしい!
それから、スイーツコンシェルジュを勉強することで講座を監修している、パティシエの辻口博啓さん推奨の「スイーツ育」についても知ることができるのです。
スイーツ育とは、スイーツを通した食育のこと。
家庭の中でスイーツに触れることで、衛生管理や食材選び、片付けの大切さなどを子供達が楽しみながら自然と学んでいけるんだとか。
なるほど! そんな考え方があったとは、知りませんでした。
私の今回の目標は、小さいころ絵本で見たお菓子の感動を、今度は私から与えること。
そういった、「子供達に、楽しみながらなにか感じてほしい」という思いは、スイーツ育の考えと少し似ている部分があるかもしれません。
なんだか嬉しくなりました。
今日もスイーツタイム……っと
しかしスイーツの世界は奥深い! これまで知らなかったアレコレに「へえ〜」なんて声が出てしまう。
これまでお菓子作りは何度かしてきたけれど、間違って認識していたこともたくさんあったみたい。
例えば、今までタルトケーキなんて、盛りつけてあるフルーツやクリームに目を奪われていたけれど、実は土台のタルト作りが重要なんだって! 知らなかったなあ。
卵ひとつとっても、そのまま混ぜるか卵黄と卵白を分けて混ぜるかで、生地の食感が大きく変わるんですって。
う〜む。スイーツはとことん奥が深いなあ。
ていうか。ていうかね。
…………。
……ドンッ!!!!!!
いや、そろそろ食べたいよ、スイーツ!!!!
知識を頭に入れれば入れるほど味が知りたくなるし、食べたくなる。
読んで学んだ後は、実際に見たいし感じたい!
意識しながら食べたらきっと、また気づくことがあるはず。
と思ったら、レシピ集もついてるぞ。
おっと、これは作るしかない。
そうだ! あくまでも勉強のために作るのだ。
なんとなくではなくて、しっかりとレシピを見て、材料の組み合わせも考えたスイーツを作っちゃるぞー!
ということで次回、不器用イラストレーター本格スイーツ作りの巻!
べっ……べつにただ食べたいだけじゃないからね?
乞うご期待です!(ちょっと不安……)
→イラストレーター五島夕夏の講座チャレンジ! 〜スイーツ作りにチャレンジ編〜
【ライタープロフィール】
五島夕夏:桑沢デザイン研究所卒業。学生時代ロシアの絵本に大きく影響を受け、絵本画家を志す。現在はサロンのレセプションをしながら、イラストレーターとして活動中。
【出典】
「ぐりとぐら」作:中川李枝子 絵:山脇百合子 福音館書店
「バムとケロのにちようび」作・絵:島田ゆか 文溪堂
「しろくまちゃんのほっとけーき」作・絵 わかやまけん こぐま社