中古住宅のリノベーションをきっかけにDIYにハマったというchikoさん。自ら修繕した築28年のおしゃれな自宅がSNSで話題になり、今ではプロのDIYクリエーターとして活躍されています。
「欲しいテイストの雑貨がなかなかない。お部屋のこのスペースにピッタリの家具が欲しい。憧れのテイストのお家に近づきたい。それを叶えるのがDIYです!」と話すchikoさん。DIYと聞くと、大がかりでコストもかかると思われがちですが、100均アイテムでもDIYは十分可能だそうです。材料は全て100均で揃う上におしゃれな、3つのDIYをご紹介します。
100均で売っている木製のパーテーションボックスと、すのこで作るキッチンシェルフ。キッチンやリビングをアンティークなムードにしたい人や、キッチンスペースを渋めの印象にしたい人、レイアウト替えを考えている人にオススメです。生活感が出てしまいがちな場所を、おしゃれな雰囲気にしてくれます。
材料:木製パーテーションボックス(幅24cm・高さ6.5cm・奥行8.5cm)3個、すのこ(45cm×20cm)1枚
準備するもの:ノコギリ、水色の塗料(*1)、刷毛2本(塗料・ワトコオイル用)、カップ2個(塗料・ワトコオイルを入れる用)、ヤスリ、木工用ボンド、ラベル、ワトコオイル(*2)、ウエス(*3)、釘、金づち
*1:今回は、グラフィティーペイントのGFW-16(サマーブリーズ)カラーを使用
*2:ワトコオイル……木の温もりと味わいを引き出す植物油ベースのオイル。木材表に塗膜を作らない仕上げが特徴。今回は、ミディアムウォルナットカラーを使用
*3:ウエス……汚れや不純物などを拭き取ってきれいにするために用いる布
工程1:ノコギリを使い、すのこを真ん中でカットする。
すのこを繋いでいる3本の角材の真ん中部分を取り除き、すのこが2つに分かれた状態にする。
工程2:すのことボックスを塗装する。
今回使った色は、白に近い水色の塗料。全体的に刷毛でざっくりと塗る。少しムラがあってもOK。
工程3:塗料が乾いたらヤスリで少し塗料を剥がす。
アンティーク風の雰囲気にするために、すのこやボックスの角を中心に5mm程度ヤスリをかける。ヤスリで角の塗料を部分的に剥がした方が、クラシックな味わいに。
工程4:木工用ボンドでラベルを貼る。
ワトコオイルの上に貼ると剥がれやすくなるので、ワトコオイルを塗る前に貼るのがポイント。
工程5:工程3でヤスリをかけなかった部分を中心に、ワトコオイルを刷毛で塗る。
塗料を残した部分やラベルの上へもワトコオイルを塗り、余分に塗りすぎた部分はウエスで拭き取る。そして、そのまましっかり乾かす。
工程6:2枚になったすのこを側板にして、3つのボックスとすのこを組み立てる。
下段のボックスはすのこの角材の下に配置し、中段と上段のボックスは角材の上に配置すると上手く収まる。木工用ボンドで仮止めしてから、横向きに置いて釘で固定。釘はボックス1段につき左右2本ずつ打ち、突き抜けないようにボックスの芯がある端の部分を狙う。
完成!
