(「貯金0円からのゆきこの貯まる生活」 株式会社エクスナレッジ より)
自称「ズボラな普通の主婦」なのに貯蓄系のインスタグラマーとして、14万人以上のフォロワーに支持されている、大人気の「ゆきこさん」。共働きで3児の母という忙しい日々の中、お金の管理をきちんとして堅実に貯蓄している生活力の高さが、とても多くの人から注目を集めています。どうしたら、ゆきこさんのように完璧なマネープランを実践できるのでしょうか?
「今でこそ貯蓄がうまくできるようになりましたが、20代までの私は超がつくほどの浪費家だったんですよ(笑)。夫婦共働きでダブルインカムがあるのをいいことに、あればあるだけお金を使う生活でした。夫は趣味の車、私は買い物。食事もほぼ外食でしたし、休日は旅行などお金のかかるレジャーに癒しを求めていました。貯金を意識したのは、27歳で長女を授かった時です。この時、出産祝いと冬のボーナスで口座に50万円の貯蓄がありました。何とこれが結婚後初めての貯蓄!育児雑誌で子育てにかかるお金の話などを読むと、さすがにこのままではヤバイんじゃないか……と思うようになり、本気で貯金を始めました」(ゆきこさん)
出産をきっかけに貯金を始めたというゆきこさん。もともと超浪費家だった生活から、いきなり貯めることができたのでしょうか?
「実は、何度も挫折しそうになりました(笑)。最初は『貯金=ケチケチする』というイメージがあって、テレビや雑誌に出てくる節約術を片っ端から試したりしていました。電気のスイッチをこまめに切ったり、トイレのタンクにペットボトルを入れて水道代を節約!とか。自分ではがんばっているつもりだったし、少しは結果も出たのですが、底値を求めてスーパーをはしごした結果ぐったり疲れてしまったり、細かい家計簿をつけることにストレスを感じるような生活が続いた時に『ちょっと違うかも』と思ったんです。いきなり全てを完璧に貯金モードにするのではなく、『自分にできるところから見直そう!』と思った結果、無理なく貯金できるようになった気がしますね」(ゆきこさん)
ゆきこさん流の貯金術はとにかく「無理をしない」こと。今でも基本はズボラな性格というライフスタイルのゆきこさんに、4年間で1,000万円を貯めたコツを伺います!
「貯金する」という概念がなかった頃は、口座に入ってくるお金をあるだけ使っていたというゆきこさん。結婚を機に夫婦でお財布を共有し、ゆきこさんが家計管理の担当にはなったものの、実情は必要なお金の振込と記帳をしているだけ。その中身をまったく把握していなかったのだとか。
「私がそうだったのですが、貯金が苦手な人の典型例が『収入は言えるけど支出は知らない』というケース。私も、働いているのになぜ貯金がないの?と聞かれても、わが家の支出を説明できない状況でした。でもお金を貯めることを真剣に考え始め、主婦向け雑誌の節約記事などを見ていると、みなさん家計簿をきちんとつけてお金の流れをしっかりつかんでいることに気づいたんです。そこで貯金を決意してから最初の1ヵ月は、通帳から引き落とされるお金と現金で払うお金を『固定費』『変動費』に分けて全て書き出し、1ヵ月の支出を把握することにしました。固定費とは、月々必ず出ていくお金のこと。家賃や通信費、光熱費などです。変動費は、各家庭により若干異なりますが、食費や医療費、日用品費など。私の場合、市販の家計簿にあるような項目通りに分けていくと被服費や交通費などの細かい項目が管理しきれないので、5個くらいの項目にざっくり分けています。書き出すのはできるだけシンプルな家計簿がおすすめ。スマホアプリやパソコンでも家計簿管理はできるのですが、夫に『やってるよ!』という姿を見せつけるためにも、ここはあえて手書きにしたのもポイントです(笑)」(ゆきこさん)
また、ゆきこさんは固定費と変動費を分けることで、支出全体を把握するのはもちろん、1年単位での節約計画が立てやすくなるとも教えてくれました。
「私は固定費のうち、携帯電話のキャリアとインターネット回線の変更だけで年間20万円の固定費カットが実現しました。物件にもよりますが光熱費のセット割プランへの変更などが可能であれば、もっと節約できるかもしれませんね。変動費のほうは毎月変わるので、収入全体の中でだいたいのパーセンテージを決めておくと、使いすぎの目安になります。この『固定費+変動費』の合計が支出。収入から支出を引いた残りが『貯蓄』になります」(ゆきこさん)
「まずは1ヵ月でもいいから家計簿をつけてみるといい」とおっしゃるゆきこさん。収入と支出を把握するという貯蓄の大前提ができれば、大きな支出の見直しから手をつけられるので結果が出やすく、モチベーションにつながるのだとか。
「私のようなズボラな性格だと、小さくコツコツ節約するのは苦しくなることも。まずは年間で大きな額になる固定費と、明らかに無駄遣いがわかる変動費に分けて支出を把握し、家計にメスを入れてみましょう!」(ゆきこさん)
「固定費:変動費:貯蓄」の比率は各家庭で異なるので、自分なりのパターンを把握しておくのがGood。ゆきこさんの場合は「3:3:4」が理想だそうです。
(「貯金0円からのゆきこの貯まる生活」 株式会社エクスナレッジ より)
固定費と変動費のうち、固定費は毎月決まっているのでテコ入れしやすいものの、つい甘えてしまうのが「変動費」。ゆきこさんも、貯金ゼロ時代はほぼ毎日外食生活だったり、好きなコスメや洋服に散財したりで、かなりの額を変動費に費やしていたのだとか。
ゆきこさんいわく「変動費は自分のライフスタイルそのもの。まずは暮らし方を見直すことが、貯金体質を作る第一歩になる」とのこと。お金が貯まるようになる暮らし方とは、具体的にどのようなことを心がけたらいいのでしょうか?
