カラー・オブ・ザ・イヤーは毎年12月に発表される「翌年の流行色」です。ファッションや美容、デザイン業界を盛り上げるためのマーケティング戦略として、世界中で使用されている色の見本帳「パントン・マッチング・システム」を提供しているアメリカのパントン社が発表しています。世界に名だたる色の権威が、毎年ステキなトレンドカラーを1色決定します。
2015年はエンジ色よりさらに深みのある赤系のカラー「マルサラ」、2014年は華やかなランの花のような淡い紫色の「ラディアント・オーキッド」でした。そして気になる2016年のカラー・オブ・ザ・イヤーですが…なんと初めて2色選ばれたため、世界的にも注目度が上がっています。
今年のカラー・オブ・ザ・イヤーは、淡いピンク色の「ローズ・クォーツ」と淡いブルーの「セレニティ」です。
この2色が選ばれた背景には、ファッション業界のみならず、世界中でさまざまな問題や運動が起きている「ジェンダーレス」があります。男性的なブルーと、女性的なピンク。これらが融合しあい、男女問わずに流行してほしい。2016年のカラー・オブ・ザ・イヤーには、そのような意図があります。
また、ローズ・クォーツとセレニティは、2つの色として別々に見るのではなく、1つの組み合わせとして考えるのがベター。それぞれがもう一方の色を引き立て、2色がさらに魅力的に際立つため、コーディネートに取り入れる際も2色そろえて取り入れてくださいね♪
カラー発表では、「ローズ・クォーツ」と「セレニティ」をグラデーションとして表現していたので、そういったアイテムが今後流行するかもしれませんね。
カラー・オブ・ザ・イヤーとは別に、「2016年春夏のトレンドカラー TOP10」も発表されました。
暖かいシーズンにぴったりなカラーが多く、華やかというよりは落ち着いたカラーが選出されました。10種のうち5種が青系統というのもポイントです。
ぜひチェックしてみてください!
【1】CORAL(コーラル)…珊瑚の色。少し黄色がかった、温かみのあるピンク色。
【2】BURGUNDY(バーガンディ)…暗い紅色。赤ワインのような深みのある赤。
【3】INDIGO(インディゴ)…ノンウォッシュデニムのような深い藍色。
【4】DARK TEAL(ダークティール)…暗めの青緑色。
【5】PERSIMMON(パーシモン)…柿のようなオレンジ色。
【6】HAZY TAUPE(ヘイジートープ)…灰色がかった薄い茶色。
【7】MOONSTONE BLUE(ムーンストーンブルー)…くすみがかった青。
【8】BLUE HYDRANGEA(ブルーハイドランジア)…紫陽花の青。
【9】LEMON CHIFFON(レモンシフォン)…クリームがかったレモン色。
【10】PERIWINKLE(ペリーウィンクル)…鮮やかな水色。
色にまで影響を与えた「ジェンダーレス」。ユニセックスなアイテムもトレンドですし、アイテムとカラーをうまく融合させれば、より流行を先取りできるかもしれませんね♪
また、トレンドカラーはファッションだけでなく、メイクやネイル、インテリアなど、幅広く取り入れることができます。
今回ご紹介したトレンドカラーをチェックして、一足先に暖かい季節にぴったりのファッションや美容、インテリアの準備をしてはいかがでしょうか?
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