<chikoさん一言メモ>
電動工具を使わずに100均の工具のみでも作れますよ。アンティーク感を出すためのヤスリがけは、角を中心に5mm程度を目安にかけましょう。ヤスリがけなしのベタ塗りでも、また違うテイストになります。お好みでペイントしてみてください。ラベルは、ワトコオイルの上に貼ると剥がれやすくなるので、必ずワトコオイルを塗る前に貼りましょう。
100均の鍋の蓋と小瓶を、おしゃれなライトにチェンジ!サビ感のあるシェードとアンティークなつまみが生み出すレトロな雰囲気がムード満点。温かみのあるLEDライトの明かりで、ぬくもりを感じられる空間ができあがります。
材料:親子鍋用蓋(16cm用)、引き出し用つまみ、小瓶、LEDライト
準備するもの:メタルプライマー(*4)、黒のアクリルスプレー(*5)、茶色の塗料(*6)、刷毛(塗料用)、カップ(塗料用)、キリ、アルファベットなどのシール
*4:メタルプライマー……非鉄金属の塗料が密着するようになる下地
*5:アクリルスプレー……耐候性、耐久性が高い油性のスプレー塗料
*6:今回は、グラフィティーペイントのGFW-30(カカオビーン)カラー使用
工程1:親子鍋用蓋のつまみを取る。
つまみはネジで蓋に付いているので、蓋の裏からネジを指で押さえて、つまみをくるくる回して取る。
工程2:小瓶の蓋にキリで穴を開ける。
工程3:引き出し用つまみの輪っかの部分をビスで固定する。
親子鍋用蓋のつまみを取った穴に、工程2で開けた小瓶の蓋の穴を合わせて、「引き出し用つまみの輪っかの部分」→「親子鍋用蓋」→「小瓶の蓋」の順番になるように、付属のビスで固定する。
工程4:親子鍋用蓋を塗装する。
親子鍋用蓋に、メタルプライマー(*4)を全体的にスプレーしてから、黒のアクリルスプレー(*5)を均一に降りかけて塗装。その後、サビ感を出すように刷毛で茶色の塗料を叩きながら塗る。
工程5:LEDライトの土台部分にシールを貼る。
アンティークな雰囲気を盛り上げるため、LEDライトの土台部分にシールを貼る。アルファベットなどフォントの可愛らしいシールがオススメ。
小瓶の中にシールを貼ったLEDライトを入れ、蓋をすれば完成!
<chikoさん一言メモ>
鍋蓋のサビ風ペイントは、メタルプライマーを塗ることでしっかりと塗料が付着します。黒のアクリルスプレーが剥がれると鍋蓋の銀色が見えてしまうので、ほんの一手間ですが、メタルプライマーはきちんと塗ること。サビ感を出すために、茶色の塗料は刷毛でポンポンと叩くように塗るようにしましょう。
収納グッズもおしゃれにこだわりたい人や、見せる収納をしたい人、部屋のムードをメンズライクな印象にしたい人は、パイプチェアとワイヤーラックを使ったラックスタンドはいかがでしょうか?エッジが効いたおしゃれな収納アイテムを使うことで、見せる収納もかっこよく演出できます。
材料:パイプチェア、ワイヤーのラック
準備するもの:ハサミ、メタルプライマー、エメラルドグリーンの塗料(*7)、黒と茶色のアクリル絵具、スポンジ2個(塗料・アクリル絵具用)、カップ2個(塗料・アクリル絵具を入れる用)、ワイヤー、ペンチ
*7:今回は、グラフィティーペイントのGFF-17(メロンフレーバー)カラーを使用
工程1:パイプチェアの座面の布をハサミで外す。
工程2:パイプチェアを塗装する。
布を外したパイプチェアにメタルプライマーを全体的にスプレーしてから、スポンジでエメラルドグリーンの塗料をベタ塗りする。
工程3:パイプ部分のサビ感を出す。
工程2の塗料が乾いたら、黒と茶色のアクリル絵具を適度に混ぜながら、サビの風合いを出すためにスポンジで薄めにポンポンと叩く。
工程4:ラックをパイプに引っかけて、四隅をワイヤーで巻いてしっかり固定させる。
完成!
<chikoさん一言メモ>
パイプに塗料を塗る時は、刷毛ではなくスポンジで。スポンジの方が刷毛の跡がつかないので塗りやすいです。アクリル絵具の黒と茶色は、混ぜすぎると一色になってしまうので、マーブル状になったら、スポンジで薄めに叩くように塗りましょう。サビ塗装をマスターすると、他のアイテムもアンティーク調に変身させられますよ。
今回ご紹介したDIYは、簡単にできる上に、ベースとなる材料は100均アイテム。100均アイテムで作られたとは思えないほど、こなれたムード満点ですし、さらに自分で作ったものなら愛着が湧いて大切に使うことができそうですよね。何かを始めたいと思っている人や興味があるという人は、この機会にぜひ挑戦してみませんか?
プロフィール
chiko(ちこ)さん
DIYクリエーター。DIYでの自宅改装をはじめ、オリジナル雑貨や家具、100均アイテムなどのリメイク方法をブログやSNSで公開。DIYに関する記事の執筆、WAGON WORKSとして作品や商品販売、各地でワークショップや講演、DIY実演などを行っている。著書に、『Let's DIY!カフェみたいなお家をつくろう』(宝島社)など。
Blog:STUDIO IN THE AFTERNOON 100均簡単リメイクとお家DIY
Instagram:@wagonworks