いちごや、りんご、オレンジなどの柑橘類が旬を迎えるこの時期、パティスリーのショーケースはいつにも増して色鮮やか。今しか楽しめない季節限定品は、お店へ急いで!
いちごの代表的なブランド「あまおう」、「とちおとめ」に加え、希少価値の高い新品種の白いイチゴ「初恋の香り」の3種類を楽しめるババロアです。フルーツ専門店だけあってイチゴの味がとにかく濃くて、ジューシー! 下に敷いてあるミルク風味のババロアと一緒に食べると、昔ながらの練乳イチゴを食べている感覚になります。
3種のいちごババロア/サン・フルーツ 銀座三越店/648円(税込)(※3種のいちごが揃う期間の販売)
まずはグラスの底にあるイチゴのピューレをストローで飲み、その後で上にあるイチゴや生クリームとピューレをスプーンで混ぜていただくのがおすすめの食べ方。驚くほどイチゴがたっぷり入っているのが特徴で、こんなにフレッシュ感を楽しめるショートケーキは他にはないかも!?
ヴェリンヌ ショートケーキ/パティスリー カカオエット パリ/591円(税込)
パンケーキがお代わりできるお店として人気の「ルサルカ」が、アップルパイをパンケーキでアレンジ。優しい甘味の煮リンゴに、酸味のあるリンゴのコンフィチュールをトッピングし、上にはシナモンをたっぷり! これがモチモチ、ふわふわしたパンケーキにマッチするんです。ホイップクリーム、アイスクリーム、カスタードソースなども添えられているので、最後まで色々な味を楽しめます。
シナモンアップルパイ/RusaRuka自由が丘店/1,350円(税込)
パンケーキやフレンチトーストなど、様々なブームが起きるスイーツ界。今年はどんな主役が現れるのか? スイーツトレンドの傾向を予想してもらいました!
「血糖値を上げにくい、ビタミンや乳酸菌がとれるなど、健康の増進効果が期待できる素材を使った機能性スイーツは、ここ数年でじわじわブームが来ていますが、今年は『ドクターズスイーツ』という形で大きくブレイクしそうな予感です。肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防や美容的な側面から、甘いものを控えている方でも安心して食べられるような、医師監修のスイーツがさらに増えていくと思います」
ところで気になるのが、今回おすすめスイーツを教えてくださった「スイーツコンシェルジュ」という資格。知識を広げることで、さらにスイーツの魅力を味わえるという資格について、スイーツコンシェルジュの資格認定を行っている、一般社団法人日本スイーツ協会さんにお話を聞きました。
— まずは、スイーツコンシェルジュとはどんな資格ですか?
「スイーツから広がる豊かな食文化を発信・提案できるスペシャリスト資格です。スイーツコンシェルジュ講座では、世界各国の銘菓やスイーツ文化、生地やクリームといったスイーツを構成する要素、製菓食材、製菓用語などについて幅広く学ぶことができるので、製菓販売員(ヴァンドゥーズ)、お菓子教室を主宰されている方、製菓材料メーカーやお菓子の開発などに携わっているプロの方がさらに知識を深めるために取得されています。
また、スイーツは日本人の生活に欠かせない存在となっているため、スイーツの知識を深めたい、スイーツを食べることや作ることが好きな一般の方も多く取得されています」
スイーツの背景を知ることができるんですね! それは新しい角度でスイーツを楽しめそうです。資格取得もプロからスイーツ好きまで、幅広い層の方が目指しているんですね!
— スイーツの知識を深めると、具体的にどんなところで活かせるのでしょうか?
「スイーツコンシェルジュの中には、食べたチョコレートでカカオ豆の産地が分かるという方もいらっしゃるのですが、スイーツの知識を深め、味覚の経験値を積むことで、『このスイーツがなぜおいしいのか』分析できるようになります。趣味でスイーツの食べ歩きをしている人もいらっしゃるかと思いますが、おいしさの秘密を紐解きながら食べられるようになるとさらにスイーツライフが楽しくなりますよ。また、スイーツはウエディング業界との親和性が高いため、引菓子やウエディングケーキなどをコーディネートするウエディングプランナーの方で資格を取得する人が今後増えていくのではないかと考えています」
趣味でスイーツブログを書いている方は、正確にスイーツの魅力を伝えることができ、表現の幅が広がるので、文章に深みが出そうですね。なかにはスイーツコンシェルジュになったことがきっかけで、雑誌やWEBメディアでライターデビューした方もいるのだとか!
— 仕事以外でも資格が生かせる場面や、スイーツの知識があってよかったなと思うのは、どんなときですか?
「スイーツはお土産やギフトとしてもよく活用されますが、選んだ物でその人のセンスなども分かってしまうとのことで、失敗したくないシーンでの手土産スイーツ選びを相談されるようになりました。使用食材や製法など、パティシエがこだわっているポイントやデザイン性なども踏まえて、その人に合ったスイーツを提案することができるので喜ばれています」
相手が喜ぶ手土産やギフトを渡すことができれば、コミュニケーションがさらに円滑に運びそう! シーンにあったスイーツ選びができるのも、豊富な知識あってこそですね。
毎日のご褒美や、お祝いなど、私たちの生活を豊かにしてくれるスイーツ。目と口で味わうことに加え、知識をプラスすればより楽しみが広がるはず。スイーツの新しい魅力を見つけて、ますますスイーツファンになっちゃいましょう!
Text:大西マリ子
取材協力:一般社団法人日本スイーツ協会事務局
スイーツコンシェルジュについてもっと知りたくなったあなたは必見! ユーキャンスイーツコンシェルジュ講座の監修も務める辻口博啓シェフが、スイーツが秘める無限の可能性について熱く語ってくれました。