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2017.01.10

お正月・1月の行事食、おせちや七草粥などについて知ろう

お正月・1月の行事食、おせちや七草粥などについて知ろう

お正月は、その年の子孫繁栄および五穀豊穣をつかさどる年神様をお迎えするためにあるとされています。その中でも忘れてはいけないのが「おせち」や「七草粥」といった、お正月・1月の行事食。今回は、お正月・1月の行事食についてご紹介します。

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お正月の行事食が持つ意味

お正月の行事食の定番として知られているのが、おせちと雑煮です。それぞれどのような意味を持った行事食なのでしょうか。

おせちの意味

おせちには、「その1年が良いものであるように」という願いから、多くの縁起物が料理として並びます。
黒豆には「まめに働き、まめに暮らせるように」という「無病息災」の意味が込められ、栗きんとんには「金銀財宝」という「金運、商売繁盛」の意味が込められています。
煮干しのつくだ煮である田作りは、かつてカタクチイワシを田の肥やしとして利用したところ、その年の米が豊作であったことから「五穀豊穣」を表す食べ物になりました。
ニシンの卵で作られる数の子は「子宝に恵まれるように」との願いから「子孫繁栄」の意味を持ち、たたきごぼうはまっすぐ長く伸びるごぼうの性質から「長寿、家業継続」を意味します。
その他にも、学業成就を祈願する「伊達巻」や紅白で魔よけ、浄化の意味を持つ「紅白かまぼこ」など、おせちには1年のあらゆる出来事がうまくいくようにとの願いが込められているのです。

雑煮の意味

雑煮は地域によって具材が大きく異なる行事食です。その意味や由来は諸説あり、どの説が正しいのかはまだはっきりしていません。
一説によると、雑煮に入れる餅は、鏡餅に宿った年神様の力をもらうためのものといわれ、年神様にお供えした鏡餅を切り分けて調理します。また、雑煮に入れる餅には角餅と丸餅があり、東日本では角餅に醤油ベースの澄まし汁が多く、西日本では丸餅に白味噌といった傾向が見られます。
なお、お餅以外の他の具材は、一般的にはその地域の特産品を使うことが多いようです。

1月の行事食が持つ意味

1月の行事食が持つ意味

1月には、お屠蘇(とそ)、七草粥やおしるこ、そして小豆粥などの行事食があります。

お屠蘇の意味

お清めの意味を持つお屠蘇は、屠蘇散(とそさん)と呼ばれる漢方をお酒やみりんに浸したもので、無病息災を願って元旦に飲むものとされています。

七草粥の意味

1月7日には七草粥がふるまわれますが、このお粥には春の七草がふんだんに使われています。それぞれの七草に邪気を払い万病を防ぐ意味があり、現在はおせち料理で疲れた胃を休める意味で食されることも多いようです。

おしるこの意味

1月11日のおしるこには、お正月に飾っていた鏡餅を割り入れます。雑煮と同じく、お迎えした神様の力が宿った鏡餅を食べることで1年の活力を得るという意味を持ちます。
島根県や島根県などの一部地域では、おしるこを「小豆雑煮」として食べる風習が残っています。

小豆粥の意味

1月15日の小正月に食べる小豆粥も、1年の無病息災を願った行事食として知られています。

季節の行事食を食べることは食育につながる

季節の行事食を食べることは食育につながる

古くから少しずつ形を変えて受け継がれてきた行事食は、文化や伝統を再確認する最も身近な教材といえます。行事食を通じて親族が集まり、健康や安泰を願いながら、自国の文化や風習への理解を深める機会は貴重です。お正月も、そうした貴重な機会を提供してくれる古き良き習慣といえるでしょう。

核家族化が進む現代において、家族だけでなく親族一同がそろうことの多いお正月は、食を通じて風習やマナーを学ぶ、貴重な食育の場としても注目されています。普段とは違った雰囲気の中で、共に行事食に箸を伸ばすことで自然と会話も弾むため、お正月はコミュニケーションを通じて子どもたちが多くのことを学ぶきっかけにもなるでしょう。

ただ食べるだけでなく、実際に行事食の下準備や調理にも積極的に子どもたちが参加することで、その行事食が生まれた理由や背景、そして込められた意味を知るきっかけにもなります。お正月以外にも、1年の間に行事食を食べる機会は複数あるため、食育としての観点から子どもたちと共に行事食に触れてみてはいかがでしょうか。

日本の伝統である行事食をおいしくいただこう

行事食には、日本の歴史や伝統が大きく反映されています。ただ食事として楽しむだけでなく、行事食にどのような意味があるのか、どのような願い・思いが込められているのかを理解することで、日本の文化や伝統をより身近に感じられるでしょう。

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