1.とにかく片付ける!
「片付けと貯金は、一見関係ないように思えますが実は密接なんです。貯金ゼロ時代のわが家は、服や雑貨、コスメ類などであふれかえっていました。結果モノが多すぎて片付けられず、散らかった環境がストレスで家にいたくないから用事もないのに外出&散財……という悪循環に。お金を貯めるには、家での生活が快適じゃないと無理!という気持ちもあり、思い切って部屋の大掃除に着手しました。いざ片付けてみると、同じようなものがごろごろ出てくるんです(笑)。似たようなボーダーのシャツや、使っていないシーズンアウトのコスメ類。何となく便利そうで買ったけれど使っていないキッチングッズに、もらったけれど趣味じゃない食器類などなど。片付けの本を手に、一気に片付けをしたら持ちものの数や収納場所を把握できるようになり、いわゆる『ダブり買い』が減ったことで支出が激減しました。また、一度片付けるとこの快適な状態をキープしたくて、余計なものを買わなくなるんです。もちろん、意味なく外出をして無駄使いすることもなくなりました」(ゆきこさん)
(「貯金0円からのゆきこの貯まる生活」 株式会社エクスナレッジ より)
2.ハイ&ローを使い分ける!
「節約をしたいからと、何でも安物買いに走るのは考えもの。私は無駄なものはカットするけれど、ここぞ!というものには納得のいくお金を使うようにしています。例えばコスメは、肌を整える基礎化粧品はちょっとお金をかけて自分への投資に。逆にその日だけのポイントメイクのアイテムはプチプラで楽しむようにしています。ポイントメイクのアイテムってなかなか減らない割に流行があるから、シーズンアウトしたら入れ替えるくらいの気持ちで最低限のものを揃えておくくらいのほうが新鮮。洋服もバッグも、たくさん持つよりも好きなものを厳選して大事に使うほうが、自分のスタイルができる気がします」(ゆきこさん)
(「貯金0円からのゆきこの貯まる生活」 株式会社エクスナレッジ より)
3.人と比べない!
「『4年で1,000万円貯金』という言葉がひとり歩きしがちですが、私たちは子どもの将来の教育費がない!という残念な状況からのスタートでした。最初は雑誌やテレビなどの情報に惑わされて人の貯金額がうらやましく思えたり、不安になることも多かったのですが、人と比べても自分の貯金は増えません。これからも貯金は続けていきますが、決して何かと比べることなく、私たち家族が必要なぶんを蓄えることが、無理せず毎日続けていけるコツなのかな、と自分にも言い聞かせています」(ゆきこさん)
いかがでしたか?「貯金1,000万円」と聞くと自分には無理!と思うかもしれませんが、ゆきこさんのお話を伺っていると、今の収入と支出の把握くらいはできる気がしてきます。最後に、ゆきこさんに、貯金を始めてからいちばん変わったことを伺いました。
「一番変わったのは未来の自分たちをイメージするようになったことでしょうか。貯蓄は目的なしにしていると、なかなか結果が出ないように思います。私たちの場合は『子どもの教育資金』という明らかな危機感が強い動機になりましたが、貯金がうまくいくようになり、20年、30年後の家族の姿や、老後の夫婦のかたちをイメージするようになりました。できれば子どもたちを4年制大学へ進学させたいし、老後を迎えたら夫婦で世界一周旅行へ行くのが夢です。もちろん皆が大学へ進学するとは限らないし、私たちが老後になった時、旅行に行けない事情があるかもしれない。今私が貯めているお金は使わないお金かもしれません。でも子どもたちが何かしたいと思った時、それをお金のせいで諦めさせたくないと思っています」(ゆきこさん)
「貯金は、なりたい自分を作る安心材料にもなる」ともおっしゃるゆきこさん。ゆきこさんの貯金生活は5年目に突入し、その額は1,300万円にアップしたそう!あなたもお金の余裕ができるライフスタイルを実践しませんか?